1 / 45
プロローグ
しおりを挟む
ザザーン・・・・ザザーン・・・・
寄せては返す波の音。
雲一つない青い空にコバルトブルーの海の色・・・。
波打ち際の白い砂浜の上を1組の仲睦まじいカップルが手をつないで歩いている。
つばの広い真っ白な帽子にノースリーブのワンピースを着た銀色の長い髪の少女は片手に脱いだビーチサンダルを持ち、素足で砂浜の上を歩いている。そして隣を歩くのは栗毛色の柔らかい髪の男性。彼は優しい瞳で少女を見つめている。それはまさに、絵に描いたかのような理想の恋人同士の姿であった。
「ちょおっと!そこの2人、待ちなさいっ!!」
そこへ私は背後から彼らに大声で声を掛けた。
「え?な・何?」
男性は私を振り向き、途端に顔が真っ赤になる。
何故なら今の私の姿はかなりきわどい紐で結ぶタイプの赤いビキニの水着を着ているからだ。でもスタイルには自信がある。こんな水着を着こなせるのはなかなか他にはいないだろう。
「キャアッ!リアンナさん!!何て恰好してるの?!」
隣に立つ少女をビシイッと指さすと私は言った。
「何がキャアよっ!この格好のどこがおかしいのかしら?ここは海よ?リゾート島よ?!水着になるのは当然でしょう?それがワンピース姿にビーチサンダルを脱いでるってどういうことかしら?」
サクサクと砂浜を踏みしめながら2人に近付く私。少女はおろおろしているけども、男性の方はビキニ姿の私が近づいてきたので、より一層顔を真っ赤にして視線が泳いでいる。
「あら?もしかして照れているのですか?王子様?」
私はわざと艶っぽい声で言うと、少女の手からサンダルを奪ってやった。
「あ!何をするの?!」
少女が涙目になって訴える。しかし私は構わずにビーチサンダルを履いてやる。
「リアンナ・・・そのサンダルはフォスティーヌの物だよ?返してあげなよ。」
「あら?レオナード王子様、だってフォスティーヌさんはサンダルがいらないから脱いでいたんでしょう?だったら私が借りたっていいじゃないですか。実は海で泳いでいたらサンダルが流されちゃったんですよ。」
「いらないはずないでしょう?それがないとホテルまで帰れないわ。」
しかしフォスティーヌは反論した。
「なら、王子様に抱っこして貰えばいいじゃない。ねえ?レオナード王子様。」
私はわざと身体を近づけながら言った。
「それとも・・・サンダルはフォスティーヌさんに返すので、ビキニ姿の私を代わりに抱き上げてくれますか?」
「な・ぼ、ぼ、僕は・・。フォスティーヌを抱きかかえて帰るよ!」
レオナード王子は言うなり、軽々とフォスティーヌを抱きかかえた。
「まあ・・・レオナード王子様・・・。」
フォスティーヌは顔を赤らめて王子を見つめている。
「これで丸く収まったようですね。ではご機嫌よう。私はもう少し海で泳いで帰るので。」
「ああ・・分かったよ、それじゃ行こうか?フォスティーヌ。」
「はい、レオナード様・・。」
こうして私をその場に残し、フォスティーヌを抱きかかえたレオナードの姿が遠ざかって行く。そんな彼らをじっと見送りながら私は言った。
「頑張ってね。フォスティーヌ。」
しかし、私は気づいていなかった。この様子を岩陰でじっと見つめている人物がいたと言う事に・・・・
寄せては返す波の音。
雲一つない青い空にコバルトブルーの海の色・・・。
波打ち際の白い砂浜の上を1組の仲睦まじいカップルが手をつないで歩いている。
つばの広い真っ白な帽子にノースリーブのワンピースを着た銀色の長い髪の少女は片手に脱いだビーチサンダルを持ち、素足で砂浜の上を歩いている。そして隣を歩くのは栗毛色の柔らかい髪の男性。彼は優しい瞳で少女を見つめている。それはまさに、絵に描いたかのような理想の恋人同士の姿であった。
「ちょおっと!そこの2人、待ちなさいっ!!」
そこへ私は背後から彼らに大声で声を掛けた。
「え?な・何?」
男性は私を振り向き、途端に顔が真っ赤になる。
何故なら今の私の姿はかなりきわどい紐で結ぶタイプの赤いビキニの水着を着ているからだ。でもスタイルには自信がある。こんな水着を着こなせるのはなかなか他にはいないだろう。
「キャアッ!リアンナさん!!何て恰好してるの?!」
