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レベッカを探せ 3 〜キング一家の旅 3
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「ふ~…シャワー気持ち良かったわ‥」
リーゼロッテはスケスケのナイトウェア姿で髪をタオルで拭きながら俺のいる部屋に図々しく入ってきやがった。
「ああ、そうか」
思い切り不機嫌そうな顔で俺は返事をする。
このあばずれ女め…そんなだらしない姿で俺の前に現れやがって。ひょっとして俺がそのナイトウェアで欲情でもすると思っているのだろうか?
冗談じゃない。俺にはもうリーゼロッテは論外なのだ。例え大金を積まれたってこんな女、相手をする気にもなれない。
何しろ、俺が欲しいと思っている女性はレベッカただ一人なのだから。
「あら?どうしたのかしら?アレックス。いつもなら『このあばずれ女めっ!二度とそんな姿で俺の前に姿を見せるな!お前を抱くくらいなら一生禁欲生活をした方がマシだ!』って毎晩言っていたくせに、今夜は追い出そうともしないのね?」
きつすぎる香水をプンプン振りまきながらリーゼロッテが俺の腕に絡みついてくる。
ブワッ!
一瞬で俺の全身に鳥肌が立ち、悪寒が走った。
お、恐ろしい…何という破壊力だ。気絶しなかった自分を褒めてやりたいくらいだ。
「あら?もしかして…お酒を用意してくれていたの?」
俺の腕に絡みついたままのリーゼロッテがテーブルの上に乗っているグラスに注がれたワインを見てうれしそうな声を上げる。
「馬鹿を言え。何故お前のような女に俺がワインを用意してやらなければならないのだ?これは俺の飲む分なんだよ」
テーブルの上のワインを飲もうと手を伸ばした瞬間、俺のワインはリーゼロッテに奪われた。
「おい?何するんだ?そのワインは俺のだぞ?返すんだ」
ワイングラスに手を伸ばそうとすると、スイッとリーゼロッテは俺の腕をすり抜けて言った。
「このワイン、私が飲ませてもらうことにしたわ。とってもおいしそうなんだもの」
言うや否や、リーゼロッテは煽るようにグラスのワインを口に入れた。
ゴクッゴクッゴクッ!
ワインをまるで水のように流し込むリーゼロッテ。
「ふ~…美味しかったわ!」
ダンッ!
飲み終えたワイングラスを乱暴にテーブルの上にのせて、唇をペロリと舌で舐めるアバズレ女のリーゼロッテ。
そんな姿が色っぽく見えるとでも思っているのだろうか?だとしたらとんでもない勘違い女だ。
「あ…ら…?」
不意にリーゼロッテの身体がグラリと傾き、俺の方へ倒れこみ…サッとよけた。
ゴンッ!!
鈍い音とともに頭を床に打ち付け、リーゼロッテは眠りに…いや?気を失ってくれた。
「ふ~…うまくいったか…いいぞ、おやじ、兄貴出てきてくれ」
俺が声を掛けると、部屋のクローゼットから役立たず親父とぐうたら兄貴が扉を開けて出てきた。
「いや~流石はアレックス。リーゼロッテに睡眠薬入りのワインを飲ませることに成功したね」
役立たず兄貴がぱちぱちと手をたたきながら言う。
「ああ、ランスの言う通りだ。あの疑い深いリーゼロッテにワインを飲ませるのが成功するとは思わなかったぞ」
変態親父が頷く。
そんなことは当然だ。不本意ながらこの女の性格は分かっているからな。リーゼロッテにただワインを用意したと言っても警戒心が強い女だから飲むはずがない。だから俺のワインだと偽って、わざと飲ませるように誘導したのだ。
「よし!リーゼロッテは深い眠りについた。おあつらえ向きにこんなナイトウェアを着ている。まさに娼館に売り払うにはおあつらえ向きな格好だ!よし、それじゃ行くぞっ!おやじ!兄貴!今すぐ出発だっ!リーゼロッテを娼館に売り払うぞっ!」
「「おーっ!!」」
役立たずの兄貴と親父が声を揃えて返事をした―。
リーゼロッテはスケスケのナイトウェア姿で髪をタオルで拭きながら俺のいる部屋に図々しく入ってきやがった。
「ああ、そうか」
思い切り不機嫌そうな顔で俺は返事をする。
このあばずれ女め…そんなだらしない姿で俺の前に現れやがって。ひょっとして俺がそのナイトウェアで欲情でもすると思っているのだろうか?
