145 / 194
レベッカを探せ 4 〜キング一家の旅 1
しおりを挟む
ザザーン…
ザザーン…
太陽がカンカン照り照りつける太陽の元…俺と変態親父にクズ兄貴を乗せた船は大海原を走っていた―。
「全く…何っで王族の俺が甲板をデッキブラシで掃除しなきゃならないんだっ!」
白いシャツを肩までたくし上げ、トラウザーを膝までまくった俺は裸足で甲板の上をデッキブラシで掃除していた。
くそっ!それにしてもなんて暑さだ。
ここは大海原の海の上。
ジリジリ焼け付くような太陽の日差しを遮るようなものは何一つない。
従って俺は、眩しさと暑さに耐えながら甲板掃除をさせられていたのだ。
「くっそ~…金さえあれば、こんな掃除などしなくて豪華客船に乗って快適な船旅をおくることが出来るのに…!」
船乗りたちは俺が苦労して甲板掃除をさせられているのに、呑気にビールを飲んで騒いでいるし、ロリコン親父に間抜け兄貴は船酔いで甲板にぶっ倒れている。
全くなんて足手まといの連中なんだ。
あの2人が使い物にならないから、お陰で俺は彼奴等の分まで働かなければならないのだから。
理不尽だ、まったくもって理不尽だ。
あんな使えない奴らはイカダにでも乗せてこの船から追い払ってしまえばいいのに。
そうすればライバルが減って、俺はこんなに苦労してレベッカ探しの旅をしなくてもすむのだから。
そもそも何故、この様なことになってしまったかと言うと、話は今から10日程前に遡る―。
****
10日前―
俺たちはようやく外洋をつなぐ玄関口『ラメール』の港町に到着した。
「よしっ!親父っ!兄貴っ!早速聞き込みを開始するぞっ!レベッカ達が何処の国を目指したのか手分けして調べるんだっ!」
俺は御者台から荷馬車に乗った2人に声を掛けた。
しかし…。
「アレックス、少しはこの年寄をいたわる気持ちは持てぬのか?少し位休ませくれても良いだろう?」
「そうだよ、アレックス。僕と父さんはこう見えて繊細なんだ。体力筋力精力自慢のお前と一緒にしないでくれ」
「はぁっ?!何だとっ!!体力筋力自慢はいいとして、最後の精力自慢とは一体どういうことだっ!貴様、昼間っから俺に恥をかかせる気かっ?!」
クソ兄貴のとんでもない発言に軽い…いや、かなりの殺意を覚える。
「だって、本当のことだろう?アレックスは城にいた頃は毎晩毎晩とっかえひっかえ違う女を抱いていたじゃないか。レベッカがいたって言うのに!だから彼女はお前に嫌気が差して、出ていったんだろうっ?!」
クズ兄貴が人通りの激しい大通りでとんでもない台詞を喚きやがった。
「何っ?お前…本当にそんな羨ましい…い、いや。そんなふしだらな生活をつづけていたのか?何と情けない…。そして可愛そうなレベッカ…こんな男の元に嫁がせてしまった私を許しておくれ!」
変態親父までもが大声で空に向かって叫んだ。するとそんな様子を見ていた町の連中の冷たい視線が一気に俺に集まってくる。
「あれがその男なのね…」
「うん、確かに好色そうな顔つきだ」
「最低なヤローだな…」
「女の敵ね」
等々…。
「おい!お前らのせいで俺が最低な男と言うレッテルを貼られた目で見られてるじゃないかっ!どうしてくれるんだっ!」
俺は2人の襟首を同時に掴んで怒鳴りつけた。
「いいのかな~…そんな態度を僕達にとっても…」
「うむ、そうだな。益々自分の評価を下げるだけだぞ」
2人の言葉にギョッとなって周囲を見渡すと、益々冷たい視線が俺に向かって注がれている。
「く…くっそ~…!おいっ!貴様ら…これ以上俺の評価を下げるようなことを抜かすなっ!」
するとクズ野郎共はとんでもないことを言ってきた。
「だったら聞き込みはお前1人で行って来るのだ」
「そうだよ、僕らを巻き込まないでほしいな」
「な、何だとっ?!貴様ら…っ!ふざけやがって!」
思わず拳を振り上げようとしたその時…。
「おい、あいつ…ついに暴力まで振るおうとしているぜ?」
「自警団に通報しよかしら…」
周囲からとんでもない台詞が飛び出してきた。
「わ、分かった!俺が1人で聞き込みにいけばいいんだろっ?!行けばっ!」
半ばヤケクソのように叫ぶと、俺は一目散に港へ向かって走リ出した。
畜生っ!彼奴等…覚えてろよーっ!!