隣に立つ少女をビシイッと指さすと私は言った。
「何がキャアよっ!この格好のどこがおかしいのかしら?ここは海よ?リゾート島よ?!水着になるのは当然でしょう?それがワンピース姿にビーチサンダルを脱いでるってどういうことかしら?」
サクサクと砂浜を踏みしめながら2人に近付く私。少女はおろおろしているけども、男性の方はビキニ姿の私が近づいてきたので、より一層顔を真っ赤にして視線が泳いでいる。
「あら?もしかして照れているのですか?王子様?」
私はわざと艶っぽい声で言うと、少女の手からサンダルを奪ってやった。
「あ!何をするの?!」
少女が涙目になって訴える。しかし私は構わずにビーチサンダルを履いてやる。
「リアンナ・・・そのサンダルはフォスティーヌの物だよ?返してあげなよ。」
「あら?レオナード王子様、だってフォスティーヌさんはサンダルがいらないから脱いでいたんでしょう?だったら私が借りたっていいじゃないですか。実は海で泳いでいたらサンダルが流されちゃったんですよ。」
「いらないはずないでしょう?それがないとホテルまで帰れないわ。」
しかしフォスティーヌは反論した。
「なら、王子様に抱っこして貰えばいいじゃない。ねえ?レオナード王子様。」
私はわざと身体を近づけながら言った。
「それとも・・・サンダルはフォスティーヌさんに返すので、ビキニ姿の私を代わりに抱き上げてくれますか?」
「な・ぼ、ぼ、僕は・・。フォスティーヌを抱きかかえて帰るよ!」
レオナード王子は言うなり、軽々とフォスティーヌを抱きかかえた。
「まあ・・・レオナード王子様・・・。」
フォスティーヌは顔を赤らめて王子を見つめている。
「これで丸く収まったようですね。ではご機嫌よう。私はもう少し海で泳いで帰るので。」
「ああ・・分かったよ、それじゃ行こうか?フォスティーヌ。」
「はい、レオナード様・・。」
こうして私をその場に残し、フォスティーヌを抱きかかえたレオナードの姿が遠ざかって行く。そんな彼らをじっと見送りながら私は言った。
「頑張ってね。フォスティーヌ。」
しかし、私は気づいていなかった。この様子を岩陰でじっと見つめている人物がいたと言う事に・・・・
36
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームのヒロインに転生したのに、ストーリーが始まる前になぜかウチの従者が全部終わらせてたんですが
侑子
恋愛
十歳の時、自分が乙女ゲームのヒロインに転生していたと気づいたアリス。幼なじみで従者のジェイドと準備をしながら、ハッピーエンドを目指してゲームスタートの魔法学園入学までの日々を過ごす。
しかし、いざ入学してみれば、攻略対象たちはなぜか皆他の令嬢たちとラブラブで、アリスの入る隙間はこれっぽっちもない。
「どうして!? 一体どうしてなの~!?」
いつの間にか従者に外堀を埋められ、乙女ゲームが始まらないようにされていたヒロインのお話。
モブ令嬢アレハンドリナの謀略
青杜六九
恋愛
転生モブ令嬢アレハンドリナは、王子セレドニオの婚約者ビビアナと、彼女をひそかに思う侯爵令息ルカのじれじれな恋を観察するのが日課だった。いつまで経っても決定打にかける二人に業を煮やし、セレドニオが男色家だと噂を流すべく、幼馴染の美少年イルデフォンソをけしかけたのだが……。
令嬢らしからぬ主人公が、乙女ゲームの傍観者を気取っていたところ、なぜか巻き込まれていくお話です。主人公の独白が主です。「悪役令嬢ビビアナの恋」と同じキャラクターが出てきますが、読んでいなくても全く問題はありません。あらすじはアレですが、BL要素はありません。
アレハンドリナ編のヤンデレの病み具合は弱めです。
イルデフォンソ編は腹黒です。病んでます。
2018.3.26 一旦完結しました。
2019.8.15 その後の話を執筆中ですが、別タイトルとするため、こちらは完結処理しました。
乙女ゲームのヒロインに生まれ変わりました!なのになぜか悪役令嬢に好かれているんです
榎夜
恋愛
櫻井るな は高校の通学途中、事故によって亡くなってしまった
......と思ったら転生して大好きな乙女ゲームのヒロインに!?