冗談じゃない。俺にはもうリーゼロッテは論外なのだ。例え大金を積まれたってこんな女、相手をする気にもなれない。
何しろ、俺が欲しいと思っている女性はレベッカただ一人なのだから。
「あら?どうしたのかしら?アレックス。いつもなら『このあばずれ女めっ!二度とそんな姿で俺の前に姿を見せるな!お前を抱くくらいなら一生禁欲生活をした方がマシだ!』って毎晩言っていたくせに、今夜は追い出そうともしないのね?」
きつすぎる香水をプンプン振りまきながらリーゼロッテが俺の腕に絡みついてくる。
ブワッ!
一瞬で俺の全身に鳥肌が立ち、悪寒が走った。
お、恐ろしい…何という破壊力だ。気絶しなかった自分を褒めてやりたいくらいだ。
「あら?もしかして…お酒を用意してくれていたの?」
俺の腕に絡みついたままのリーゼロッテがテーブルの上に乗っているグラスに注がれたワインを見てうれしそうな声を上げる。
「馬鹿を言え。何故お前のような女に俺がワインを用意してやらなければならないのだ?これは俺の飲む分なんだよ」
テーブルの上のワインを飲もうと手を伸ばした瞬間、俺のワインはリーゼロッテに奪われた。
「おい?何するんだ?そのワインは俺のだぞ?返すんだ」
ワイングラスに手を伸ばそうとすると、スイッとリーゼロッテは俺の腕をすり抜けて言った。
「このワイン、私が飲ませてもらうことにしたわ。とってもおいしそうなんだもの」
言うや否や、リーゼロッテは煽るようにグラスのワインを口に入れた。
ゴクッゴクッゴクッ!
ワインをまるで水のように流し込むリーゼロッテ。
「ふ~…美味しかったわ!」
ダンッ!
飲み終えたワイングラスを乱暴にテーブルの上にのせて、唇をペロリと舌で舐めるアバズレ女のリーゼロッテ。
そんな姿が色っぽく見えるとでも思っているのだろうか?だとしたらとんでもない勘違い女だ。
「あ…ら…?」
不意にリーゼロッテの身体がグラリと傾き、俺の方へ倒れこみ…サッとよけた。
ゴンッ!!
鈍い音とともに頭を床に打ち付け、リーゼロッテは眠りに…いや?気を失ってくれた。
「ふ~…うまくいったか…いいぞ、おやじ、兄貴出てきてくれ」
俺が声を掛けると、部屋のクローゼットから役立たず親父とぐうたら兄貴が扉を開けて出てきた。
「いや~流石はアレックス。リーゼロッテに睡眠薬入りのワインを飲ませることに成功したね」
役立たず兄貴がぱちぱちと手をたたきながら言う。
「ああ、ランスの言う通りだ。あの疑い深いリーゼロッテにワインを飲ませるのが成功するとは思わなかったぞ」
変態親父が頷く。
そんなことは当然だ。不本意ながらこの女の性格は分かっているからな。リーゼロッテにただワインを用意したと言っても警戒心が強い女だから飲むはずがない。だから俺のワインだと偽って、わざと飲ませるように誘導したのだ。
「よし!リーゼロッテは深い眠りについた。おあつらえ向きにこんなナイトウェアを着ている。まさに娼館に売り払うにはおあつらえ向きな格好だ!よし、それじゃ行くぞっ!おやじ!兄貴!今すぐ出発だっ!リーゼロッテを娼館に売り払うぞっ!」
「「おーっ!!」」
役立たずの兄貴と親父が声を揃えて返事をした―。
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