心の中で俺は叫ぶのだった―。
ザザーン…
太陽がカンカン照り照りつける太陽の元…俺と変態親父にクズ兄貴を乗せた船は大海原を走っていた―。
「全く…何っで王族の俺が甲板をデッキブラシで掃除しなきゃならないんだっ!」
白いシャツを肩までたくし上げ、トラウザーを膝までまくった俺は裸足で甲板の上をデッキブラシで掃除していた。
くそっ!それにしてもなんて暑さだ。
ここは大海原の海の上。
ジリジリ焼け付くような太陽の日差しを遮るようなものは何一つない。
従って俺は、眩しさと暑さに耐えながら甲板掃除をさせられていたのだ。
「くっそ~…金さえあれば、こんな掃除などしなくて豪華客船に乗って快適な船旅をおくることが出来るのに…!」
船乗りたちは俺が苦労して甲板掃除をさせられているのに、呑気にビールを飲んで騒いでいるし、ロリコン親父に間抜け兄貴は船酔いで甲板にぶっ倒れている。
全くなんて足手まといの連中なんだ。
あの2人が使い物にならないから、お陰で俺は彼奴等の分まで働かなければならないのだから。
理不尽だ、まったくもって理不尽だ。
あんな使えない奴らはイカダにでも乗せてこの船から追い払ってしまえばいいのに。
そうすればライバルが減って、俺はこんなに苦労してレベッカ探しの旅をしなくてもすむのだから。
そもそも何故、この様なことになってしまったかと言うと、話は今から10日程前に遡る―。
****
10日前―
俺たちはようやく外洋をつなぐ玄関口『ラメール』の港町に到着した。
「よしっ!親父っ!兄貴っ!早速聞き込みを開始するぞっ!レベッカ達が何処の国を目指したのか手分けして調べるんだっ!」
俺は御者台から荷馬車に乗った2人に声を掛けた。
しかし…。
「アレックス、少しはこの年寄をいたわる気持ちは持てぬのか?少し位休ませくれても良いだろう?」
「そうだよ、アレックス。僕と父さんはこう見えて繊細なんだ。体力筋力精力自慢のお前と一緒にしないでくれ」
「はぁっ?!何だとっ!!体力筋力自慢はいいとして、最後の精力自慢とは一体どういうことだっ!貴様、昼間っから俺に恥をかかせる気かっ?!」
クソ兄貴のとんでもない発言に軽い…いや、かなりの殺意を覚える。
「だって、本当のことだろう?アレックスは城にいた頃は毎晩毎晩とっかえひっかえ違う女を抱いていたじゃないか。レベッカがいたって言うのに!だから彼女はお前に嫌気が差して、出ていったんだろうっ?!」
クズ兄貴が人通りの激しい大通りでとんでもない台詞を喚きやがった。
「何っ?お前…本当にそんな羨ましい…い、いや。そんなふしだらな生活をつづけていたのか?何と情けない…。そして可愛そうなレベッカ…こんな男の元に嫁がせてしまった私を許しておくれ!」
変態親父までもが大声で空に向かって叫んだ。するとそんな様子を見ていた町の連中の冷たい視線が一気に俺に集まってくる。
「あれがその男なのね…」
「うん、確かに好色そうな顔つきだ」
「最低なヤローだな…」
「女の敵ね」
等々…。
「おい!お前らのせいで俺が最低な男と言うレッテルを貼られた目で見られてるじゃないかっ!どうしてくれるんだっ!」
俺は2人の襟首を同時に掴んで怒鳴りつけた。
「いいのかな~…そんな態度を僕達にとっても…」
「うむ、そうだな。益々自分の評価を下げるだけだぞ」
2人の言葉にギョッとなって周囲を見渡すと、益々冷たい視線が俺に向かって注がれている。
「く…くっそ~…!おいっ!貴様ら…これ以上俺の評価を下げるようなことを抜かすなっ!」
するとクズ野郎共はとんでもないことを言ってきた。
「だったら聞き込みはお前1人で行って来るのだ」
「そうだよ、僕らを巻き込まないでほしいな」
「な、何だとっ?!貴様ら…っ!ふざけやがって!」
思わず拳を振り上げようとしたその時…。
「おい、あいつ…ついに暴力まで振るおうとしているぜ?」
「自警団に通報しよかしら…」
周囲からとんでもない台詞が飛び出してきた。
「わ、分かった!俺が1人で聞き込みにいけばいいんだろっ?!行けばっ!」
半ばヤケクソのように叫ぶと、俺は一目散に港へ向かって走リ出した。
畜生っ!彼奴等…覚えてろよーっ!!
心の中で俺は叫ぶのだった―。
0
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
【完結】悪の尋問令嬢、″捨てられ王子″の妻になる。
Y(ワイ)
ファンタジー
尋問を生業にする侯爵家に婿入りしたのは、恋愛戦略に敗れた腹黒王子。
白い結婚から始まる、腹黒VS腹黒の執着恋愛コメディ(シリアス有り)です。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~
流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。
しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。
けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
【完結】緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長
五城楼スケ(デコスケ)
ファンタジー
※本編を加筆修正しますので、一旦一部公開とさせていただいています。
〜花が良く育つので「緑の手」だと思っていたら「癒しの手」だったようです〜
王都の隅っこで両親から受け継いだ花屋「ブルーメ」を経営するアンネリーエ。
彼女のお店で売っている花は、色鮮やかで花持ちが良いと評判だ。
自分で花を育て、売っているアンネリーエの店に、ある日イケメンの騎士が現れる。
アンネリーエの作る花束を気に入ったイケメン騎士は、一週間に一度花束を買いに来るようになって──?
どうやらアンネリーエが育てている花は、普通の花と違うらしい。
イケメン騎士が買っていく花束を切っ掛けに、アンネリーエの隠されていた力が明かされる、異世界お仕事ファンタジーです。
※本編を加筆修正する予定ですので、一旦一部公開とさせていただいています。
*HOTランキング1位、エールに感想有難うございました!とても励みになっています!
※花の名前にルビで解説入れてみました。読みやすくなっていたら良いのですが。(;´Д`)
話の最後にも花の名前の解説を入れてますが、間違ってる可能性大です。
雰囲気を味わってもらえたら嬉しいです。
※完結しました。全41話。
お読みいただいた皆様に感謝です!(人´∀`).☆.。.:*・゚
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる