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おまけの話
【おまけの話】深刻な相談ふたたび…?!前編
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⚠こちらのおまけの話は、後編で品のない表現?が出て来る予定です。(なめくじがパワーアップ?と思っていただければ…)
それはちょっと…という読者様はご自衛のほどよろしくお願いします_(._.)_
※ぬるぬるはしておりません。
***ここからが本文です*******
「はぁ……」
これは何度目のため息をだろう。
幸せが逃げるというから吐きたくないのだけれども、どうしても出てしまうのだ。
…そう、私は数日前から、とても深刻な悩みを抱えている。
私自身のことではなく、殿下のことでだ。
それとなく注意はしたのだが、改善されなままな時間だけが過ぎているから、こうしてため息をついている。
どうするべき?
いっそのこと無理矢理奪ってしまう?
実はそれも考えた。
しかし、殿下と肝心なあの子が嫌がっていないようだから躊躇しているのだ。
もしかしたら、居心地がいいのかもしれないし…。
うーん、どうしよう……。
「ハナミア様、どうしましたか?」
学園の医務室で、私がうーん、うーんと唸っていると、ダリムが淹れたての紅茶を『どうぞ』と置きながら尋ねてくる。
私が殿下と婚約を結んでから、ダリムは『主の妃となるかたですから』と私をハナミア様と呼ぶようになった。
しかし呼び方は変わっても、友情は永遠に変わらない。
だからこうして、休み時間にはダリムとのお喋りを楽しむ為に医務室まで足を運んでいるのだ。
でも、今はお喋りを楽しむ気分になれずにいる。
「学園生活も順調で、卒業後には殿下との結婚も控えおります。それになめくじ問題も解決したのに、ハナミア様は何を悩んでいるのでしょうか?」
相談するべきか迷っている私に、ダリムが優しく問い掛けてくる。
王家主催の夜会のあと、学園での身分詐称は双頭の龍によって揉み消された。クラスメート達は公爵令嬢ハナミアを温かく受け入れてくれ、学園を卒業後には殿下と結婚することも決まっている。
それにあのなめくじも、…実は殿下の舌だったと判明した。
まあ、判明する過程で色々あったけれど……。
『お姉様、なめくじはやはり体に悪いそうですから駆除したほうが良いそうです。はい、これどうぞ』
ある日、レンリンはそう言いながら真っ白なクッキーを渡してきた。
『これはなにかしら?』
『純度百%の塩クッキーです。殿下に差し上げてください。お姉様は絶対に食べないでくださいね。なめくじを飼っている人間には無害ですが、普通の人が食べたら死ぬかもしれませんので。これでお姉様の悩みも解決ですわ、ふふ』
『ありがとう、レイリン!』
そして私は殿下に塩クッキーを食べさせ、…すぐになめくじはいないという真実を知ることになった。
つまり殿下はあと少しであの世に行くところだったのだ。
あ、危なかった…。
殿下が頑強な体の持ち主で本当に良かった。
すぐさまレイリンにその事実を告げると、『まあ、そうでしたの?!本当になめくじがいると思っておりましたわ』と驚いたあと、反省の言葉を口にしていた。
こうして今となっては、なめくじ問題は笑い話になって、当然ながらダリムも知っている。
だから私には悩み事はないはずだと彼は思っているのだ。
でも悩みがなかったのは数日前まで……。
「私がお役に立てるかどうかは別として、話したら楽になれるかもしれませんよ。ハナミア様」
「…でも、知ったらショックを受けると思いますよ…」
きっとダリムは殿下の行いを知らない。そして知ったら困惑するはず。
そう思うと話しづらい。もしかしたら、主従関係にひびが入るかもしれない。
「私はこれでもいろいろな経験をしておりますから、大抵なことなら大丈夫です。それに友人なのですから気遣いは無用ですよ、ハナミア様」
そこまで言ってくれるならと、友人二号の言葉に甘えることにした。
だって、一人で抱えるのは限界だったから。
この部屋には私とダリムしかいない。
でも誰かに聞かれてはいけないと思うと、つい小声になってしまう。
「殿下はたぶん動物を虐待しています」
「は?……暴力をふるったり、不当に扱ったりする、あの虐待でしょうか?」
「はい、その虐待であってます」
ダリムは信じられないという顔している。
まさか自分の仕える主がそんな人だとは認めたくないのだろう。
それに本当に信じられないのだと思う。
うんうん、分かる!
