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3−23 口論
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「ユベール様の事を頼りにならないとは一度も思ったことがありません。現に先程もあっという間に2人を倒してしまったではないですか?恐らく城で私が襲われたときも…あっという間にあの男を倒したのでしょうね」
「…」
ユベールは黙って私を見ている。つまり、その通りなのだろう。
「ですが…先程お会いした『キリアン』という方の言う通り…ユベール様の優先するべきお相手の方々はアンリ王子とジュリエッタさんなんだと言う事は分かっています。現に今は私のパートナーとして魔石探しに付き合って頂いていても、アンリ王子が護衛騎士に戻るよう命じれば、すぐに応じるでしょう?」
「…俺は元々アンリ王子の護衛騎士だから…当然だろう?そんな事はお前だって最初から分かっているんだろう?」
ユベールは私の予想通りの返答をした。
「それだけではありません。キリアン様が尋ねられましたよね?ジュリエッタさんと私が同時に危機に陥ったら、どちらを先に助けるんだ?と。ユベール様は答えませんでしたけど…私には分かります。ユベール様が選ぶ相手はジュリエッタ様だと言うことくらい。私の手前、答えなかったのですよね?」
「!」
ユベールの肩が大きく動いた。
「でも、それは当然の事だと思っています。あの方々はユベール様の大切な幼馴染なのですから。命の重さや絆の深さを考えればどちらを優先するかは比べようもありませんから」
「…」
ユベールは私から視線をそらせて話を黙って聞いている。
そんな彼の顔を見ながら淡々と話すも、何だか少しだけ悲しくなってきてしまった。いくら努力してユベールとの距離を縮めようとしても、結局私はあの2人に比べれば彼に取って取るに足らない人間なのだろうという事をひしひしと感じる。頼みの綱の身を守るべきアイテムも魔石の力が強すぎて私には持つ事が出来ない。
私は今回も…家族に看取られることもなく、寂しく…無残な死を遂げてしまうのだろうか?思わず目尻に涙が浮かび、俯いて目を強くこすっているとユベールが声を掛けてきた。
「シルビア…お前、ひょっとして泣いているのか?」
「い、いえ。夕日が目に染みただけですから、どうかお気になさらずに」
俯いたまま答えるとユベールは私に近付き、肩に手を置いた。
「シルビア、顔を上げろ」
「…」
私は黙って顔を上げた。
ユベールはそんな私の顔を見て一瞬ハッとした顔をした。
「すまなかった…」
「いいんです。別に謝って頂かなくても」
「…」
私は無理に笑みを浮かべると言った。
「ユベール様、今日はありがとうございました。どうぞ、もうユベール様はお帰り下さい」
「え?何を言い出すんだ?」
「私はこれからバリュー商会に戻って、魔力のない防御用アイテムを買いに行ってきます。店員さんに尋ねれば教えてくれるでしょうし」
「シルビア!お前、一体何を…!」
「この時間なら私が城に戻る頃には魔石探しの時間は終わっていますよね?なら1人で戻っても何も危険は無いと思いますので。」
「だが、俺は今日1日買い物に付き合うつもりだったんだぞ?」
「はい、魔石探しの時間内の範囲でですよね?」
「!」
ユベールの顔色が変わった。
「もう、その時間は終わりです。ユベール様、今日も私の為に貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました」
そして頭を下げた。お願い、ユベール。どうかもうこれ以上惨めな思いをしたくはない。早く1人にさせて欲しい。
「お、お前…!」
ユベールの声に苛立ちが混ざっている。
「帰りはどうするんだ?!」
「辻馬車を拾って…1人で帰れます」
「…っ!」
ユベールの息を呑む気配を感じた。
「分かった…勝手にしろっ!」
ユベールはそれだけ言うと背を向け、去って行った。私はとうとうユベールを怒らせてしまった…。彼の歩き去る後ろ姿を見ながら、何故か自分の胸が酷く締め付けられて苦しくなってくる。この感情は一体何だろう…?
