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第1章
第193話 解体と狩り訓練
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「おお!」
解体系の魔法陣魔石を一瞬のうちに解体ができてしまった。
ただ、一つずつ魔法陣魔石を使う時に比べて、魔石の魔力の消費量が多い気がした。
もう一体も同じように試そうかと思ったけど、魔力が魔石に残っているうちに頭ありの角兎で試したいので手動での解体に切り替えた。
解体と狩りと見張りの担当はローテーションするんだけど、
頭ありの角兎の解体を魔法陣魔石で試したいから、ボブが狩り担当になった時も
解体の担当をさせてもらう。
ボブが狩った角兎は目か耳に小さい刃物が突き刺さったような穴が開けられていた。
飛び回る角兎の目にナイフを刺すのって、難易度高そうだけど僕もやってみたい。
尖った角が生えた頭がついたままの状態の角兎の胸にナイフを突き入れると、
「皮剥ぎ」と「部位切り出し」の魔法陣は浮かびかけて空中に霧散してしまった。
「やっぱり頭が残った状態だとダメなのかな」
「角なのか、頭なのか」
「皮剥ぎ」と「部位切り出し」の魔法陣を起動させるには、先に角を切り出しておく必要があるのかそれとも、頭が切り落とされた状態でないと、魔法陣が起動しないのか。
何回か試してみたら、「部位切り出し」の工程に進むには先に「角取り」が必要ということがわかった。
そうなると「角取り」のスキルも欲しくなっちゃうなぁ。
「角がない魔獣だったら、自動解体できちゃうってことかな」
「鳥魔獣や魔魚はどうだろう」
「あー、試したいなぁ」
解体系のスキルをもっと欲しいから、普段よりちょっと丁寧に解体をした。
解体のモチベーションが上がるけど、狩りの順番になるとやっぱり狩りが楽しいって思ってしまう。
弓を構えて、角兎の気配を探る。気配が近づいてきたところで弓をキリキリと引いた。
岩場の陰からピョーンと角兎が飛び出した。
最高地点に到達するのを狙って矢を放った。
矢が角兎の腹に命中する。
目を狙おうとしてたのに、仕留めることに気持ちが向かってしまった気がする。
元々、仕留めることが目的なんだけどね。
飛び跳ねている角兎は空中で一瞬だけ無防備になる。
飛び上がった角兎の軌道を予測しながら放った矢は、角兎の耳を貫いた。
「あー、失敗……」
仕方なく、岩の上をぴょんと飛んで、トドメを刺しに行った。
次の矢は角兎の眉間に刺さった。外したけど、だんだん狙ったところに近くなっていると思う。
全員で狩りをした方が沢山狩れると思ったけど、一人ずつ交代でも結構沢山狩ることができた。それに、狩り終了と同時に解体作業も終わっているというのは結構良いかも。帰って一息ついてから、さあ解体ってちょっと面倒な時もあるからね。
近くで狩りをしている人達に偶に視線を向けられているのは感じたけど、今日は「害意」は感じなかった。
「今日は、大丈夫そうだね」
「それは良かった」
解体で使っていた岩に水魔法で水をかけながら言うと、兄上はチラリと周囲に目を向けた後で頷いた
「大丈夫そう」だけで、誰にも「害意」を向けられていないって通じたようだ。
前回と違ってボブも一緒に着いてきてくれていたから、子供だけでなくて、大人が一緒にいるって状態に立ったから目立たなかったのかもしれない。
解体系の魔法陣魔石を一瞬のうちに解体ができてしまった。
ただ、一つずつ魔法陣魔石を使う時に比べて、魔石の魔力の消費量が多い気がした。
もう一体も同じように試そうかと思ったけど、魔力が魔石に残っているうちに頭ありの角兎で試したいので手動での解体に切り替えた。
解体と狩りと見張りの担当はローテーションするんだけど、
頭ありの角兎の解体を魔法陣魔石で試したいから、ボブが狩り担当になった時も
解体の担当をさせてもらう。
ボブが狩った角兎は目か耳に小さい刃物が突き刺さったような穴が開けられていた。
飛び回る角兎の目にナイフを刺すのって、難易度高そうだけど僕もやってみたい。
尖った角が生えた頭がついたままの状態の角兎の胸にナイフを突き入れると、
「皮剥ぎ」と「部位切り出し」の魔法陣は浮かびかけて空中に霧散してしまった。
「やっぱり頭が残った状態だとダメなのかな」
「角なのか、頭なのか」
「皮剥ぎ」と「部位切り出し」の魔法陣を起動させるには、先に角を切り出しておく必要があるのかそれとも、頭が切り落とされた状態でないと、魔法陣が起動しないのか。
何回か試してみたら、「部位切り出し」の工程に進むには先に「角取り」が必要ということがわかった。
そうなると「角取り」のスキルも欲しくなっちゃうなぁ。
「角がない魔獣だったら、自動解体できちゃうってことかな」
「鳥魔獣や魔魚はどうだろう」
「あー、試したいなぁ」
解体系のスキルをもっと欲しいから、普段よりちょっと丁寧に解体をした。
解体のモチベーションが上がるけど、狩りの順番になるとやっぱり狩りが楽しいって思ってしまう。
弓を構えて、角兎の気配を探る。気配が近づいてきたところで弓をキリキリと引いた。
岩場の陰からピョーンと角兎が飛び出した。
最高地点に到達するのを狙って矢を放った。
矢が角兎の腹に命中する。
目を狙おうとしてたのに、仕留めることに気持ちが向かってしまった気がする。
元々、仕留めることが目的なんだけどね。
飛び跳ねている角兎は空中で一瞬だけ無防備になる。
飛び上がった角兎の軌道を予測しながら放った矢は、角兎の耳を貫いた。
「あー、失敗……」
仕方なく、岩の上をぴょんと飛んで、トドメを刺しに行った。
次の矢は角兎の眉間に刺さった。外したけど、だんだん狙ったところに近くなっていると思う。
全員で狩りをした方が沢山狩れると思ったけど、一人ずつ交代でも結構沢山狩ることができた。それに、狩り終了と同時に解体作業も終わっているというのは結構良いかも。帰って一息ついてから、さあ解体ってちょっと面倒な時もあるからね。
近くで狩りをしている人達に偶に視線を向けられているのは感じたけど、今日は「害意」は感じなかった。
「今日は、大丈夫そうだね」
「それは良かった」
解体で使っていた岩に水魔法で水をかけながら言うと、兄上はチラリと周囲に目を向けた後で頷いた
「大丈夫そう」だけで、誰にも「害意」を向けられていないって通じたようだ。
前回と違ってボブも一緒に着いてきてくれていたから、子供だけでなくて、大人が一緒にいるって状態に立ったから目立たなかったのかもしれない。
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