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9.美少女はどこ?その①
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無事に竜王との挨拶を終えたマオとララは、王宮滞在中の住まいとなる部屋に各自案内される事となった。
マオは他国からの客人をもてなす貴賓棟に部屋を用意されていて一方ララは王族専用棟に部屋があった。そのためマオはララと離れることに抵抗を示していたが『いつでも竜力を与えられる環境がララの為になる』とバイザルに説得され渋々従うことにした。
謁見室からここまで一緒に歩いてきたが、ここからは別々の棟に行くことになる。
「じゃあララ十分気をつけるんだよ。何かあったらすぐに俺のところおいで、いいね!」
「ピッピー。ピロッピー♪」
(はーい、お兄様)
もう竜王と別れて謁見室を出ている為、ララは作戦実行中となっている。
竜人の生態を知っている者達は?と思っているが、『それはスルーしろ』と竜王からお達しがあったので誰も突っ込んでこない。さすが王宮に勤めるだけあって、みんな空気を読んでいる。
別れを惜しみながらマオとララはそれぞれが住む棟へと侍女に案内されていった。
王族専用棟は日当たりの良い場所にあったが、意外にもゴテゴテとした華美な装飾はなく落ち着いた雰囲気の棟であった。派手な装飾を好まないララはご機嫌で、鼻歌を歌いながら侍女の後をついて行っている。
「フフフン♪ピロピロ、フ~ン♬」
「あらあら、ララ様の鼻歌は可愛いですね。とてもお上手ですよ」
「ピピー!ピロピロピー」
(ありがとう!違いの分かる侍女ね♪)
今日からララルーア付きとなった侍女ドウリアが優しくララに話し掛ける。人族のドウリアは竜人の生態に詳しくないのでララルーアが幼い為話せないと本気で信じている。
「ララ様、歩くの大変ではないですか?抱っこしますか?」
「ピッ!ピピピーイ♪」
(やったー!抱っこ大好き)
『はいどうぞ』と両腕でララを抱き上げて、ドウリアは楽しげにララとお喋りしながら歩いて行く。なぜかドウリアはララの出鱈目なピー語を理解してしまうスーパー侍女のようだ。
奥まで歩いて行くと可愛い扉の前でとまり、ドウリアが扉を開けてくれた。
「こちらがララ様のお部屋です。何かありましたら遠慮なく言ってください。竜王様からララ様の好みの部屋にするようにと言われております」
「ピロピロピー、ピピッピー」
(可愛い♪ドンピシャ好みの部屋だわ)
「それは良かったです。ララ様は可愛い部屋がお好きなんですね」
「ピオピオピー。ピロピッピー、ピイイイ…」
(うん好き。お花があったらもっと嬉しいな)
「そうですね。お花を飾るともっと素敵になりますね、すぐご用意します」
スーパー侍女ドウリア本力発揮である、完璧にララのピー語を読み取っている。
---その秘訣はなんですか?
『気合いです、というのは冗談です。ララ様は感情表現豊かで話すときはジェスチャー付きなので大概分かりますよ♪』
そういえばララは隠し事が出来ず、話す時は必ずジェスチャーが入る素直な子なのだ。
ドウリアが花を用意する為に部屋を出ていくと、暇を持て余したララは部屋の中にある水槽へと入ることにした。水槽は南の城で使っていたものより二倍ほど大きく、窓から入ってくる陽射しが水面に反射してキラキラ輝いていた。
(うぁ~、なんか湖みたいにキラキラしてる。気持ちよさそう♪せーのっ!)
ジャボン!
