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第10章 13 海辺のレストランで
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その日の夜7時―
海辺にあるフランシスの両親が経営するレストランでヒルダとカミラ、そしてアンナに侍女のコゼットは窓際のボックス席でシーフード料理を堪能していた。
「やっぱり海辺の町は魚料理がおいしいわね。」
アンナは舌平目のムニエルにご満悦だった。
「この魚介のブイヤベースも美味ですよ。アンナ様。」
コゼットは自分の食している料理をアピールする。
そしてそんな2人の様子をヒルダとカミラは微笑ましく見守っていた。その時―
「ヒルダッ!食事に来てくれていたんだなっ?!」
ウェイターの姿をしたフランシスが現れた。
「こんばんは。フランシス。ひょっとして冬休みの間はいつもここで働いていたの?」
ヒルダが尋ねるとフランシスは照れ臭そうに言った。
「いやぁ・・・いつもってわけじゃないんだけど・・買いたいものがあるんだけど最近金気味で・・・目標額に達するまではアルバイトさせて貰ってるんだよ。」
「あら・・そうなの?」
フランシスが何を買いたいのかには分からないが、きっと高価な品物なのだろうとヒルダは判断した。すると、ここで今まで黙って2人の話を聞いていたアンナが声を掛けてきた。
「あの・・・貴方はどなたかしら?」
「あ、はい。私はヒルダと同じ学校のフランシス・ランドルフと言います。お客様。」
「あら、紳士的な方なのね?」
アンナはフランシスに言う。
「いえ、とんでもございません。お客様。どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。」
フランシスは丁寧に頭を下げると去って行った
「・・・・。」
そんなフランシスの様子をヒルダは信じられない想いで見ていた。
(まさか・・あのフランシスが・・あんな挨拶をするなんて思わなかったわ・・。)
でも考えてみればフランシスも17歳。2年前からウェイターの仕事をしていれば接客業も板について当然かもしれない。
「ところでアンナ様。明日は何時の汽車でロータスを出るご予定なのでしょうか?」
カジキのソテーにナイフを入れながらカミラが尋ねてきた。
「ええ。明日は午前9時の汽車に乗って『カウベリー』へ帰るわ。ヒルダ様、準備はもうできてますか?」
「はい、一応・・数日分の着替えは用意してキャリーケースにしまってあります。」
「そうですか。それでは私たちは明日馬車を手配しますので、ヒルダ様の住むアパートに到着したら伺いますね。」
アンナはてきぱきと答える。
「はい、アンナ様。どうぞよろしくお願い致します。」
ヒルダは食事の手を止めると、丁寧に頭を下げた―。
「それではアンナ様、コゼットさん。私たちはこちらで失礼しますね。」
店を出るとヒルダは2人に頭を下げた。
「ええ、また明日ね。ヒルダ様。一応8時半に馬車でお迎えに伺いますね。」
アンナは笑みを浮かべながら言う。
「はい、それでは失礼致します。行きましょう、カミラ。」
ヒルダはカミラに声を掛けた
「はい、参りましょう。ヒルダ様。」
そしてカミラはアンナとコゼットに向き直ると頭を下げた。
「アンナ様・・コゼットさん。この度は本当に・・ありがとうございます。ヒルダ様を『カウベリー』に連れて行って下さるなんて・・。」
「カミラ・・・。」
ヒルダはカミラが涙ぐんでいることに気付いた。
(カミラ・・本当に私の事・・・心配してくれているのね・・。)
ヒルダはいつまでも自分の事を気にかけてくれるカミラに胸が熱くなるのを感じるのだった―。
そして・・彼女たちは店の前で別れを告げ・・それぞれに背を向けて歩き出した。
「ねぇ・・コゼット。」
アンナがコゼットに言う。
「何でしょう?アンナ様。」
「エドガー様はとてもお忙しい方なのに・・グレースの罪を暴こうとしているの。だから・・私、お手伝いすることに決めたわ。」
「アンナ様・・。」
