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第一章
近づく距離
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エドワードさんと食事に行ってから早2週間が経った。早く会いたくてしょうがない。今のところナトリの接触もないし庭師としても順調。エドワードさんのおかげで元の生活に戻れていた。
「アーニャー貴方宛に郵便が来てたわよ」
「あ、おばさんありがとう!」
「お食事のお誘い?いいわね、若いって、ウフフ。」
おばさんは私を幼少期から知る人物だ。
「ちょっと!からかわないでよ~」
「楽しんできなさいよ!あんたは人一倍苦労してるんだから。」
「うん!」
手紙には
『アーニャさんへ
少し肌寒くなりましたね。私の実家は雪国でこの季節は王都の真冬の寒さに当たるので私は平気ですが貴方はどうでしょうか。この季節にぴったりな東国の料理があるので是非食べに行きませんか?味は保証します。服装は軽めの服でお願いします。日時はお返事を頂いたあと指定しますね。楽しみにしています。
エドワード・サルハン』
「すぐに返事を書かなくちゃ…!」そう意気ごむ私であった。
『エドワードさんへ
私はとても元気です。私もエドワードさんのように雪国とまではいきませんが実家はとても寒いです。ですが氷柱がとても綺麗で私のペンダントも特殊な加工をした氷柱なんですよ。今度エドワードさん2お見せしますね。東国の料理は初めて食べます!とても楽しみです。温まる料理なのかしら?日時が決まったら教えて下さい。
アーニャ・マンタラ』
私はニヤケながら郵便受けに手紙を出した。
当日、私は薄い青のワンピースでエドワードさんの迎えを待っていた。私は髪の色が紫紺であったりと何かと紫を着ることが多い。だけど今回はエドワードさんの瞳に合わせてさり気なく薄い青にしたのだ。
「アーニャさん!お待たせしました。行きましょう!」
私はエドワードさんにエスコートされながら馬車に乗り込み話をし始めた。
「東国の料理は初めてなんですけどどんな料理なんでしょうか?」
「ついてからのお楽しみとしたいんですが少しヒントを。スープ煮込みのようなものでとても温まる料理です。出汁であったりポン酢というものであったり色々な食べ方のできる料理です。」
エドワードさんは目を輝かせながらそう語った。よく見るとエドワードさんの服装はいつもと少し違う。いつもは紺のタキシードと貴族男性ならではの格好をしているが今日は深緑のズボンに白いシャツという少し軽めの服装。いつもと違うエドワードさんに少しドキドキしてしまう。
「スープ煮込みに近い、?ますます予想が難しいです。でもとても美味しそうですねー!」
「そうですね。あのアーニャさんのそのワンピースとても似合ってますよ。薄い青でアーニャさんの落ち着いた雰囲気にとてもあっています。」
「ありがとうございます。エドワードさんの服もその、似合ってますよ。」
「ありがとうございます」はにかみながらエドワードさんはお礼を言った。
「あ、。ここです。」
「桜織膳?東洋のお店ですか?」
会話しながら店に入る。
「ええ。ここはこの国唯一の東洋の鍋という料理を提供する店なんですよ。」
「鍋?」
「ええ。この国の料理方法は鉄鍋ですが鍋は土鍋というもので調理されます。肉や野菜、豆腐という豆を使ったものや、うどんというパスタのようなものも入ります。温まってとても美味しいんですよ!」
「こちらがメニューです。」
袖が長く長方形の形をしていて裾はドレスのように広がっておらず紫の色地に白い綺麗な花が刺繍してあるこの国では見かけない服を着たとても綺麗な女性がメニュー表を渡してくれた。
「エドワードさん、あの服は?」
「着物といいます。色々な色がありましてあれは紫ですが紺や桃色、緑など多種多様な東洋の衣服ですね。ここの系列店で着物の着付け体験ができますよ、今度やりませんか?」