私だって最初は信じられなかった。
いいえ、今だって信じられないし、信じたくない。
でも、たとえ殿下にそんな意図はなくとも、あれは虐待行為に当たる。
私にはなめくじの前科はあれど、これは勘違いではない。
だって、殿下本人だって認めている。そのうえで私に口止めまでしているのだから…。
それはちょっと…という読者様はご自衛のほどよろしくお願いします_(._.)_
※ぬるぬるはしておりません。
***ここからが本文です*******
「はぁ……」
これは何度目のため息をだろう。
幸せが逃げるというから吐きたくないのだけれども、どうしても出てしまうのだ。
…そう、私は数日前から、とても深刻な悩みを抱えている。
私自身のことではなく、殿下のことでだ。
それとなく注意はしたのだが、改善されなままな時間だけが過ぎているから、こうしてため息をついている。
どうするべき?
いっそのこと無理矢理奪ってしまう?
実はそれも考えた。
しかし、殿下と肝心なあの子が嫌がっていないようだから躊躇しているのだ。
もしかしたら、居心地がいいのかもしれないし…。
うーん、どうしよう……。
「ハナミア様、どうしましたか?」
学園の医務室で、私がうーん、うーんと唸っていると、ダリムが淹れたての紅茶を『どうぞ』と置きながら尋ねてくる。
私が殿下と婚約を結んでから、ダリムは『主の妃となるかたですから』と私をハナミア様と呼ぶようになった。
しかし呼び方は変わっても、友情は永遠に変わらない。
だからこうして、休み時間にはダリムとのお喋りを楽しむ為に医務室まで足を運んでいるのだ。
でも、今はお喋りを楽しむ気分になれずにいる。
「学園生活も順調で、卒業後には殿下との結婚も控えおります。それになめくじ問題も解決したのに、ハナミア様は何を悩んでいるのでしょうか?」
相談するべきか迷っている私に、ダリムが優しく問い掛けてくる。
王家主催の夜会のあと、学園での身分詐称は双頭の龍によって揉み消された。クラスメート達は公爵令嬢ハナミアを温かく受け入れてくれ、学園を卒業後には殿下と結婚することも決まっている。
それにあのなめくじも、…実は殿下の舌だったと判明した。
まあ、判明する過程で色々あったけれど……。
『お姉様、なめくじはやはり体に悪いそうですから駆除したほうが良いそうです。はい、これどうぞ』
ある日、レンリンはそう言いながら真っ白なクッキーを渡してきた。
『これはなにかしら?』
『純度百%の塩クッキーです。殿下に差し上げてください。お姉様は絶対に食べないでくださいね。なめくじを飼っている人間には無害ですが、普通の人が食べたら死ぬかもしれませんので。これでお姉様の悩みも解決ですわ、ふふ』
『ありがとう、レイリン!』
そして私は殿下に塩クッキーを食べさせ、…すぐになめくじはいないという真実を知ることになった。
つまり殿下はあと少しであの世に行くところだったのだ。
あ、危なかった…。
殿下が頑強な体の持ち主で本当に良かった。
すぐさまレイリンにその事実を告げると、『まあ、そうでしたの?!本当になめくじがいると思っておりましたわ』と驚いたあと、反省の言葉を口にしていた。
こうして今となっては、なめくじ問題は笑い話になって、当然ながらダリムも知っている。
だから私には悩み事はないはずだと彼は思っているのだ。
でも悩みがなかったのは数日前まで……。
「私がお役に立てるかどうかは別として、話したら楽になれるかもしれませんよ。ハナミア様」
「…でも、知ったらショックを受けると思いますよ…」
きっとダリムは殿下の行いを知らない。そして知ったら困惑するはず。
そう思うと話しづらい。もしかしたら、主従関係にひびが入るかもしれない。
「私はこれでもいろいろな経験をしておりますから、大抵なことなら大丈夫です。それに友人なのですから気遣いは無用ですよ、ハナミア様」
そこまで言ってくれるならと、友人二号の言葉に甘えることにした。
だって、一人で抱えるのは限界だったから。
この部屋には私とダリムしかいない。
でも誰かに聞かれてはいけないと思うと、つい小声になってしまう。
「殿下はたぶん動物を虐待しています」
「は?……暴力をふるったり、不当に扱ったりする、あの虐待でしょうか?」
「はい、その虐待であってます」
ダリムは信じられないという顔している。
まさか自分の仕える主がそんな人だとは認めたくないのだろう。
それに本当に信じられないのだと思う。
うんうん、分かる!
私だって最初は信じられなかった。
いいえ、今だって信じられないし、信じたくない。
でも、たとえ殿下にそんな意図はなくとも、あれは虐待行為に当たる。
私にはなめくじの前科はあれど、これは勘違いではない。
だって、殿下本人だって認めている。そのうえで私に口止めまでしているのだから…。
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