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第5話 姉の恋人候補?達と打ち合わせ
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昼休み―
久々にカフェでセルジュとランチを取っていた私はフォークにクルクルとパスタを巻き付けながら深いため息をついた。
「はあああ~・・・。」
「どうしたの?ルチア。そんなに大きなため息をついていたら幸せが逃げてしまうよ。折角こうして久しぶりに2人でランチを食べているんだから。」
言い終わるとセルジュはホットドッグをほおばる。
「だってねえ・・・お姉さまに新しい恋人を作ってあげて、本当の恋愛というものを知ってもらいたかったのに・・。そうすればジェイクと婚約破棄を願うと思っていたのに・・・。それにジェイクとだって約束したのよ?お姉さまから婚約破棄を申し出れば破棄してやるって。それなのにジェイクの妨害のせいでうまくいかないのよ。」
言い終わるとパスタを口に運ぶ。うん。おいしい。
「え・・?その約束・・・誰と誰が交わしたの?」
突然セルジュが困惑した顔で尋ねてきた。
「え?誰と誰って・・・私とジェイクだけど?」
「2人だけで約束したの?」
「ええ、そうよ。」
「ふ~ん・・そうなんだ・・・。」
妙な反応をするセルジュに尋ねた。
「何?どうかしたの?」
「ううん、別に。あ・・・そう言えば・・この話・・ルチアは知ってる?」
「え?何の話?」
「ジェイク様はね、今までルチアがお姉さんの恋人にしようと声を掛けてきた人たちにお姉さんの悪口を言いふらしているらしいよ。」
「な・・・何ですって!どうしてよっ?!」
「うん・・・何でもお姉さんはいろいろな男に色目を使ってるって。あんな女と交際しても所詮遊ばれているだけだからやめておけって。そうやってお姉さんに恋が出来ないようにしているんだろうね・」
「な・・・何ですってええええっ!」
ガシャンッ!!
私は食べ終えた食器の上に持っていたフォークを叩きつけた。
「許せないっ!絶対に後で文句を言いに行ってやる!いや・・その前に私が声を掛けた人たちのところへ行かなくちゃ・・。」
ぶつぶつと呟いているとセルジュが声を掛けてきた。
「ねえ、ルチア、今日は久しぶりに僕と一緒に帰らない?新しくドーナツ屋さんが出来たんだけど、2人で・・・。」
「ごめんなさい、セルジュッ!」
ガターンッ!!
勢いよく立ち上がった時に、椅子が派手に後ろに倒れてしまい、周囲の生徒たちに驚かれてしまった。
「何?今度はどうしたの?ルチア?」
「私・・・彼らのところへ行かなくちゃ。」
「え?彼らって・・・誰の事?」
「お姉さまの恋人になって貰おうとした人たちのところへよっ!」
「ええっ?!な、何の為にっ!」
「決まってるじゃないっ!ジェイクがどんな風にお姉さまを侮辱したのか本人に確認しにいくのよっ!」
「ええっ?!だ、だって皆どこにいるか分からないのにっ?!」
「平気よっ私の分析能力を侮らないでっ!誰がどこにいるか位・・・大体把握で切ってるもの。ごめんね、セルジュッ!」
そしてセルジュを残し、私は声を掛けた男性たちのもとへと向かった―。
昼休みが終わる頃―。
私は教室でほくそ笑んでいた。
「フフフフ・・・・何とか全員見つけ出して、放課後集まってもらえる約束を取り付けることが出来たわ・・・。」
するとセルジュが教室へと入って来るとすぐに私のところへやってきた。
「どうしたの?ルチア。やけにご機嫌だね?」
「ええ、勿論。だってね、今日の放課後、ジェイクからお姉さまの悪口を吹き込まれた先輩方を全員集めることが出来たんだから。彼らと学校のカフェで集まって、調書を取らせてもらうことになったのよ。」
「え・・・?」
すると何故かセルジュの顔が青ざめた。
「どうしたの?セルジュ。」
不思議に思って声を掛けると。セルジュは悲し気に目を伏せて私に言った。
