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8-10 涙の旅立ち
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頭を下げているセザールをサフィニアはじっと見つめる。
(確かにセザールの言うとおり、私はずっと逃げ続けて生きていたかもしれないわ。ママを亡くしたあの日から、ずっと……)
でも本当は、自分の居場所が欲しかった。
だからエストマン公爵家を出たときから、サフィニアは終の棲家を求めて旅をしてきたのだ。
奴隷商人に捕まり、危いところを偶然アドニスに助けられ……ミレア王国に辿り着いた。
心温かい人々に出会えたし、セザールにも再会できた。
この先、これ以上の居心地の良い居場所は見つからないかもしれない。
『ソフィアさん』
『ソフィアちゃん』
アドニスの優しい笑顔が……マーサの温かい手を思い出せば、胸の奥が熱くなってくる、
(そうね……セザールの言うとおり、逃げるのはもう終わりにするわ。私の居場所は、あの国にある……)
サフィニアは頷いた。
「……分かったわ、ミレア王国へ戻るわ」
「本当ですか!?」
セザールが顔を上げた。
「ええ、本当よ」
「良かった……それを聞いて安心しました」
ほっと胸を撫でおろすセザール。
そしてレオンと視線を合わせ……2人は互いに頷き合った。
「……あの、サフィニア様。お話したいことがあるのですが……海を眺めながら外でお話しませんか?」
今まで口を閉ざしていたセザールが不意に話しかけてきた。
「はい、レオンさん。あの、セザールは……?」
するとセザールは首を振った。
「いえ。僕は宿泊手続きを断ってきますので、お二人でお話してきてください」
「分かったわ。セザール。それでは外へ行きましょうか? レオンさん」
「はい、サフィニア様」
レオンは頷くが、どこか悲し気に見える。
その表情に、サフィニアは一瞬違和感を覚えた――
*****
夜の帳が降り、宿屋の外には美しい星空が広がっていた。
2人は宿屋の前に置かれたベンチに座り、美しい星空と海を眺めていた。
「サフィニア様、寒くはありませんか?」
隣に座るレオンが尋ねてくる。
「はい、寒くありません。レオンさんは平気ですか?」
「はい、僕は男ですから」
「素敵な景色ですね……」
銀の髪を風になびかせながら海を眺めるサフィニアは本当に美しかった。
その横顔を見つめ……レオンの胸は高まる。
「はい。本当に美しい景色だと思います……」
(ですが、サフィニア様の方がずっと……美しいです)
返事をしながら、レオンは胸の奥にずっと秘めてきた思いを噛みしめていた。
(やっぱり僕は……サフィニア様を愛している。けれど僕とサフィニア様とではどうしようもない身分差がある。それにサフィニア様の心はアドニス様に向いているして、アドニス様もまたサフィニア様に思いを寄せている……)
レオンは神父を志していたはずなのに『偽装死』を手伝い、嘘をついてしまった。
信仰の道を諦め、サフィニア様を諦めきれずに追いかけてきた。
そして今度は、愛する女性にまた嘘をついてしまった。
サフィニアに内緒でセザールと連絡を取り合っていたこと、この旅が最初から続かないことを。
(だから……僕はもう、サフィニア様の傍にはいられない……!)