「もう…パートナーは解消…かな…?」
私はポツリと呟いた―。
「…」
ユベールは黙って私を見ている。つまり、その通りなのだろう。
「ですが…先程お会いした『キリアン』という方の言う通り…ユベール様の優先するべきお相手の方々はアンリ王子とジュリエッタさんなんだと言う事は分かっています。現に今は私のパートナーとして魔石探しに付き合って頂いていても、アンリ王子が護衛騎士に戻るよう命じれば、すぐに応じるでしょう?」
「…俺は元々アンリ王子の護衛騎士だから…当然だろう?そんな事はお前だって最初から分かっているんだろう?」
ユベールは私の予想通りの返答をした。
「それだけではありません。キリアン様が尋ねられましたよね?ジュリエッタさんと私が同時に危機に陥ったら、どちらを先に助けるんだ?と。ユベール様は答えませんでしたけど…私には分かります。ユベール様が選ぶ相手はジュリエッタ様だと言うことくらい。私の手前、答えなかったのですよね?」
「!」
ユベールの肩が大きく動いた。
「でも、それは当然の事だと思っています。あの方々はユベール様の大切な幼馴染なのですから。命の重さや絆の深さを考えればどちらを優先するかは比べようもありませんから」
「…」
ユベールは私から視線をそらせて話を黙って聞いている。
そんな彼の顔を見ながら淡々と話すも、何だか少しだけ悲しくなってきてしまった。いくら努力してユベールとの距離を縮めようとしても、結局私はあの2人に比べれば彼に取って取るに足らない人間なのだろうという事をひしひしと感じる。頼みの綱の身を守るべきアイテムも魔石の力が強すぎて私には持つ事が出来ない。
私は今回も…家族に看取られることもなく、寂しく…無残な死を遂げてしまうのだろうか?思わず目尻に涙が浮かび、俯いて目を強くこすっているとユベールが声を掛けてきた。
「シルビア…お前、ひょっとして泣いているのか?」
「い、いえ。夕日が目に染みただけですから、どうかお気になさらずに」
俯いたまま答えるとユベールは私に近付き、肩に手を置いた。
「シルビア、顔を上げろ」
「…」
私は黙って顔を上げた。
ユベールはそんな私の顔を見て一瞬ハッとした顔をした。
「すまなかった…」
「いいんです。別に謝って頂かなくても」
「…」
私は無理に笑みを浮かべると言った。
「ユベール様、今日はありがとうございました。どうぞ、もうユベール様はお帰り下さい」
「え?何を言い出すんだ?」
「私はこれからバリュー商会に戻って、魔力のない防御用アイテムを買いに行ってきます。店員さんに尋ねれば教えてくれるでしょうし」
「シルビア!お前、一体何を…!」
「この時間なら私が城に戻る頃には魔石探しの時間は終わっていますよね?なら1人で戻っても何も危険は無いと思いますので。」
「だが、俺は今日1日買い物に付き合うつもりだったんだぞ?」
「はい、魔石探しの時間内の範囲でですよね?」
「!」
ユベールの顔色が変わった。
「もう、その時間は終わりです。ユベール様、今日も私の為に貴重な時間を使って頂き、ありがとうございました」
そして頭を下げた。お願い、ユベール。どうかもうこれ以上惨めな思いをしたくはない。早く1人にさせて欲しい。
「お、お前…!」
ユベールの声に苛立ちが混ざっている。
「帰りはどうするんだ?!」
「辻馬車を拾って…1人で帰れます」
「…っ!」
ユベールの息を呑む気配を感じた。
「分かった…勝手にしろっ!」
ユベールはそれだけ言うと背を向け、去って行った。私はとうとうユベールを怒らせてしまった…。彼の歩き去る後ろ姿を見ながら、何故か自分の胸が酷く締め付けられて苦しくなってくる。この感情は一体何だろう…?
「もう…パートナーは解消…かな…?」
私はポツリと呟いた―。
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