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第144話 事の顛末
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「な、何故そんなことを?」
驚きのあまり、声が上ずってしまった。原作ではエディットに酷い態度を取り続けた僕が、追放されてしまうはずだったのに……まさかブラッドリーがセドリックに追放されてしまうなんて。
「何故だって?そんなの決まっているじゃないか?ブラッドリーのしたことは下手すれば君は死んでいたかもしれないんだよ?それだけじゃない。他にも聞きだしたら、彼は子供の頃から何度も危険な目に遭わせてきたそうじゃないか」
セドリックが僕の方に身を乗り出してきた。
「確かにそうかも知れないけれど……何故、セドリックがそのことを知ってるんだい?」
「はい、私もそこが不思議です」
エディットも首を傾げている。
「君を助けた馬術教師から話を聞いたからね。大体以前から彼のことは怪しいと思っていし。そこで理事長にブラッドリーと両親を呼び出すようにお願いしたのさ。僕の名前でこの学院に多額の寄付金を出しているから、お願いするのは簡単だったよ」
「あぁ、それで……」
「理事長室で僕は会話に同席させてもらったんだ。そうしたらブラッドリーは驚いていたな。何故僕がここにいるのかって。だから自分は王太子でこの学院に多額の寄付金を出していると説明した。その話をしたときは随分驚いていたよ。」
ここでセドリックがニヤリと笑った。
「するとブラッドリーは開き直ったか、それとも観念したのかは分からないけれど、彼の口から君に対する過去の罪を白状し始めた。まぁ次から次へと出てきたから驚いたよ。理事長も顔面蒼白になって聞いていたしね」
セドリックはコーヒーを一口飲むと続けた。
「もう、これははっきり言って犯罪だ。そんな人間をこの名門『エステル学院』に置いて置けるはずないだろう?彼のせいでここの学生たちの名誉が傷つけられてしまうなんてことはあってはいけない。そうは思わないか?」
「「「……」」」
僕達は全員でセドリックの熱弁を黙って聞いていた。
「それにモーガン家は名門だ。その家から犯罪者を出していいのか、廃嫡するべきではないかと問い詰めたよ。そうしたら伯爵夫妻はブラッドリーを廃嫡することに決めたんだよ。あれは英断だったな」
英断……。
セドリックは英断と言っているけれど、脅しのように聞こえるのは僕だけだろうか?
「ついでに、二度とこの国に戻れないように追放することにしたのさ。君だって彼とはもう顔を合わせたくはないだろう?」
「確かに、ブラッドリーとは二度と関わらないようにしようと決めたけど……まさか追放なんて……」
すると今迄黙って話を聞いていたエディットが口を開いた。
「ですが……アドルフ様がブラッドリー様の手によって、何度も命の危機に晒されたのは確かです。私はもう……アドルフ様があの方に傷つけられる姿は見たくありません」
そしてエディットは俯いた。
「ええ、そうよ。エディットさんの言う通りだわ。流石セドリック様は素晴らしい決断をされました」
「そ、そうかな?ありがとう」
サチに褒められたセドリックは照れくさそうに笑っている。
「良かったですね。丸く収まって」
サチが僕に声を掛けてきた。
「うん、そうだね……」
それにしても未だに信じられない。本来なら僕がセドリックに追放されるはずだったのに……まさか、ブラッドリーが追放されるなんて。
けれど、これで確信した。
もう、この世界は僕やサチの知っている原作通りの結末にはならないのだと――。
驚きのあまり、声が上ずってしまった。原作ではエディットに酷い態度を取り続けた僕が、追放されてしまうはずだったのに……まさかブラッドリーがセドリックに追放されてしまうなんて。
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「あぁ、それで……」
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ここでセドリックがニヤリと笑った。
「するとブラッドリーは開き直ったか、それとも観念したのかは分からないけれど、彼の口から君に対する過去の罪を白状し始めた。まぁ次から次へと出てきたから驚いたよ。理事長も顔面蒼白になって聞いていたしね」
セドリックはコーヒーを一口飲むと続けた。
「もう、これははっきり言って犯罪だ。そんな人間をこの名門『エステル学院』に置いて置けるはずないだろう?彼のせいでここの学生たちの名誉が傷つけられてしまうなんてことはあってはいけない。そうは思わないか?」
「「「……」」」
僕達は全員でセドリックの熱弁を黙って聞いていた。
「それにモーガン家は名門だ。その家から犯罪者を出していいのか、廃嫡するべきではないかと問い詰めたよ。そうしたら伯爵夫妻はブラッドリーを廃嫡することに決めたんだよ。あれは英断だったな」
英断……。
セドリックは英断と言っているけれど、脅しのように聞こえるのは僕だけだろうか?
「ついでに、二度とこの国に戻れないように追放することにしたのさ。君だって彼とはもう顔を合わせたくはないだろう?」
「確かに、ブラッドリーとは二度と関わらないようにしようと決めたけど……まさか追放なんて……」
すると今迄黙って話を聞いていたエディットが口を開いた。
「ですが……アドルフ様がブラッドリー様の手によって、何度も命の危機に晒されたのは確かです。私はもう……アドルフ様があの方に傷つけられる姿は見たくありません」
そしてエディットは俯いた。
「ええ、そうよ。エディットさんの言う通りだわ。流石セドリック様は素晴らしい決断をされました」
「そ、そうかな?ありがとう」
サチに褒められたセドリックは照れくさそうに笑っている。
「良かったですね。丸く収まって」
サチが僕に声を掛けてきた。
「うん、そうだね……」
それにしても未だに信じられない。本来なら僕がセドリックに追放されるはずだったのに……まさか、ブラッドリーが追放されるなんて。
けれど、これで確信した。
もう、この世界は僕やサチの知っている原作通りの結末にはならないのだと――。
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