「はい!ドレスとは違うまた素敵な服ですね!メニューのポン酢とはなんでしょうか?」
「うーん説明が難しいですね~簡単に言うと酢の一種ですがゴマポン酢というものもあればゆずポン酢というものもありますし…。茹でた野菜まぁ温野菜ですね、温野菜でも合いますし冷たい野菜でも合いますね。お肉も絶品になります。僕は二週間に一回冬は絶対に食べに来ます。」
「温まる料理だから少し寒いんですねぇ。」
「メニューは色々ありますけどまずは水炊きですね。すみません!」
「はい。ご注文は何になさいますか?」
「水炊きとノーマルポン酢セットを。」
「かしこまりましたー!」
「楽しみです。ポン酢は書物で見たことがあります。茶色の液体だとか…」
「百聞は一見に敷かず.まずは見てみましょう!」
運ばれてきたのは少し赤みがかったピンク色の花が描かれた土鍋?。蓋の部分には穴が空いており少し湯気が出ている。蓋を開けると湯気が立ち上り野菜やこの国では見かけない薄い赤身のお肉が載せてあった。
「とても美味しいですね!酸っぱ過ぎずポン酢があっています!」
「喜んで頂いて嬉しいです。」
エドワードさんが照れくさそうに笑った。そういえばエドワードさんの笑顔を見るのは初めてかもしれない。
「ま、また来たいと思える味ですね!」
私は照れ隠しに早口でエドワードさんに伝えた。
「次は着物の着付け体験にお誘いしますね。」
「はい!今日も楽しかったです!魔法電子板の番号交換しませんか?」
魔法電子板とは連絡先を交換した人と会話できるもので文字を打ち込み相手に送信すると相手も文字を見れるという画期的なアイテムだ。しかし王宮勤めの者と貴族院勤めのもの以外は侯爵家以上の貴族しか持っておらずあまり流通していない。エドワードさんは貴族院勤めなのできっと魔法電子板を持っているだろうと思ったからだ。
「勿論です!」
エドワードさんがまた笑った。今日はエドワードさんの笑顔を見るのがとても多い気がする。
部屋に帰ると
「また次の日に。おやすみなさい。」
エドワードさんから早速きていた。
「こちらこそ。おやすみなさい。」
私は送信して眠りに就いた。
「アーニャー貴方宛に郵便が来てたわよ」
「あ、おばさんありがとう!」
「お食事のお誘い?いいわね、若いって、ウフフ。」
おばさんは私を幼少期から知る人物だ。
「ちょっと!からかわないでよ~」
「楽しんできなさいよ!あんたは人一倍苦労してるんだから。」
「うん!」
手紙には
『アーニャさんへ
少し肌寒くなりましたね。私の実家は雪国でこの季節は王都の真冬の寒さに当たるので私は平気ですが貴方はどうでしょうか。この季節にぴったりな東国の料理があるので是非食べに行きませんか?味は保証します。服装は軽めの服でお願いします。日時はお返事を頂いたあと指定しますね。楽しみにしています。
エドワード・サルハン』
「すぐに返事を書かなくちゃ…!」そう意気ごむ私であった。
『エドワードさんへ
私はとても元気です。私もエドワードさんのように雪国とまではいきませんが実家はとても寒いです。ですが氷柱がとても綺麗で私のペンダントも特殊な加工をした氷柱なんですよ。今度エドワードさん2お見せしますね。東国の料理は初めて食べます!とても楽しみです。温まる料理なのかしら?日時が決まったら教えて下さい。
アーニャ・マンタラ』
私はニヤケながら郵便受けに手紙を出した。
当日、私は薄い青のワンピースでエドワードさんの迎えを待っていた。私は髪の色が紫紺であったりと何かと紫を着ることが多い。だけど今回はエドワードさんの瞳に合わせてさり気なく薄い青にしたのだ。
「アーニャさん!お待たせしました。行きましょう!」
私はエドワードさんにエスコートされながら馬車に乗り込み話をし始めた。
「東国の料理は初めてなんですけどどんな料理なんでしょうか?」
「ついてからのお楽しみとしたいんですが少しヒントを。スープ煮込みのようなものでとても温まる料理です。出汁であったりポン酢というものであったり色々な食べ方のできる料理です。」
