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エピソード42 今更何をしに?
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「リア・・・ここじゃゆっくり話も出来ない。それに・・人の目もある。何所か場所を変えないか?」
アレクの声が背後から聞こえる。そうだ・・・アレクはもう王位を継ぐ人・・今はマスコミを騒がせている人なんだ。
「・・・だったらもう帰った方がいいですよ。話なら・・・電話でもできますし。」
背中を向けたまま答えると、アレクのため息が聞こえた。
「駄目だ。電話と言って・・逃げる気だろう?」
「逃げませんよ。」
「3年前・・俺の前から姿を消しただろう?」
アレクは痛いところをついて来る。
「そ、それは・・・。」
「頼む・・・大切な話があるんだ。でもここでその話は出来ないんだ・・。」
懇願するようなアレクの言葉に・・・私はついに折れた。
「分りました・・・。」
****
「へぇ~・・ここがリアの今住んでいるアパートメントなのか?」
アレクは私の部屋にあがって来ると辺りをキョロキョロ見渡しながら言った。
「はい。ワンベッドルームアパートメントです。その椅子に掛けて下さい。コーヒーを淹れますから。」
私は部屋の中央に置かれたテーブルセットの椅子を勧め、キッチンへ向かうとコンロにケトルを乗せて火にかけた。そして食器棚から1客分のカップアンドソーサーと自分用のマグカップを取出し、インスタントコーヒーをティースプーンで2杯すくってカップに入れた。
丁度その時・・・。
ピーッ
ケトルがお湯が沸いたことをしらせた。ガスからケトルをおろしてお湯を注ぐとアレクの元へ持って行く。
「どうぞ。」
カチャリ
アレクの前にコーヒーを置くと、私も向かい側の席に座った。
「ああ・・ありがとう。」
「いえ。」
短く返事をする。
カチコチカチコチ・・・
少しの間、私とアレクの間に沈黙がおりた。アレクはずっと何か言いたげに私を見つめていたけれども・・やがて口を開いた。
「頼む・・・リア。俺に敬語を使って話すのは・・・やめてくれ。」
アレクの顔は辛そうに歪んでいる。だけどね・・アレク。もう貴方は私にとって手の届かない存在、雲の上の人なんだよ?それが本当に分っているの?
「ですが・・・貴方はもう王位を継いで・・次期国王になる方です。それに・・・もう結婚するお相手の方もいらっしゃるじゃないですか。」
「俺の事・・気に留めてくれていたのか?」
アレクは少しだけ嬉しそうに私を見た。
「・・・別に気に留めていたわけじゃありません。連日マスコミが騒いでいるので嫌でも耳に入って来るだけです。」
そしてコーヒーを飲み・・壁に掛けてある時計を見ると時刻は20時になろうとしている。私は溜息をつくと言った。
「あの・・友達に電話入れてもいいですか?あのバーで待ち合わせをしていたのに・・帰って来てしまったので。」
「友達って・・・フォスティーヌの事だろう?」
「え、ええ・・・そうですけど・・?」
「彼女なら・・来ない。」
「え?」
「俺が頼んだんだよ。リアに会いたいから・・・協力してくれって。」
「!」
そうだ・・冷静に考えてみればどうしてあの場にアレクが現れたのか・・・考えてもいなかった。あまりにも突然の事だったから。3年前に別れてから一度も会ったことが無いのに、今夜あのバーで偶然アレクに再会なんて事・・そもそもあるはずはないんだ。
「酷い・・・騙したんですか?もう結婚相手も決まっているのに?結婚前の最後の遊びのつもりで私の所へ来たわけですか?それともわざわざ報告する為だけに?」
こんなのあまりに酷すぎる。結婚相手が決まったのに・・・・私の所へ来るなんて。あれから誰も好きになることが出来ず・・前に進むことが出来ない私の前に今更現れるなんて・・・。
いつしか私の目には涙が滲んでいた―。
アレクの声が背後から聞こえる。そうだ・・・アレクはもう王位を継ぐ人・・今はマスコミを騒がせている人なんだ。
「・・・だったらもう帰った方がいいですよ。話なら・・・電話でもできますし。」
背中を向けたまま答えると、アレクのため息が聞こえた。
「駄目だ。電話と言って・・逃げる気だろう?」
「逃げませんよ。」
「3年前・・俺の前から姿を消しただろう?」
アレクは痛いところをついて来る。
「そ、それは・・・。」
「頼む・・・大切な話があるんだ。でもここでその話は出来ないんだ・・。」
懇願するようなアレクの言葉に・・・私はついに折れた。
「分りました・・・。」
****
「へぇ~・・ここがリアの今住んでいるアパートメントなのか?」
アレクは私の部屋にあがって来ると辺りをキョロキョロ見渡しながら言った。
「はい。ワンベッドルームアパートメントです。その椅子に掛けて下さい。コーヒーを淹れますから。」
私は部屋の中央に置かれたテーブルセットの椅子を勧め、キッチンへ向かうとコンロにケトルを乗せて火にかけた。そして食器棚から1客分のカップアンドソーサーと自分用のマグカップを取出し、インスタントコーヒーをティースプーンで2杯すくってカップに入れた。
丁度その時・・・。
ピーッ
ケトルがお湯が沸いたことをしらせた。ガスからケトルをおろしてお湯を注ぐとアレクの元へ持って行く。
「どうぞ。」
カチャリ
アレクの前にコーヒーを置くと、私も向かい側の席に座った。
「ああ・・ありがとう。」
「いえ。」
短く返事をする。
カチコチカチコチ・・・
少しの間、私とアレクの間に沈黙がおりた。アレクはずっと何か言いたげに私を見つめていたけれども・・やがて口を開いた。
「頼む・・・リア。俺に敬語を使って話すのは・・・やめてくれ。」
アレクの顔は辛そうに歪んでいる。だけどね・・アレク。もう貴方は私にとって手の届かない存在、雲の上の人なんだよ?それが本当に分っているの?
「ですが・・・貴方はもう王位を継いで・・次期国王になる方です。それに・・・もう結婚するお相手の方もいらっしゃるじゃないですか。」
「俺の事・・気に留めてくれていたのか?」
アレクは少しだけ嬉しそうに私を見た。
「・・・別に気に留めていたわけじゃありません。連日マスコミが騒いでいるので嫌でも耳に入って来るだけです。」
そしてコーヒーを飲み・・壁に掛けてある時計を見ると時刻は20時になろうとしている。私は溜息をつくと言った。
「あの・・友達に電話入れてもいいですか?あのバーで待ち合わせをしていたのに・・帰って来てしまったので。」
「友達って・・・フォスティーヌの事だろう?」
「え、ええ・・・そうですけど・・?」
「彼女なら・・来ない。」
「え?」
「俺が頼んだんだよ。リアに会いたいから・・・協力してくれって。」
「!」
そうだ・・冷静に考えてみればどうしてあの場にアレクが現れたのか・・・考えてもいなかった。あまりにも突然の事だったから。3年前に別れてから一度も会ったことが無いのに、今夜あのバーで偶然アレクに再会なんて事・・そもそもあるはずはないんだ。
「酷い・・・騙したんですか?もう結婚相手も決まっているのに?結婚前の最後の遊びのつもりで私の所へ来たわけですか?それともわざわざ報告する為だけに?」
こんなのあまりに酷すぎる。結婚相手が決まったのに・・・・私の所へ来るなんて。あれから誰も好きになることが出来ず・・前に進むことが出来ない私の前に今更現れるなんて・・・。
いつしか私の目には涙が滲んでいた―。
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