本当はサフィニアと旅に出た時点で、別れを決意していたのだ。
ミレア王国には戻らず、一人で旅を続ける。
もう二度とサフィニアと会うことはないだろう。
それでも……どうしても、この想いだけは最後に告げておきたかった。
やがてレオンは口を開いた。
「サフィニア様……僕はミレア王国には戻りません。このまま一人で旅を続けようと思っています」
「え……? レオンさん……?」
思いがけないレオンの言葉に、サフィニアの目が見開かれる。
「僕……もっと色々な世界を見て回りたいのです。この広い世界を……どこまでも遠くまで」
本心を押し殺し、レオンは静かに言葉を紡ぐ。
「そ、そんな……」
サフィニアの瞳は大きく見開かれ、潤み始めていた。
「わ、私はてっきり……レオンさんも一緒に『ミレア王国』に行ってくれるのかと思っていたのですけど……?」
「大丈夫です。サフィニア様には、心配してくださる人達が大勢います。アドニス様もセザール様も、そして王宮騎士団の方々も……」
「で、でも……そこにレオンさんはいないのですよね……?」
サフィニアの悲しそうな顔にレオンの胸は締め付けられ、決意が揺らぎそうになってくる。
「そんな顔なさらないでください、サフィニア様。僕は……笑顔のサフィニア様が好きですから。どうか……笑ってください」
これが精いっぱいのレオンの告白だった。
「は……はい……」
サフィニアはまるで泣いているような笑顔を見せた。
レオンはその笑顔を胸に刻み込み、もう二度と会えない覚悟を固めると立ち上がった。
「もうこのまま僕は旅立つつもりです」
「え? もう……ですか? セザールには何て……」
サフィニアの声が震える。
「実は……セザール様も僕が旅に出ることを知っています」
「え? セザールが……?」
「はい、そうです。旅立つ前にこちらをお返ししておきます」
レオンは懐から1枚の金貨を取り出し、サフィニアへ差し出す。
「サフィニア様……受け取ってください」
「え……?」
「この金貨は一度も使っていません。荷馬車はセザール様から預かった資金で買いました。ですから……どうか受け取ってください」
サフィニアは震える手で金貨を受け取った。
「レオンさん……」
「僕は……最後まで正直でありたかったのです。サフィニア様に嘘をついてしまったことは消せません。でも、この金貨だけは……サフィニア様に返したかった」
「……わ、分かりました……。でも聞いて下さい。私は一度でもレオンさんに嘘をつかれたとは思ったことがありません」
サフィニアは声を震わせる。
「ありがとうございます。そうおっしゃっていただけるだけで、僕は……」
その時。
ガラガラと荷馬車が近づく音が聞こえ、2人は振り返った。
すると手綱を引いたセザールがこちらに向かっている。
やがてレオンの前まで荷馬車を引いてくるとセザールは言った。
「レオンさん。どうぞ、この荷馬車を使ってください」
「え? ですが、この荷馬車は……」
サフィニアを振り返ると、セザールは笑みを浮かべた。
「僕とサフィニア様は汽車に乗って行きます。旅に荷馬車は必要でしょうから」
レオンは深く頭を下げ、荷馬車を受け取った。
「セザール様……ありがとうございます」
「レオンさん……」
サフィニアの声は震えていた。
「サフィニア様、どうかお元気で。僕は……もうここでお別れです」
レオンは静かに告げると、サフィニアを見つめた。
「そんな……本当に行ってしまうのですか?」
サフィニアの瞳が潤み、星明かりにきらめいた。
「はい。僕はこのまま旅を続けます。サフィニア様には、サフィニア様を支えてくださる方々がいる。だから……僕はもう必要ありません」
「必要ないなんて……そんなこと……」
サフィニアの声が途切れ、頬を伝う涙が一筋落ちた。
母を亡くして以来、決して流すことのなかった涙が……ついにこぼれ落ちる。
「サフィニア様……」
レオンはその涙を見て、胸が締め付けられるように痛んだ。
「どうか……笑ってください。僕はサフィニア様の笑顔が大好きですから」
サフィニアは泣き笑いの表情を浮かべ、震える声で答えた。
「……はい……」
レオンはその笑顔を胸に刻み込み、荷馬車に乗り込むと手綱を握りしめる。
「さようなら……サフィニア様。セザール様」
「さ、さよう……なら……レオンさん……」
「元気で、レオンさん」
レオンは会釈すると、手綱を握りしめ馬車を走らせ始めた。
ガラガラガラガラ……
2人から荷馬車が遠ざかって行くにつれ、手綱を握りしめるレオンの手が震える。
「……サフィニア様……」
レオンは泣いていた。
手綱を握りしめる手も……声も震えている。
「さようなら……僕は……本当に貴女を愛していました……どうか、お幸せに……」
レオンは嗚咽しながら、「ヴァル」の町を去って行った。
****
「レオンさん……」
サフィニアはしばらくその場に立ち尽くしていた。
両眼からは涙が溢れて止まることを知らない。
遠ざかる荷馬車の音が完全に消えたとき、胸の奥にぽっかりと穴が空いたような感覚に襲われる。
「……レオンさん……」
もう一度震える声で名を呼んでも、返事はもう届かない。
するとその肩に、そっとセザールの手が置かれた。
「セザール……」
涙でぬれた顔を上げるサフィニア。
「サフィニア様……行きましょう。汽車の時間が迫っています」
「……分かったわ……」
サフィニアは手の甲で涙を拭うと頷いた――
(確かにセザールの言うとおり、私はずっと逃げ続けて生きていたかもしれないわ。ママを亡くしたあの日から、ずっと……)
でも本当は、自分の居場所が欲しかった。
だからエストマン公爵家を出たときから、サフィニアは終の棲家を求めて旅をしてきたのだ。
奴隷商人に捕まり、危いところを偶然アドニスに助けられ……ミレア王国に辿り着いた。
心温かい人々に出会えたし、セザールにも再会できた。
この先、これ以上の居心地の良い居場所は見つからないかもしれない。
『ソフィアさん』
『ソフィアちゃん』
アドニスの優しい笑顔が……マーサの温かい手を思い出せば、胸の奥が熱くなってくる、
(そうね……セザールの言うとおり、逃げるのはもう終わりにするわ。私の居場所は、あの国にある……)
サフィニアは頷いた。
「……分かったわ、ミレア王国へ戻るわ」
「本当ですか!?」
セザールが顔を上げた。
「ええ、本当よ」
「良かった……それを聞いて安心しました」
ほっと胸を撫でおろすセザール。
そしてレオンと視線を合わせ……2人は互いに頷き合った。
「……あの、サフィニア様。お話したいことがあるのですが……海を眺めながら外でお話しませんか?」
今まで口を閉ざしていたセザールが不意に話しかけてきた。
「はい、レオンさん。あの、セザールは……?」
するとセザールは首を振った。
「いえ。僕は宿泊手続きを断ってきますので、お二人でお話してきてください」
「分かったわ。セザール。それでは外へ行きましょうか? レオンさん」
「はい、サフィニア様」
レオンは頷くが、どこか悲し気に見える。
その表情に、サフィニアは一瞬違和感を覚えた――
*****
夜の帳が降り、宿屋の外には美しい星空が広がっていた。
2人は宿屋の前に置かれたベンチに座り、美しい星空と海を眺めていた。
「サフィニア様、寒くはありませんか?」
隣に座るレオンが尋ねてくる。
「はい、寒くありません。レオンさんは平気ですか?」
「はい、僕は男ですから」
「素敵な景色ですね……」
銀の髪を風になびかせながら海を眺めるサフィニアは本当に美しかった。
その横顔を見つめ……レオンの胸は高まる。
「はい。本当に美しい景色だと思います……」
(ですが、サフィニア様の方がずっと……美しいです)
返事をしながら、レオンは胸の奥にずっと秘めてきた思いを噛みしめていた。
(やっぱり僕は……サフィニア様を愛している。けれど僕とサフィニア様とではどうしようもない身分差がある。それにサフィニア様の心はアドニス様に向いているして、アドニス様もまたサフィニア様に思いを寄せている……)
レオンは神父を志していたはずなのに『偽装死』を手伝い、嘘をついてしまった。
信仰の道を諦め、サフィニア様を諦めきれずに追いかけてきた。
そして今度は、愛する女性にまた嘘をついてしまった。
サフィニアに内緒でセザールと連絡を取り合っていたこと、この旅が最初から続かないことを。
(だから……僕はもう、サフィニア様の傍にはいられない……!)
本当はサフィニアと旅に出た時点で、別れを決意していたのだ。
ミレア王国には戻らず、一人で旅を続ける。
もう二度とサフィニアと会うことはないだろう。
それでも……どうしても、この想いだけは最後に告げておきたかった。
やがてレオンは口を開いた。
「サフィニア様……僕はミレア王国には戻りません。このまま一人で旅を続けようと思っています」
「え……? レオンさん……?」
思いがけないレオンの言葉に、サフィニアの目が見開かれる。
「僕……もっと色々な世界を見て回りたいのです。この広い世界を……どこまでも遠くまで」
本心を押し殺し、レオンは静かに言葉を紡ぐ。
「そ、そんな……」
サフィニアの瞳は大きく見開かれ、潤み始めていた。
「わ、私はてっきり……レオンさんも一緒に『ミレア王国』に行ってくれるのかと思っていたのですけど……?」
「大丈夫です。サフィニア様には、心配してくださる人達が大勢います。アドニス様もセザール様も、そして王宮騎士団の方々も……」
「で、でも……そこにレオンさんはいないのですよね……?」
サフィニアの悲しそうな顔にレオンの胸は締め付けられ、決意が揺らぎそうになってくる。
「そんな顔なさらないでください、サフィニア様。僕は……笑顔のサフィニア様が好きですから。どうか……笑ってください」
これが精いっぱいのレオンの告白だった。
「は……はい……」
サフィニアはまるで泣いているような笑顔を見せた。
レオンはその笑顔を胸に刻み込み、もう二度と会えない覚悟を固めると立ち上がった。
「もうこのまま僕は旅立つつもりです」
「え? もう……ですか? セザールには何て……」
サフィニアの声が震える。
「実は……セザール様も僕が旅に出ることを知っています」
「え? セザールが……?」
「はい、そうです。旅立つ前にこちらをお返ししておきます」
レオンは懐から1枚の金貨を取り出し、サフィニアへ差し出す。
「サフィニア様……受け取ってください」
「え……?」
「この金貨は一度も使っていません。荷馬車はセザール様から預かった資金で買いました。ですから……どうか受け取ってください」
サフィニアは震える手で金貨を受け取った。
「レオンさん……」
「僕は……最後まで正直でありたかったのです。サフィニア様に嘘をついてしまったことは消せません。でも、この金貨だけは……サフィニア様に返したかった」
「……わ、分かりました……。でも聞いて下さい。私は一度でもレオンさんに嘘をつかれたとは思ったことがありません」
サフィニアは声を震わせる。
「ありがとうございます。そうおっしゃっていただけるだけで、僕は……」
その時。
ガラガラと荷馬車が近づく音が聞こえ、2人は振り返った。
すると手綱を引いたセザールがこちらに向かっている。
やがてレオンの前まで荷馬車を引いてくるとセザールは言った。
「レオンさん。どうぞ、この荷馬車を使ってください」
「え? ですが、この荷馬車は……」
サフィニアを振り返ると、セザールは笑みを浮かべた。
「僕とサフィニア様は汽車に乗って行きます。旅に荷馬車は必要でしょうから」
レオンは深く頭を下げ、荷馬車を受け取った。
「セザール様……ありがとうございます」
「レオンさん……」
サフィニアの声は震えていた。
「サフィニア様、どうかお元気で。僕は……もうここでお別れです」
レオンは静かに告げると、サフィニアを見つめた。
「そんな……本当に行ってしまうのですか?」
サフィニアの瞳が潤み、星明かりにきらめいた。
「はい。僕はこのまま旅を続けます。サフィニア様には、サフィニア様を支えてくださる方々がいる。だから……僕はもう必要ありません」
「必要ないなんて……そんなこと……」
サフィニアの声が途切れ、頬を伝う涙が一筋落ちた。
母を亡くして以来、決して流すことのなかった涙が……ついにこぼれ落ちる。
「サフィニア様……」
レオンはその涙を見て、胸が締め付けられるように痛んだ。
「どうか……笑ってください。僕はサフィニア様の笑顔が大好きですから」
サフィニアは泣き笑いの表情を浮かべ、震える声で答えた。
「……はい……」
レオンはその笑顔を胸に刻み込み、荷馬車に乗り込むと手綱を握りしめる。
「さようなら……サフィニア様。セザール様」
「さ、さよう……なら……レオンさん……」
「元気で、レオンさん」
レオンは会釈すると、手綱を握りしめ馬車を走らせ始めた。
ガラガラガラガラ……
2人から荷馬車が遠ざかって行くにつれ、手綱を握りしめるレオンの手が震える。
「……サフィニア様……」
レオンは泣いていた。
手綱を握りしめる手も……声も震えている。
「さようなら……僕は……本当に貴女を愛していました……どうか、お幸せに……」
レオンは嗚咽しながら、「ヴァル」の町を去って行った。
****
「レオンさん……」
サフィニアはしばらくその場に立ち尽くしていた。
両眼からは涙が溢れて止まることを知らない。
遠ざかる荷馬車の音が完全に消えたとき、胸の奥にぽっかりと穴が空いたような感覚に襲われる。
「……レオンさん……」
もう一度震える声で名を呼んでも、返事はもう届かない。
するとその肩に、そっとセザールの手が置かれた。
「セザール……」
涙でぬれた顔を上げるサフィニア。
「サフィニア様……行きましょう。汽車の時間が迫っています」
「……分かったわ……」
サフィニアは手の甲で涙を拭うと頷いた――
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