ララは頭から勢いよく飛び込み豪快な水飛沫が上がった。水の感触を確かめる様にスイスーイと泳ぎ始めた。
(ピンク色の竜体がキラキラした水の中では宝石のように見えるわ!なんか私って、イケてるぅ~♪)
気分は人魚とばかりにピッチャン、ピッチャンと水を尻尾で跳ね飛ばして遊んでいると、誰かが中扉を開けて入ってくる怪しい気配がした。
マオは他国からの客人をもてなす貴賓棟に部屋を用意されていて一方ララは王族専用棟に部屋があった。そのためマオはララと離れることに抵抗を示していたが『いつでも竜力を与えられる環境がララの為になる』とバイザルに説得され渋々従うことにした。
謁見室からここまで一緒に歩いてきたが、ここからは別々の棟に行くことになる。
「じゃあララ十分気をつけるんだよ。何かあったらすぐに俺のところおいで、いいね!」
「ピッピー。ピロッピー♪」
(はーい、お兄様)
もう竜王と別れて謁見室を出ている為、ララは作戦実行中となっている。
竜人の生態を知っている者達は?と思っているが、『それはスルーしろ』と竜王からお達しがあったので誰も突っ込んでこない。さすが王宮に勤めるだけあって、みんな空気を読んでいる。
別れを惜しみながらマオとララはそれぞれが住む棟へと侍女に案内されていった。
王族専用棟は日当たりの良い場所にあったが、意外にもゴテゴテとした華美な装飾はなく落ち着いた雰囲気の棟であった。派手な装飾を好まないララはご機嫌で、鼻歌を歌いながら侍女の後をついて行っている。
「フフフン♪ピロピロ、フ~ン♬」
「あらあら、ララ様の鼻歌は可愛いですね。とてもお上手ですよ」
「ピピー!ピロピロピー」
(ありがとう!違いの分かる侍女ね♪)
今日からララルーア付きとなった侍女ドウリアが優しくララに話し掛ける。人族のドウリアは竜人の生態に詳しくないのでララルーアが幼い為話せないと本気で信じている。
「ララ様、歩くの大変ではないですか?抱っこしますか?」
「ピッ!ピピピーイ♪」
(やったー!抱っこ大好き)
『はいどうぞ』と両腕でララを抱き上げて、ドウリアは楽しげにララとお喋りしながら歩いて行く。なぜかドウリアはララの出鱈目なピー語を理解してしまうスーパー侍女のようだ。
奥まで歩いて行くと可愛い扉の前でとまり、ドウリアが扉を開けてくれた。
「こちらがララ様のお部屋です。何かありましたら遠慮なく言ってください。竜王様からララ様の好みの部屋にするようにと言われております」
「ピロピロピー、ピピッピー」
(可愛い♪ドンピシャ好みの部屋だわ)
「それは良かったです。ララ様は可愛い部屋がお好きなんですね」
「ピオピオピー。ピロピッピー、ピイイイ…」
(うん好き。お花があったらもっと嬉しいな)
「そうですね。お花を飾るともっと素敵になりますね、すぐご用意します」
スーパー侍女ドウリア本力発揮である、完璧にララのピー語を読み取っている。
---その秘訣はなんですか?
『気合いです、というのは冗談です。ララ様は感情表現豊かで話すときはジェスチャー付きなので大概分かりますよ♪』
そういえばララは隠し事が出来ず、話す時は必ずジェスチャーが入る素直な子なのだ。
ドウリアが花を用意する為に部屋を出ていくと、暇を持て余したララは部屋の中にある水槽へと入ることにした。水槽は南の城で使っていたものより二倍ほど大きく、窓から入ってくる陽射しが水面に反射してキラキラ輝いていた。
(うぁ~、なんか湖みたいにキラキラしてる。気持ちよさそう♪せーのっ!)
ジャボン!
ララは頭から勢いよく飛び込み豪快な水飛沫が上がった。水の感触を確かめる様にスイスーイと泳ぎ始めた。
(ピンク色の竜体がキラキラした水の中では宝石のように見えるわ!なんか私って、イケてるぅ~♪)
気分は人魚とばかりにピッチャン、ピッチャンと水を尻尾で跳ね飛ばして遊んでいると、誰かが中扉を開けて入ってくる怪しい気配がした。
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