「ルチア・・・僕と今日は久しぶりに一緒に帰ろうって約束したこと・・覚えていないの?」
「あ・・・あ~っ!そうだっ!そう言えばそうだったっけ?ごめんねセルジュ。お姉さまとジェイクが無事婚約破棄出来たら、その時はちゃんと穴埋めするから、ね?それで許してくれる?」
「うん・・・分かったよ、ルチア。その話・・・忘れないでね?」
「うんうん、大丈夫!絶対に忘れないから。」
「約束したからね?」
セルジュが念を押したとき、授業開始のベルが鳴った。
「あ・・・休み時間終わったね。」
私が言うと、セルジュは頷いた。
「うん、そうだね。それじゃ・・・またね」
そう言ってすごすごと自分の席へ戻るセルジュを見て、少しだけ申し訳ない気がした。ごめんね、セルジュ。あの馬鹿ジェイクとお姉さまを婚約破棄させることが出来たらお詫びさせてもらうから。
そして私はひたすら放課後になるのを待った―。
***
そして放課後―
学校のカフェで私は4人の男性たちと丸テーブルを囲んでいた。彼らは全員私が姉の婚約者候補に選び、声を掛けたものの姉を馬鹿にする言葉と侮辱する言葉を言われた男子学生たちばかりである。そして彼らは私がお願いした通り、いつ、どこで、どんなことを言われたのか、きちんと詳細をレポート用紙にまでまとめてきてくれた。
「皆様、昼休みにお願いしたことをもう実行して下さったなんて感謝です。本当にありがとうございますっ!」
私は受け取ったレポート用紙を前に全員に頭を下げた。
「いや、いいんだよ。気にしないで。」
チャーリーは笑顔で答える。
「ああ、そうだ。リリアンは素晴らしい女性なのに、あんな風に汚されるような言い方をするなんて許せないよ。」
そう言ったのはギルバート。彼にも姉をデートに誘ってもらうようにお願いしたのに、ジェイクによって計画が潰されてしまった。
「本好きの人間に悪い女性がいるはずなはい。」
コーヒーを飲みながらアイザックは静かに言う。
「それで、何か考え付いたのかな?リリアンから婚約破棄を言わせる良い方法を。」
楽し気に尋ねてきたのはシドだ。彼も私が姉の恋人候補に挙げていた人だ。
「ええ・・・それはまだ考え中ですが・・皆さんがまとめて下ったレポートを使えば・・うまくいくかもしれませんね。」
そう、姉の説得よりも前に・・・もう一度ジェイクの処へ行って、追い詰めてやるのだ―。
私はにんまりと笑みを浮かべた―。
***
いつもなら屋敷へ帰ってからジェイクが暮らす邸宅へと向かっていたが、今日の私は一味違う。何故ならジェイクが姉を陥れた証拠のレポート用紙を持っているのだから!そこで馬車を1台レンタルした私は意気揚々とレイモンド家へと向かった。
「本当に何だよ。何故、尋ねてくるのはいつもリリアンではなく、妹のお前なんだ。ルチア?」
ジェイクは腕組みをして門前で私を睨みつけている。
「何故ここで姉の名前が出てくるのですかっ?!こんなところへ姉を来させる訳にはいかないでしょう?だっていつもいつも門の前で私を追い払ってるじゃないですかっ!」
「それはお前が招かざる客だからだっ!いや、客というのもはばかれるかな?」
「うう・・・っ!あ、貴方という人は・・・!この浮気者がっ!姉という婚約者がいながら、一体何人の女性と浮気してるのですかっ!」
「う、うるさいっ!リリアンだって、何人もの男たちとデートしようとしていたじゃないかっ!」
「はあ・・?姉は浮気なんかしていませんっ!大体ジェイク様がデートの約束を取り付ける前にどこからともなく湧いてきて妨害してるんじゃありませんかっ!」
「な・・・何だと・・・人を虫みたいに言うなっ!大体なあ・・浮気って言うのはそれだけ自分に魅力があるから、出来るんだ。そう!浮気は男の価値を上げるが、女の浮気はダメだッ!まるで自分を安売りするようで己の価値を下げるだけなのだっ!」
おおっ!つ・・・ついに自分の浮気を正当化し始めた。な・・・何という男だっ!
「ううう~・・・っ!や、やっぱり貴方は害虫ですっ!見ていてくださいよっ!絶対に貴方みたいな男性に大切な姉はやりませんからね?!必ず駆除して見せますっ!」
「お・・・お前・・・ま、また俺を害虫扱いしたなっ?!」
「ええ、そうですよっ!いいですかっ?!次で必ず決着をつけてみせますっ!絶対にお姉さまの口から婚約破棄を言わせて見せますからねっ?!」
「ふん、やれるものならやってみろっ!」
「べ~っだっ!!」
そして私は踵を返すと、待たせていた馬車に乗り込み、家路に着いた―。
久々にカフェでセルジュとランチを取っていた私はフォークにクルクルとパスタを巻き付けながら深いため息をついた。
「はあああ~・・・。」
「どうしたの?ルチア。そんなに大きなため息をついていたら幸せが逃げてしまうよ。折角こうして久しぶりに2人でランチを食べているんだから。」
言い終わるとセルジュはホットドッグをほおばる。
「だってねえ・・・お姉さまに新しい恋人を作ってあげて、本当の恋愛というものを知ってもらいたかったのに・・。そうすればジェイクと婚約破棄を願うと思っていたのに・・・。それにジェイクとだって約束したのよ?お姉さまから婚約破棄を申し出れば破棄してやるって。それなのにジェイクの妨害のせいでうまくいかないのよ。」
言い終わるとパスタを口に運ぶ。うん。おいしい。
「え・・?その約束・・・誰と誰が交わしたの?」
突然セルジュが困惑した顔で尋ねてきた。
「え?誰と誰って・・・私とジェイクだけど?」
「2人だけで約束したの?」
「ええ、そうよ。」
「ふ~ん・・そうなんだ・・・。」
妙な反応をするセルジュに尋ねた。
「何?どうかしたの?」
「ううん、別に。あ・・・そう言えば・・この話・・ルチアは知ってる?」
「え?何の話?」
「ジェイク様はね、今までルチアがお姉さんの恋人にしようと声を掛けてきた人たちにお姉さんの悪口を言いふらしているらしいよ。」
「な・・・何ですって!どうしてよっ?!」
「うん・・・何でもお姉さんはいろいろな男に色目を使ってるって。あんな女と交際しても所詮遊ばれているだけだからやめておけって。そうやってお姉さんに恋が出来ないようにしているんだろうね・」
「な・・・何ですってええええっ!」
ガシャンッ!!
私は食べ終えた食器の上に持っていたフォークを叩きつけた。
「許せないっ!絶対に後で文句を言いに行ってやる!いや・・その前に私が声を掛けた人たちのところへ行かなくちゃ・・。」
ぶつぶつと呟いているとセルジュが声を掛けてきた。
「ねえ、ルチア、今日は久しぶりに僕と一緒に帰らない?新しくドーナツ屋さんが出来たんだけど、2人で・・・。」
「ごめんなさい、セルジュッ!」
ガターンッ!!
勢いよく立ち上がった時に、椅子が派手に後ろに倒れてしまい、周囲の生徒たちに驚かれてしまった。
「何?今度はどうしたの?ルチア?」
「私・・・彼らのところへ行かなくちゃ。」
「え?彼らって・・・誰の事?」
「お姉さまの恋人になって貰おうとした人たちのところへよっ!」
「ええっ?!な、何の為にっ!」
「決まってるじゃないっ!ジェイクがどんな風にお姉さまを侮辱したのか本人に確認しにいくのよっ!」
「ええっ?!だ、だって皆どこにいるか分からないのにっ?!」
「平気よっ私の分析能力を侮らないでっ!誰がどこにいるか位・・・大体把握で切ってるもの。ごめんね、セルジュッ!」
そしてセルジュを残し、私は声を掛けた男性たちのもとへと向かった―。
昼休みが終わる頃―。
私は教室でほくそ笑んでいた。
「フフフフ・・・・何とか全員見つけ出して、放課後集まってもらえる約束を取り付けることが出来たわ・・・。」
するとセルジュが教室へと入って来るとすぐに私のところへやってきた。
「どうしたの?ルチア。やけにご機嫌だね?」
「ええ、勿論。だってね、今日の放課後、ジェイクからお姉さまの悪口を吹き込まれた先輩方を全員集めることが出来たんだから。彼らと学校のカフェで集まって、調書を取らせてもらうことになったのよ。」
「え・・・?」
すると何故かセルジュの顔が青ざめた。
「どうしたの?セルジュ。」
不思議に思って声を掛けると。セルジュは悲し気に目を伏せて私に言った。
「ルチア・・・僕と今日は久しぶりに一緒に帰ろうって約束したこと・・覚えていないの?」