エドワードさんは目を輝かせながらそう語った。よく見るとエドワードさんの服装はいつもと少し違う。いつもは紺のタキシードと貴族男性ならではの格好をしているが今日は深緑のズボンに白いシャツという少し軽めの服装。いつもと違うエドワードさんに少しドキドキしてしまう。
「スープ煮込みに近い、?ますます予想が難しいです。でもとても美味しそうですねー!」
「そうですね。あのアーニャさんのそのワンピースとても似合ってますよ。薄い青でアーニャさんの落ち着いた雰囲気にとてもあっています。」
「ありがとうございます。エドワードさんの服もその、似合ってますよ。」
「ありがとうございます」はにかみながらエドワードさんはお礼を言った。
「あ、。ここです。」
「桜織膳?東洋のお店ですか?」
会話しながら店に入る。
「ええ。ここはこの国唯一の東洋の鍋という料理を提供する店なんですよ。」
「鍋?」
「ええ。この国の料理方法は鉄鍋ですが鍋は土鍋というもので調理されます。肉や野菜、豆腐という豆を使ったものや、うどんというパスタのようなものも入ります。温まってとても美味しいんですよ!」
「こちらがメニューです。」
袖が長く長方形の形をしていて裾はドレスのように広がっておらず紫の色地に白い綺麗な花が刺繍してあるこの国では見かけない服を着たとても綺麗な女性がメニュー表を渡してくれた。
「エドワードさん、あの服は?」
「着物といいます。色々な色がありましてあれは紫ですが紺や桃色、緑など多種多様な東洋の衣服ですね。ここの系列店で着物の着付け体験ができますよ、今度やりませんか?」
「はい!ドレスとは違うまた素敵な服ですね!メニューのポン酢とはなんでしょうか?」
「うーん説明が難しいですね~簡単に言うと酢の一種ですがゴマポン酢というものもあればゆずポン酢というものもありますし…。茹でた野菜まぁ温野菜ですね、温野菜でも合いますし冷たい野菜でも合いますね。お肉も絶品になります。僕は二週間に一回冬は絶対に食べに来ます。」
「温まる料理だから少し寒いんですねぇ。」
「メニューは色々ありますけどまずは水炊きですね。すみません!」
「はい。ご注文は何になさいますか?」
「水炊きとノーマルポン酢セットを。」
「かしこまりましたー!」
「楽しみです。ポン酢は書物で見たことがあります。茶色の液体だとか…」
「百聞は一見に敷かず.まずは見てみましょう!」
運ばれてきたのは少し赤みがかったピンク色の花が描かれた土鍋?。蓋の部分には穴が空いており少し湯気が出ている。蓋を開けると湯気が立ち上り野菜やこの国では見かけない薄い赤身のお肉が載せてあった。
「とても美味しいですね!酸っぱ過ぎずポン酢があっています!」
「喜んで頂いて嬉しいです。」
エドワードさんが照れくさそうに笑った。そういえばエドワードさんの笑顔を見るのは初めてかもしれない。
「ま、また来たいと思える味ですね!」
私は照れ隠しに早口でエドワードさんに伝えた。
「次は着物の着付け体験にお誘いしますね。」
「はい!今日も楽しかったです!魔法電子板の番号交換しませんか?」
魔法電子板とは連絡先を交換した人と会話できるもので文字を打ち込み相手に送信すると相手も文字を見れるという画期的なアイテムだ。しかし王宮勤めの者と貴族院勤めのもの以外は侯爵家以上の貴族しか持っておらずあまり流通していない。エドワードさんは貴族院勤めなのできっと魔法電子板を持っているだろうと思ったからだ。
「勿論です!」
エドワードさんがまた笑った。今日はエドワードさんの笑顔を見るのがとても多い気がする。
部屋に帰ると
「また次の日に。おやすみなさい。」
エドワードさんから早速きていた。
「こちらこそ。おやすみなさい。」
私は送信して眠りに就いた。
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