それなのに、攻略者達は私のことを全く好きになってくれないんです!
それどころか、イベント回収も全く出来ないなんて...!
ー全47話ー
悪役令嬢ですが、兄たちが過保護すぎて恋ができません
由香
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢・セレフィーナに転生した私。
破滅回避のため、目立たず静かに生きる――はずだった。
しかし現実は、三人の兄による全力溺愛&完全監視生活。
外出には護衛、交友関係は管理制、笑顔すら規制対象!?
さらに兄の親友である最強騎士・カインが護衛として加わり、
静かで誠実な優しさに、次第に心が揺れていく。
「恋をすると破滅する」
そう信じて避けてきた想いの先で待っていたのは、
断罪も修羅場もない、安心で騒がしい未来だった――。
悪夢から逃れたら前世の夫がおかしい
はなまる
恋愛
ミモザは結婚している。だが夫のライオスには愛人がいてミモザは見向きもされない。それなのに義理母は跡取りを待ち望んでいる。だが息子のライオスはミモザと初夜の一度っきり相手をして後は一切接触して来ない。
義理母はどうにかして跡取りをと考えとんでもないことを思いつく。
それは自分の夫クリスト。ミモザに取ったら義理父を受け入れさせることだった。
こんなの悪夢としか思えない。そんな状況で階段から落ちそうになって前世を思い出す。その時助けてくれた男が前世の夫セルカークだったなんて…
セルカークもとんでもない夫だった。ミモザはとうとうこんな悪夢に立ち向かうことにする。
短編スタートでしたが、思ったより文字数が増えそうです。もうしばらくお付き合い痛手蹴るとすごくうれしいです。最後目でよろしくお願いします。
悪役令嬢に転生かと思ったら違ったので定食屋開いたら第一王子が常連に名乗りを上げてきた
咲桜りおな
恋愛
サズレア王国第二王子のクリス殿下から婚約解消をされたアリエッタ・ネリネは、前世の記憶持ちの侯爵令嬢。王子の婚約者で侯爵令嬢……という自身の状況からここが乙女ゲームか小説の中で、悪役令嬢に転生したのかと思ったけど、どうやらヒロインも見当たらないし違ったみたい。
好きでも嫌いでも無かった第二王子との婚約も破棄されて、面倒な王子妃にならなくて済んだと喜ぶアリエッタ。我が侯爵家もお姉様が婿養子を貰って継ぐ事は決まっている。本来なら新たに婚約者を用意されてしまうところだが、傷心の振り(?)をしたら暫くは自由にして良いと許可を貰っちゃった。
それならと侯爵家の事業の手伝いと称して前世で好きだった料理をしたくて、王都で小さな定食屋をオープンしてみたら何故か初日から第一王子が来客? お店も大繁盛で、いつの間にか元婚約者だった第二王子まで来る様になっちゃった。まさかの王家御用達のお店になりそうで、ちょっと困ってます。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
※料理に関しては家庭料理を作るのが好きな素人ですので、厳しい突っ込みはご遠慮いただけると助かります。
そしてイチャラブが甘いです。砂糖吐くというより、砂糖垂れ流しです(笑)
本編は完結しています。時々、番外編を追加更新あり。
「小説家になろう」でも公開しています。
転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
山下小枝子
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラからモテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!
目覚めたら魔法の国で、令嬢の中の人でした
エス
恋愛
転生JK×イケメン公爵様の異世界スローラブ
女子高生・高野みつきは、ある日突然、異世界のお嬢様シャルロットになっていた。
過保護すぎる伯爵パパに泣かれ、無愛想なイケメン公爵レオンといきなりお見合いさせられ……あれよあれよとレオンの婚約者に。
公爵家のクセ強ファミリーに囲まれて、能天気王太子リオに振り回されながらも、みつきは少しずつ異世界での居場所を見つけていく。
けれど心の奥では、「本当にシャルロットとして生きていいのか」と悩む日々。そんな彼女の夢に現れた“本物のシャルロット”が、みつきに大切なメッセージを託す──。
これは、異世界でシャルロットとして生きることを託された1人の少女の、葛藤と成長の物語。
イケメン公爵様とのラブも……気づけばちゃんと育ってます(たぶん)
※他サイトに投稿していたものを、改稿しています。
※他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる