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「お願い……神様……どうか、リリスを助けて下さい……」
床に座り込み、頭を抱えながら私は祈っていた。
『いやあっ!! フローネッ!』
リリスの叫び声が私の耳にこびり着いて離れない。リリスのあんな悲壮な叫び声は今まで一度も聞いたことが無かった。
「クリフ……お願い、どうかリリスに酷いことしないで……」
部屋から出られない私には、もう彼女の無事を祈るしかなかった。
始め、鍵をかけられたときは何とかしてこの部屋を出ることが出来ないか方法を探した。
けれど、ここは3階。
とてもではないが、部屋の外に出られそうになかった。万一外に出られたとしてもリリスが何処の部屋に囚われてしまったか分からない。
それどころか屋敷の中をうろついていたら誰かに見つかって再び監禁されてしまうかもしれない。
結局、今の私にはリリスの無事を祈るしか無かったのだ――
****
「リリス……」
床に座り込み、壁にもたれかかりながらポツリと彼女の名前を口にする。
ボーン
ボーン
ボーン
部屋に置かれた時計が、18時を告げる。
窓の外空見える空はすっかりオレンジ色に染まっている。
リリスがクリフに連れて行かれてから、すでに2時間以上経過していた。
リリスは今頃、どうしているのだろう。
クリフは嫌がるリリスを無理やり連れ去ったけれども……彼女に触れないでくれただろうか……?
突然いなくなってしまって、きっとアドニス様もアデルも心配しているに違いない。
でも、今はリリスのことが一番気がかりだった。
あんなに私に助けを求めていたのに……何もしてあげられなかった。
みすみす、クリフに奪われてしまった。
――そのとき。
部屋の外が何やら騒がしくなってきた。
足早にこちらに向かって駆けつけてくる足音が聞こえる。
『ここか? ここに彼女が閉じ込められているのか?』
扉越しにアドニス様の声が聞こえてきた。
「アドニス様っ!?」
驚いて立ち上がり、駆け寄ると同時に扉が大きく開け放たれた。
「フ……フローネ……」
アドニス様の髪が乱れ、肩で大きく息をしている。
「アドニス様……」
彼のこんなに乱れた姿を見るのは初めてだ。背後には使用人たちの姿も見える。
「フローネッ!!」
次の瞬間、私はアドニス様に強く抱きしめられていた。
「ア、アドニス様?」
あまりのことに戸惑っていると、アドニス様は私の髪に顔を埋めて声を震わせた。
「良かった……フローネが無事で……突然いなくなってしまったときは生きた心地がしなかった……」
私を抱きしめるアドニス様の身体が震えている。
まさか……ただのシッターでしかない私を、こんなに心配してくれていたなんて……。
けれど、ふと我に返った。
「お願いです、アドニス様!! リリスを……リリスを助けて下さい!」
「リリス?」
アドニス様は私から身体を離した。
「そうです! 私の大切な幼馴染なんです! クリフに無理やり連れ去られてしまったんです!!」
「クリフ・バーデンか……それじゃ、彼と一緒にいたあの女性がリリスなのか……」
アドニス様が重々しい口調で眉を顰める。
「リリスを見たのですね? お願いです! 彼女のもとへ案内して下さい!」
「分かった。一緒に行こう」
「はい!」
私はアドニス様と、使用人たちと一緒にリリス達の元へ案内された――
床に座り込み、頭を抱えながら私は祈っていた。
『いやあっ!! フローネッ!』
リリスの叫び声が私の耳にこびり着いて離れない。リリスのあんな悲壮な叫び声は今まで一度も聞いたことが無かった。
「クリフ……お願い、どうかリリスに酷いことしないで……」
部屋から出られない私には、もう彼女の無事を祈るしかなかった。
始め、鍵をかけられたときは何とかしてこの部屋を出ることが出来ないか方法を探した。
けれど、ここは3階。
とてもではないが、部屋の外に出られそうになかった。万一外に出られたとしてもリリスが何処の部屋に囚われてしまったか分からない。
それどころか屋敷の中をうろついていたら誰かに見つかって再び監禁されてしまうかもしれない。
結局、今の私にはリリスの無事を祈るしか無かったのだ――
****
「リリス……」
床に座り込み、壁にもたれかかりながらポツリと彼女の名前を口にする。
ボーン
ボーン
ボーン
部屋に置かれた時計が、18時を告げる。
窓の外空見える空はすっかりオレンジ色に染まっている。
リリスがクリフに連れて行かれてから、すでに2時間以上経過していた。
リリスは今頃、どうしているのだろう。
クリフは嫌がるリリスを無理やり連れ去ったけれども……彼女に触れないでくれただろうか……?
突然いなくなってしまって、きっとアドニス様もアデルも心配しているに違いない。
でも、今はリリスのことが一番気がかりだった。
あんなに私に助けを求めていたのに……何もしてあげられなかった。
みすみす、クリフに奪われてしまった。
――そのとき。
部屋の外が何やら騒がしくなってきた。
足早にこちらに向かって駆けつけてくる足音が聞こえる。
『ここか? ここに彼女が閉じ込められているのか?』
扉越しにアドニス様の声が聞こえてきた。
「アドニス様っ!?」
驚いて立ち上がり、駆け寄ると同時に扉が大きく開け放たれた。
「フ……フローネ……」
アドニス様の髪が乱れ、肩で大きく息をしている。
「アドニス様……」
彼のこんなに乱れた姿を見るのは初めてだ。背後には使用人たちの姿も見える。
「フローネッ!!」
次の瞬間、私はアドニス様に強く抱きしめられていた。
「ア、アドニス様?」
あまりのことに戸惑っていると、アドニス様は私の髪に顔を埋めて声を震わせた。
「良かった……フローネが無事で……突然いなくなってしまったときは生きた心地がしなかった……」
私を抱きしめるアドニス様の身体が震えている。
まさか……ただのシッターでしかない私を、こんなに心配してくれていたなんて……。
けれど、ふと我に返った。
「お願いです、アドニス様!! リリスを……リリスを助けて下さい!」
「リリス?」
アドニス様は私から身体を離した。
「そうです! 私の大切な幼馴染なんです! クリフに無理やり連れ去られてしまったんです!!」
「クリフ・バーデンか……それじゃ、彼と一緒にいたあの女性がリリスなのか……」
アドニス様が重々しい口調で眉を顰める。
「リリスを見たのですね? お願いです! 彼女のもとへ案内して下さい!」
「分かった。一緒に行こう」
「はい!」
私はアドニス様と、使用人たちと一緒にリリス達の元へ案内された――
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