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67.踏み出す一歩
自分の心とちゃんと向き合うことができた…と思う。
答えを出すことに焦って適当に答えを導き出したわけではない。
だって焦る理由なんてない。
私にもルカ様にもこれからいくらだって時間はあるのだから。
私の表情が変わったことから何かを察したのだろう。『あっ、なんかもうひらめいちゃった?』とナンシーははしゃいで、それから少しだけ真面目な顔をする。
「どんな返事だってそれがシシリアが出した答えならいいさー。だけど殿下にはちゃんと返事だけはしてあげなよ、それは最低限の礼儀だからさ」
それだけ告げてくる。。
『どんな答えを出したの?』とは聞いてこない。
ナンシーは私に必要以上のことは聞かない。
興味がないからではない。
土足で踏み込んでは来ないのだ。
男色疑惑やポンコツや変態などの必要じゃない発言は数々しているナンシー。
でも彼女はどんな時もブレない、独自の物差しをちゃんと持っているから。
ちょっとというか…、かなり特殊だけどね…。
ちゃんと彼女なりに一線を決め、それを守っている。
それを羨ましいと私は思っている。
彼女のようになりたいのではなく、彼女のように『芯がある人』になりたい。
そんな日が来るのか分からないし、なれたかどうか自分自身が気づけるのかも自信がない。
でも努力はしていきたい。
どんな時でも、自分の歩んでいる人生は誰のものでもない自分のもの。
だから言い訳をして逃げたくはない。
「もちろん返事はするわ。でももう少しだけ考えてから」
自分の気持ちは決まっていると思う。
たぶん変わることはない、それは確信に近いもの。
でももう少しだけ考える時間は必要だ、冷静になっても心が揺るがないのを確認してから前に進みたい。
私の言葉を聞いてナンシーはまたケラケラと笑い始める。
「なんか似た者同士だね、シシリアと殿下は。慎重なのは良いことさ、でもあんまり慎重すぎるとあっという間にお婆ちゃんになっちゃうからね。
花の命は短いからさー。あっ、ごめん、もう散り始めてた?」
遠慮ない言葉だけれども、もう慣れている。
そこには毒はない、あるのは友情だけ。
「……えっ?もう一度言ってくれる?なんか幻聴が聞こえた気がするわ。ナンシーお・姉・様」
確かに23歳は行き遅れまではいってなくても女性にとって崖っぷちなお年頃だ。
でも私よりもナンシーはちょっと年上で同じく未婚。
だからわざとお姉様なんて呼んで可愛らしい仕返しをしてみる。
「はっはは、シシリアも言うね~。
でも私は生涯モテ期だからさ。変態に目を付けられなくて良かったー!」
ニヤリとしながら私を見るナンシー。
確かに彼女はとても異性からモテている。
私はルカ様だけ。
悔しくはないけれどもが、そこが私と彼女の大きな違いなのは間違いない。
だからそれを言われたら、苦笑いするしかない。
やはり彼女にはまだまだ敵わない。
きっと一生敵わない気がする。
でも敵わなくての良い部分も多々ある…よね。
『ふふ、降参よ』と私が笑うと彼女も嬉しそうに目を細めてくる。
彼女のお陰で心が落ち着いた。
話す前と今とではぜんぜん違う。
「ありがとう、おかげで前に進めそうだわ」
「別に何もしていないさ、ただの楽しいお喋りだし。だって親友でしょ?」
「ええ、そうね。本当に…ありがとうナンシー」
こんなつもりじゃなかったけれども、私はかけがえのない友人の存在を再確認することができた。
これは殿下の告白のお陰だ。
一つの幸せが新たな幸せに繋がっていく。
なんだか久しぶりにそう感じられ、それを素直に喜んでいる自分がいる。
そして前に進みたいと心から思えてもいた。
答えを出すことに焦って適当に答えを導き出したわけではない。
だって焦る理由なんてない。
私にもルカ様にもこれからいくらだって時間はあるのだから。
私の表情が変わったことから何かを察したのだろう。『あっ、なんかもうひらめいちゃった?』とナンシーははしゃいで、それから少しだけ真面目な顔をする。
「どんな返事だってそれがシシリアが出した答えならいいさー。だけど殿下にはちゃんと返事だけはしてあげなよ、それは最低限の礼儀だからさ」
それだけ告げてくる。。
『どんな答えを出したの?』とは聞いてこない。
ナンシーは私に必要以上のことは聞かない。
興味がないからではない。
土足で踏み込んでは来ないのだ。
男色疑惑やポンコツや変態などの必要じゃない発言は数々しているナンシー。
でも彼女はどんな時もブレない、独自の物差しをちゃんと持っているから。
ちょっとというか…、かなり特殊だけどね…。
ちゃんと彼女なりに一線を決め、それを守っている。
それを羨ましいと私は思っている。
彼女のようになりたいのではなく、彼女のように『芯がある人』になりたい。
そんな日が来るのか分からないし、なれたかどうか自分自身が気づけるのかも自信がない。
でも努力はしていきたい。
どんな時でも、自分の歩んでいる人生は誰のものでもない自分のもの。
だから言い訳をして逃げたくはない。
「もちろん返事はするわ。でももう少しだけ考えてから」
自分の気持ちは決まっていると思う。
たぶん変わることはない、それは確信に近いもの。
でももう少しだけ考える時間は必要だ、冷静になっても心が揺るがないのを確認してから前に進みたい。
私の言葉を聞いてナンシーはまたケラケラと笑い始める。
「なんか似た者同士だね、シシリアと殿下は。慎重なのは良いことさ、でもあんまり慎重すぎるとあっという間にお婆ちゃんになっちゃうからね。
花の命は短いからさー。あっ、ごめん、もう散り始めてた?」
遠慮ない言葉だけれども、もう慣れている。
そこには毒はない、あるのは友情だけ。
「……えっ?もう一度言ってくれる?なんか幻聴が聞こえた気がするわ。ナンシーお・姉・様」
確かに23歳は行き遅れまではいってなくても女性にとって崖っぷちなお年頃だ。
でも私よりもナンシーはちょっと年上で同じく未婚。
だからわざとお姉様なんて呼んで可愛らしい仕返しをしてみる。
「はっはは、シシリアも言うね~。
でも私は生涯モテ期だからさ。変態に目を付けられなくて良かったー!」
ニヤリとしながら私を見るナンシー。
確かに彼女はとても異性からモテている。
私はルカ様だけ。
悔しくはないけれどもが、そこが私と彼女の大きな違いなのは間違いない。
だからそれを言われたら、苦笑いするしかない。
やはり彼女にはまだまだ敵わない。
きっと一生敵わない気がする。
でも敵わなくての良い部分も多々ある…よね。
『ふふ、降参よ』と私が笑うと彼女も嬉しそうに目を細めてくる。
彼女のお陰で心が落ち着いた。
話す前と今とではぜんぜん違う。
「ありがとう、おかげで前に進めそうだわ」
「別に何もしていないさ、ただの楽しいお喋りだし。だって親友でしょ?」
「ええ、そうね。本当に…ありがとうナンシー」
こんなつもりじゃなかったけれども、私はかけがえのない友人の存在を再確認することができた。
これは殿下の告白のお陰だ。
一つの幸せが新たな幸せに繋がっていく。
なんだか久しぶりにそう感じられ、それを素直に喜んでいる自分がいる。
そして前に進みたいと心から思えてもいた。
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