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5−26 私の愛しい人
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「ユベール…この私に剣を向けると言うのね?」
再びジュリエッタはフワリと空中に浮かぶと言った。
「ああ、そうだ。俺はお前になど微塵の興味も無い。ただ…シルビアを脅かすような存在は容赦するものかっ!」
ユベールの剣が満月の明かりに照らされてキラリと光った。
「ふふふ…お前がそんな事を言える資格があるの?お前を操ったのは確かに私だけど実際にシルビアを殺してきたのはユベール…お前なのよっ!」
ジュリエッタはユベールを指さした。
「!」
一瞬、ユベールの身体の動きが止まった。それを見逃すジュリエッタでは無かった。ジュリエッタの身体から突然風が巻き起こり、その風が突然私達に向かって吹き付けてきた。
「危ない!シルビアッ!」
突如ユベールが私の方を振り向く、抱きしめてきた。
ザッ!
ザッ!
突然何かを切り裂くような音が聞こえた。
「ウッ!」
ユベールの顔が苦痛で歪む。
「え…?ユベール様…?」
私はユベールの顔を見た。ユベールは苦痛に耐えながら笑みを浮かべて私を見た。
「よ…良かった…シルビア…お前が無事で…」
それだけ言うと、ユベールはズルズルと崩れ落ちていく。ユベールの身体からは鉄のような匂いがしている。
「ユ…ユベール様…?」
ユベールの背中に手を回した時、ヌルリと生暖かい何かに触れた。
「う、嘘…?」
私は自分の手にべっとりついた血を見て、一瞬頭の中が真っ白になった。
「う、嘘…。嘘ですよね?ユベール様…」
「…」
しかしユベールはもはや返事すらしてくれない。そしてそのまま崩れ落ちるように床の上に倒れ込んでしまった。
「!」
床の上に倒れたユベールの背中からはおびただしい量の血が流れている。先程のジュリエッタの攻撃で背中を切られたのだ。
「ユベール様っ!ユベール様っ!目を開けてくださいっ!」
ユベールを揺すぶるも、もはやピクリともしない。
「諦めなさい。もう死んでいるわよ」
ジュリエッタはバルコニーの上に降り立つと、クスクス笑いながらこちらを見た。
「う、嘘よ!そんな話信じるはずないでしょうっ?!」
だけど…ユベールの背中からは未だに血が流れ続け、すっかり血溜まりが出来ていた。そして身体はどんどん冷たくなっていく。
「そ、そんな…ユベール様…」
思わず目に涙が滲んでくる。ユベール様…本当に愛していたのに。やっとお互いの気持ちが通じて、結ばれたと言うのに…!
「フフフ…バカな男ね。あんたなんかに魅了されたばかりに…。」
耳障りなジュリエッタの声が聞こえてくる。
「どうせ、あんたには何も出来やしない。全く…お前などに惑わされなければ、魔力を完全に取り戻して、王位に付けてあげようと思っていたのに。まぁ仕方ないわね。ちょっと予定が狂ったけど…今の私ならお前を殺せそうだし。まさかお前が12回もループするとは思わなかったけど…その間に私もこの世界の魔力をほぼ集める事が出来たしね」
ジュリエッタの言葉が聞こえてくるけど、今の私には彼女が何を話しているのか全く頭に入っては来なかった。ただ、悲しくて、辛くてたまらなかった。
「お前を殺して魔力を奪えば今度こそ元の姿に戻ることが出来るわ」
ジュリエッタの声が近づいてくるけど、今となってはどうでも良かった。ただ悲しみが止まらない。すっかり冷たくなったユベールの身体を抱きしめるとジュリエッタを睨みつけた。
「よくも…よくもユベール様を殺したわねっ!」
その時―
ゴーン
ゴーン
ゴーン…
私を苦しめてきた、あの鐘の音が響き渡りはじめた。
「し…しまったっ!!」
突如ジュリエッタの切羽詰まった声と共に私の身体から眩しい光がほとばしった―。
再びジュリエッタはフワリと空中に浮かぶと言った。
「ああ、そうだ。俺はお前になど微塵の興味も無い。ただ…シルビアを脅かすような存在は容赦するものかっ!」
ユベールの剣が満月の明かりに照らされてキラリと光った。
「ふふふ…お前がそんな事を言える資格があるの?お前を操ったのは確かに私だけど実際にシルビアを殺してきたのはユベール…お前なのよっ!」
ジュリエッタはユベールを指さした。
「!」
一瞬、ユベールの身体の動きが止まった。それを見逃すジュリエッタでは無かった。ジュリエッタの身体から突然風が巻き起こり、その風が突然私達に向かって吹き付けてきた。
「危ない!シルビアッ!」
突如ユベールが私の方を振り向く、抱きしめてきた。
ザッ!
