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66.幽霊の正体②
えっ?幻の番様って女性じゃなかったの?
男性だったんだ。
え、えっーーーー。
それなら竜王様が後宮をなくした理由はこれ?!
うぁ、これってもしかして国家機密…。
私は二重の意味でピンチに陥ってしまった。
ここで幽霊に掴まっても恐ろしいが、逃げおおせても国家機密を知ったと追われる身になるかもしれない。
どうすればいいか分からずに悩んでいると再び幽霊が低い声で話し掛けてくる。
「どうしたんだ…」
「…………」
今は真剣に考え中だ、幽霊なんかの相手はしていられない。ほっといて欲しい。
「どうした、どこか具合が悪いのか…」
まだ考え中なので本当は無視したかったけど、あまりにも幽霊が心配そうな声音で話し掛けてくるのでちゃんと答えることにした。
だがとりあえず幽霊と目を合わせては終わりの気がするので、手で目を隠しながら事の次第を一から丁寧に説明をする。
七不思議から始まり、竜王様の秘密を知ったことまですべてを。
我ながら上手に説明が出来たが、幽霊は黙ったまま返事をしてこない。
むむむ、説明してあげたのに無視ですか?
それって幽霊でも駄目ですからね。
ちょっとムッとしてしまうが相手が幽霊なので我慢する、怒らせたら何されるか分からないから。
すると幽霊がぼそりと話してくる。
「まずは私は幽霊ではない。それに幻の番は女性だった、だから竜王のことは誤解だ」
それは幽霊っぽくない話し方だった、全然怖くない。簡潔でぶっきら棒だけど、淋し気でそれでいて甘く優しい声。
なにこれ…、なんか心が惹かれてしまう…?
恐る恐る目から手を外し幽霊の姿を見てみる。
そこには私と同じ年頃に見える子犬を抱いた格好いい青年がいた。足がちゃんと二本ある、幽霊じゃない。
はぁ~良かった、人だった。
でもこの人どこかで会ったことがあるような…。
首を傾げていると目の前の人は黙ったまま私に子犬を渡し、その場から去って行こうとする。
「ちょっと待って。有り難う、子犬を捕まえてくれて助かったわ。これで幽霊に掴まる前に逃げ出せるわ」
「…幽霊?そんなものはここにはいない」
「えっいないの?だってね、」
私はこの離宮にいる幻の番様の幽霊について詳しく話して聞かせる。真実はみんなで共有するほうが良いから。
「それは噓だ」
簡潔なまでの一言。でもその一言で私の不安は吹き飛んだ、この人の声はなぜか私に安心感を与えてくれるみたいだ。
だがその短すぎる言葉が気になってしまう、この人は会話の基本を知らないらしい。
うーん、それじゃ駄目だよ。
その親切な気持ちが半分しか伝わらないから。
余計なお世話だと思ったが、この人だってここに居るのだからきっと王宮に勤める騎士か何かだろう。出世のことを考えれば世間の常識を知ることは大切なことだ。
「あのね…、余計なお世話かもしれないけどずばり言っちゃうね。あなた、言葉が足りないわ。圧倒的に足りない、それじゃ周りの人から誤解されちゃうわよ。
あなたはきっと優しい人だと思うの、子犬を捕まえてくれたし私が幽霊を怖がっていると知ったからきっぱり存在を否定してくれた。
でもね、言い方がぶっきら棒すぎるのよ。それじゃあ、これからの出世にも響くかもしれないから気を付けた方がいいわ。
あっでもね、凄くあなたに感謝しているからね。有り難う!私はアンって言うのよろしくね」
目の前の彼はなぜか目を見開き少し驚いたような顔をしている。いきなり生意気なことを言い過ぎたからだろうかと心配になる。
男性だったんだ。
え、えっーーーー。
それなら竜王様が後宮をなくした理由はこれ?!
うぁ、これってもしかして国家機密…。
私は二重の意味でピンチに陥ってしまった。
ここで幽霊に掴まっても恐ろしいが、逃げおおせても国家機密を知ったと追われる身になるかもしれない。
どうすればいいか分からずに悩んでいると再び幽霊が低い声で話し掛けてくる。
「どうしたんだ…」
「…………」
今は真剣に考え中だ、幽霊なんかの相手はしていられない。ほっといて欲しい。
「どうした、どこか具合が悪いのか…」
まだ考え中なので本当は無視したかったけど、あまりにも幽霊が心配そうな声音で話し掛けてくるのでちゃんと答えることにした。
だがとりあえず幽霊と目を合わせては終わりの気がするので、手で目を隠しながら事の次第を一から丁寧に説明をする。
七不思議から始まり、竜王様の秘密を知ったことまですべてを。
我ながら上手に説明が出来たが、幽霊は黙ったまま返事をしてこない。
むむむ、説明してあげたのに無視ですか?
それって幽霊でも駄目ですからね。
ちょっとムッとしてしまうが相手が幽霊なので我慢する、怒らせたら何されるか分からないから。
すると幽霊がぼそりと話してくる。
「まずは私は幽霊ではない。それに幻の番は女性だった、だから竜王のことは誤解だ」
それは幽霊っぽくない話し方だった、全然怖くない。簡潔でぶっきら棒だけど、淋し気でそれでいて甘く優しい声。
なにこれ…、なんか心が惹かれてしまう…?
恐る恐る目から手を外し幽霊の姿を見てみる。
そこには私と同じ年頃に見える子犬を抱いた格好いい青年がいた。足がちゃんと二本ある、幽霊じゃない。
はぁ~良かった、人だった。
でもこの人どこかで会ったことがあるような…。
首を傾げていると目の前の人は黙ったまま私に子犬を渡し、その場から去って行こうとする。
「ちょっと待って。有り難う、子犬を捕まえてくれて助かったわ。これで幽霊に掴まる前に逃げ出せるわ」
「…幽霊?そんなものはここにはいない」
「えっいないの?だってね、」
私はこの離宮にいる幻の番様の幽霊について詳しく話して聞かせる。真実はみんなで共有するほうが良いから。
「それは噓だ」
簡潔なまでの一言。でもその一言で私の不安は吹き飛んだ、この人の声はなぜか私に安心感を与えてくれるみたいだ。
だがその短すぎる言葉が気になってしまう、この人は会話の基本を知らないらしい。
うーん、それじゃ駄目だよ。
その親切な気持ちが半分しか伝わらないから。
余計なお世話だと思ったが、この人だってここに居るのだからきっと王宮に勤める騎士か何かだろう。出世のことを考えれば世間の常識を知ることは大切なことだ。
「あのね…、余計なお世話かもしれないけどずばり言っちゃうね。あなた、言葉が足りないわ。圧倒的に足りない、それじゃ周りの人から誤解されちゃうわよ。
あなたはきっと優しい人だと思うの、子犬を捕まえてくれたし私が幽霊を怖がっていると知ったからきっぱり存在を否定してくれた。
でもね、言い方がぶっきら棒すぎるのよ。それじゃあ、これからの出世にも響くかもしれないから気を付けた方がいいわ。
あっでもね、凄くあなたに感謝しているからね。有り難う!私はアンって言うのよろしくね」
目の前の彼はなぜか目を見開き少し驚いたような顔をしている。いきなり生意気なことを言い過ぎたからだろうかと心配になる。
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