どうかこの偽りがいつまでも続きますように…

矢野りと

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21.真相②

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「そ、それはどういうことですか…」

声は震えていた。ルカ様が言っていることは難しい言葉ではないけれども、私には意味が分からない。

「全ては『茶番』で終わるはずだった。
王家は体裁を整える為に魅了封じという茶番を命じたに過ぎない。神官達はその茶番に相応しい儀式を行おうとしたんだ。期待に添えなかったら地位を剥奪されるのではないかと勝手に怯えながら。

彼らだって本当に術を掛けるつもりはなかったが、見た目だけでも『魅了封じ』らしきものをと必死になった。古い書物に『魅了封じ』がないか片っ端から探したが見つけられなかった彼らは随分と焦ったそうだ、『このままでははどうなってしまうのだ…』と」

ルカ様は最後の言葉を吐き捨てるように言った。

また『保身』だった。
生徒会役員、その親、そして神官達…。
上に立つ立場の者達の身勝手な考えに吐きそうになる。

「…それから、どうなったんですか」

「慌てた彼らは古い書物に書かれてあった魅了封じに近い術を行って済ませることにしたんだ。それは好意を反転させる術で、ある意味魅了封じに近い結果が得られるのだから儀式も似ているのではないかと安易に考えらしい。
つまり王家に気に入ってもらえるだろうと思ったんだな。……本当に愚かなことだ。

それによって周りの人達が君に向けていた好意が悪意へと変わってしまった。分かるだろう?君と親しかった者ほど君を拒絶している」

彼の話は理解できた。
家族やガイアや親しかった友人達は手のひらを返したようになっているから。

 確かに辻褄は合うわ。
 でも魔術はそんなに簡単ではなかったはず…。
 なんで成功してしまったの…。 


彼は以前言っていた。
魔術は一定以上の魔力と膨大な知識と強い精神力を兼ね備え、訓練した者しか行えないと。
この国の神官達はどれもその要件を満たしているとは思えない。

「でもあの神官達がどうやって……。彼らのなかにルカ様が言っていた要件を満たしている人がいたのですか?」

そうでなければ魔術が成功したなんておかしい。
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