「だって・・ヒルダ様がこのままではあまりにもお気の毒なんだもの・・。」
アンナの目には・・涙が浮かんでいた―。
海辺にあるフランシスの両親が経営するレストランでヒルダとカミラ、そしてアンナに侍女のコゼットは窓際のボックス席でシーフード料理を堪能していた。
「やっぱり海辺の町は魚料理がおいしいわね。」
アンナは舌平目のムニエルにご満悦だった。
「この魚介のブイヤベースも美味ですよ。アンナ様。」
コゼットは自分の食している料理をアピールする。
そしてそんな2人の様子をヒルダとカミラは微笑ましく見守っていた。その時―
「ヒルダッ!食事に来てくれていたんだなっ?!」
ウェイターの姿をしたフランシスが現れた。
「こんばんは。フランシス。ひょっとして冬休みの間はいつもここで働いていたの?」
ヒルダが尋ねるとフランシスは照れ臭そうに言った。
「いやぁ・・・いつもってわけじゃないんだけど・・買いたいものがあるんだけど最近金気味で・・・目標額に達するまではアルバイトさせて貰ってるんだよ。」
「あら・・そうなの?」
フランシスが何を買いたいのかには分からないが、きっと高価な品物なのだろうとヒルダは判断した。すると、ここで今まで黙って2人の話を聞いていたアンナが声を掛けてきた。
「あの・・・貴方はどなたかしら?」
「あ、はい。私はヒルダと同じ学校のフランシス・ランドルフと言います。お客様。」
「あら、紳士的な方なのね?」
アンナはフランシスに言う。
「いえ、とんでもございません。お客様。どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。」
フランシスは丁寧に頭を下げると去って行った
「・・・・。」
そんなフランシスの様子をヒルダは信じられない想いで見ていた。
(まさか・・あのフランシスが・・あんな挨拶をするなんて思わなかったわ・・。)
でも考えてみればフランシスも17歳。2年前からウェイターの仕事をしていれば接客業も板について当然かもしれない。
「ところでアンナ様。明日は何時の汽車でロータスを出るご予定なのでしょうか?」
カジキのソテーにナイフを入れながらカミラが尋ねてきた。
「ええ。明日は午前9時の汽車に乗って『カウベリー』へ帰るわ。ヒルダ様、準備はもうできてますか?」
「はい、一応・・数日分の着替えは用意してキャリーケースにしまってあります。」
「そうですか。それでは私たちは明日馬車を手配しますので、ヒルダ様の住むアパートに到着したら伺いますね。」
アンナはてきぱきと答える。
「はい、アンナ様。どうぞよろしくお願い致します。」
ヒルダは食事の手を止めると、丁寧に頭を下げた―。
「それではアンナ様、コゼットさん。私たちはこちらで失礼しますね。」
店を出るとヒルダは2人に頭を下げた。
「ええ、また明日ね。ヒルダ様。一応8時半に馬車でお迎えに伺いますね。」
アンナは笑みを浮かべながら言う。
「はい、それでは失礼致します。行きましょう、カミラ。」
ヒルダはカミラに声を掛けた
「はい、参りましょう。ヒルダ様。」
そしてカミラはアンナとコゼットに向き直ると頭を下げた。
「アンナ様・・コゼットさん。この度は本当に・・ありがとうございます。ヒルダ様を『カウベリー』に連れて行って下さるなんて・・。」
「カミラ・・・。」
ヒルダはカミラが涙ぐんでいることに気付いた。
(カミラ・・本当に私の事・・・心配してくれているのね・・。)
ヒルダはいつまでも自分の事を気にかけてくれるカミラに胸が熱くなるのを感じるのだった―。
そして・・彼女たちは店の前で別れを告げ・・それぞれに背を向けて歩き出した。
「ねぇ・・コゼット。」
アンナがコゼットに言う。
「何でしょう?アンナ様。」
「エドガー様はとてもお忙しい方なのに・・グレースの罪を暴こうとしているの。だから・・私、お手伝いすることに決めたわ。」
「アンナ様・・。」
「だって・・ヒルダ様がこのままではあまりにもお気の毒なんだもの・・。」
アンナの目には・・涙が浮かんでいた―。
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