ザッ!
突然何かを切り裂くような音が聞こえた。
「ウッ!」
ユベールの顔が苦痛で歪む。
「え…?ユベール様…?」
私はユベールの顔を見た。ユベールは苦痛に耐えながら笑みを浮かべて私を見た。
「よ…良かった…シルビア…お前が無事で…」
それだけ言うと、ユベールはズルズルと崩れ落ちていく。ユベールの身体からは鉄のような匂いがしている。
「ユ…ユベール様…?」
ユベールの背中に手を回した時、ヌルリと生暖かい何かに触れた。
「う、嘘…?」
私は自分の手にべっとりついた血を見て、一瞬頭の中が真っ白になった。
「う、嘘…。嘘ですよね?ユベール様…」
「…」
しかしユベールはもはや返事すらしてくれない。そしてそのまま崩れ落ちるように床の上に倒れ込んでしまった。
「!」
床の上に倒れたユベールの背中からはおびただしい量の血が流れている。先程のジュリエッタの攻撃で背中を切られたのだ。
「ユベール様っ!ユベール様っ!目を開けてくださいっ!」
ユベールを揺すぶるも、もはやピクリともしない。
「諦めなさい。もう死んでいるわよ」
ジュリエッタはバルコニーの上に降り立つと、クスクス笑いながらこちらを見た。
「う、嘘よ!そんな話信じるはずないでしょうっ?!」
だけど…ユベールの背中からは未だに血が流れ続け、すっかり血溜まりが出来ていた。そして身体はどんどん冷たくなっていく。
「そ、そんな…ユベール様…」
思わず目に涙が滲んでくる。ユベール様…本当に愛していたのに。やっとお互いの気持ちが通じて、結ばれたと言うのに…!
「フフフ…バカな男ね。あんたなんかに魅了されたばかりに…。」
耳障りなジュリエッタの声が聞こえてくる。
「どうせ、あんたには何も出来やしない。全く…お前などに惑わされなければ、魔力を完全に取り戻して、王位に付けてあげようと思っていたのに。まぁ仕方ないわね。ちょっと予定が狂ったけど…今の私ならお前を殺せそうだし。まさかお前が12回もループするとは思わなかったけど…その間に私もこの世界の魔力をほぼ集める事が出来たしね」
ジュリエッタの言葉が聞こえてくるけど、今の私には彼女が何を話しているのか全く頭に入っては来なかった。ただ、悲しくて、辛くてたまらなかった。
「お前を殺して魔力を奪えば今度こそ元の姿に戻ることが出来るわ」
ジュリエッタの声が近づいてくるけど、今となってはどうでも良かった。ただ悲しみが止まらない。すっかり冷たくなったユベールの身体を抱きしめるとジュリエッタを睨みつけた。
「よくも…よくもユベール様を殺したわねっ!」
その時―
ゴーン
ゴーン
ゴーン…
私を苦しめてきた、あの鐘の音が響き渡りはじめた。
「し…しまったっ!!」
突如ジュリエッタの切羽詰まった声と共に私の身体から眩しい光がほとばしった―。
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