「あ・・・あ~っ!そうだっ!そう言えばそうだったっけ?ごめんねセルジュ。お姉さまとジェイクが無事婚約破棄出来たら、その時はちゃんと穴埋めするから、ね?それで許してくれる?」
「うん・・・分かったよ、ルチア。その話・・・忘れないでね?」
「うんうん、大丈夫!絶対に忘れないから。」
「約束したからね?」
セルジュが念を押したとき、授業開始のベルが鳴った。
「あ・・・休み時間終わったね。」
私が言うと、セルジュは頷いた。
「うん、そうだね。それじゃ・・・またね」
そう言ってすごすごと自分の席へ戻るセルジュを見て、少しだけ申し訳ない気がした。ごめんね、セルジュ。あの馬鹿ジェイクとお姉さまを婚約破棄させることが出来たらお詫びさせてもらうから。
そして私はひたすら放課後になるのを待った―。
***
そして放課後―
学校のカフェで私は4人の男性たちと丸テーブルを囲んでいた。彼らは全員私が姉の婚約者候補に選び、声を掛けたものの姉を馬鹿にする言葉と侮辱する言葉を言われた男子学生たちばかりである。そして彼らは私がお願いした通り、いつ、どこで、どんなことを言われたのか、きちんと詳細をレポート用紙にまでまとめてきてくれた。
「皆様、昼休みにお願いしたことをもう実行して下さったなんて感謝です。本当にありがとうございますっ!」
私は受け取ったレポート用紙を前に全員に頭を下げた。
「いや、いいんだよ。気にしないで。」
チャーリーは笑顔で答える。
「ああ、そうだ。リリアンは素晴らしい女性なのに、あんな風に汚されるような言い方をするなんて許せないよ。」
そう言ったのはギルバート。彼にも姉をデートに誘ってもらうようにお願いしたのに、ジェイクによって計画が潰されてしまった。
「本好きの人間に悪い女性がいるはずなはい。」
コーヒーを飲みながらアイザックは静かに言う。
「それで、何か考え付いたのかな?リリアンから婚約破棄を言わせる良い方法を。」
楽し気に尋ねてきたのはシドだ。彼も私が姉の恋人候補に挙げていた人だ。
「ええ・・・それはまだ考え中ですが・・皆さんがまとめて下ったレポートを使えば・・うまくいくかもしれませんね。」
そう、姉の説得よりも前に・・・もう一度ジェイクの処へ行って、追い詰めてやるのだ―。
私はにんまりと笑みを浮かべた―。
***
いつもなら屋敷へ帰ってからジェイクが暮らす邸宅へと向かっていたが、今日の私は一味違う。何故ならジェイクが姉を陥れた証拠のレポート用紙を持っているのだから!そこで馬車を1台レンタルした私は意気揚々とレイモンド家へと向かった。
「本当に何だよ。何故、尋ねてくるのはいつもリリアンではなく、妹のお前なんだ。ルチア?」
ジェイクは腕組みをして門前で私を睨みつけている。
「何故ここで姉の名前が出てくるのですかっ?!こんなところへ姉を来させる訳にはいかないでしょう?だっていつもいつも門の前で私を追い払ってるじゃないですかっ!」
「それはお前が招かざる客だからだっ!いや、客というのもはばかれるかな?」
「うう・・・っ!あ、貴方という人は・・・!この浮気者がっ!姉という婚約者がいながら、一体何人の女性と浮気してるのですかっ!」
「う、うるさいっ!リリアンだって、何人もの男たちとデートしようとしていたじゃないかっ!」
「はあ・・?姉は浮気なんかしていませんっ!大体ジェイク様がデートの約束を取り付ける前にどこからともなく湧いてきて妨害してるんじゃありませんかっ!」
「な・・・何だと・・・人を虫みたいに言うなっ!大体なあ・・浮気って言うのはそれだけ自分に魅力があるから、出来るんだ。そう!浮気は男の価値を上げるが、女の浮気はダメだッ!まるで自分を安売りするようで己の価値を下げるだけなのだっ!」
おおっ!つ・・・ついに自分の浮気を正当化し始めた。な・・・何という男だっ!
「ううう~・・・っ!や、やっぱり貴方は害虫ですっ!見ていてくださいよっ!絶対に貴方みたいな男性に大切な姉はやりませんからね?!必ず駆除して見せますっ!」
「お・・・お前・・・ま、また俺を害虫扱いしたなっ?!」
「ええ、そうですよっ!いいですかっ?!次で必ず決着をつけてみせますっ!絶対にお姉さまの口から婚約破棄を言わせて見せますからねっ?!」
「ふん、やれるものならやってみろっ!」
「べ~っだっ!!」
そして私は踵を返すと、待たせていた馬車に乗り込み、家路に着いた―。
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