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暴力
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「よーし、先ずはオスからだ。ルイス、首輪のカギを外しな」
ゾーラは、ゴブリン達の首輪に繋がっているチェーンを持った男に指示を出した。
「おぉさ! お前らこいつを押さえとけ」
ルイスから支持を受けた男たちは、一番大きなゴブリンを押さえつけた。ルイスはそのゴブリンの首輪にカギを差し込み捻った。
カシャン
首輪は音を立てて外れ落ちた。
――その瞬間。ゴブリンは押さえていた男たちを振りほどき咆哮と共にルイスに腕を振った。
「ヒッ!!」
咄嗟にルイスは腕を前に出し一歩下がった。そのお陰で腕に爪が掠っただけだったが、そのまま尻もちをついた。
周りの兵士たちはルイスを見て大笑いだ。だがゴブリンは尚もルイスに襲い掛かろうとしていた。
――しかし寸手のところでゴブリンはゾーラに捕まってしまった。
「おいおい。お前の相手はそっちじゃねぇ。この俺だ」
ゾーラは掴んだゴブリンを片手で持ち上げた。ゴブリンはバタバタと暴れているがゾーラには届かない。
「ったく何やってんだルイス。みっともねぇ」
呆れ顔でゾーラはルイスに向って言った。
「う、うるせぇ! ちょっとびっくりしただけだろ」
ルイスは傷ついた腕をさすりながらヨロヨロと立ち上がる。
「まったく、驚かせやがって……ゴブリンの分際で調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
ルイスはゾーラに持ち上げられたゴブリンの腹へ一発拳をねじ込んだ。その瞬間、ゴブリンはうめき声をあげ、苦悶の表情を見せる。
「おい。コイツとは俺がやるんだ。余計なことすんじゃねぇよ」
ゾーラは冷たい視線をルイスに向けた。その視線に怯えながらルイスは
「す、すまねぇ、ついカッとなって手が出ちまった。もう手出しはしねぇよ」
とうすら笑いを浮かべて後ずさった。
「さぁ。邪魔が入ったが再開しよう」
ゾーラは身体を捻り、後ろへゴブリンを放り投げた。ゴブリンは後ろにいた観客と衝突し地面に落ちたがスグに立ち上がる。
「へぇ、中々タフじゃねぇか。そうでなくちゃ面白くねぇ。かかってきな!」
ゾーラが言い終わる前にゴブリンはゾーラ目掛けて走り出しタックルをした。それをゾーラは逃げずにガッチリ受け止めた。まるで相撲のぶつかり稽古のようだがゾーラとゴブリンでは大人と子供ほどの差がありビクともしない。
「中々良い当たりだがそれくらいじゃあこの俺は倒せねぇぞ!」
ゾーラは両手を組み腕を持ち上げ、その拳をゴブリンの背中に叩きこんだ。
ドフッ!
鈍い音と共にゴブリンは地面に倒れこんだ。
そのゴブリンの頭をゾーラは鷲掴みし持ち上げた。
「まだまだオネンネの時間には早えぞ。ほら、向こうを見てみろ。嫁も子供も見てるぜ」
ゾーラは掴んだゴブリンの頭を他のゴブリン達のいるほうへ向けた。
低いうめき声を上げながらゴブリンはうっすら目を開け家族を見た。途端にゴブリンはジタバタと身体を動かした。だがその全てが空を切る。
「いいねぇ。まだ元気じゃねぇか。まだ始まったばかりだ。まだまだ俺を楽しませてくれよ!」
ゾーラは掴んでいた頭を放り投げた。ゴブリンは身体を回転させ、見事に着地して見せる。
「おぉ、見事なもんだ。サーカスでもやっていけるぜお前。まぁ生きてたらだけどなぁ!」
今度はゾーラがゴブリンへ突っ込んでいった。
走りながらゾーラは腕を振り上げゴブリンにパンチを繰り出した。ゴブリンは避けようとしたが、足がもつれ、動けないまま拳を腹に受けてしまう。そのままゴブリンは後ろへ吹っ飛んだ。
観戦していた兵士たちがゴブリンを抱き抱え、ゾーラの方へ押し返す。ゴブリンはフラフラと歩きながらゾーラに近づいていたがゾーラはゴブリンの脇腹目掛けてサイドキックをする。そのキックはゴブリンを横に吹っ飛ばした。地面に擦りやっと止まったゴブリンの腕は肘があらぬ方向へ折れ曲がっていた。
痛みにうずくまりうめき声を上げているゴブリンへゾーラはゆっくり近づいていく。ゴブリンの苦しんでいるサマを見てサディスティックな笑みを浮かべていた。
――そこから先は地獄の時間が続いた。
ゾーラが殴り、立たせ、蹴り、立たせ、また殴るの繰り返しだった。ゾーラが殴れば周りの男たちが歓声を上げ、ゾーラが蹴れば周りの男たちが歓声を上げた。
どれほど時間が経ったのだろう。5分ほどにも感じるが、1時間にも感じる。ひたすら暴力を受けたゴブリンはいつしか動かなくなった。
「こいつはそろそろ終わりかな……」
ゾーラは観戦していた一人の男の元へ行くと、男の持っていた剣を奪い取り剣を天に向かって掲げた。それを見た男たちは再び大きな歓声を上げる。
「おい、そいつを立たせろ」
周りの男たちへ指示を出したゾーラは剣先をゴブリンへ向けた。
3人の男がゴブリンを立たせようとしたがゴブリンの意識は無く、再びゴブリンは倒れた。
「おい! しっかり支えておけ」
強い口調で命令し、男たちにゴブリンを支えさせて、ゾーラは剣をゴブリンの左膝目掛けて振った。
思いのほかあっけなく、ゴブリンの膝から先は切り落とされた。
「ギャアアアアァァァァァァーーーーー!!!!!!!」
その痛みから意識を失っていたゴブリンが絶叫した。
「なんだ、死んでなかったか。ならまだ歌えるじゃねぇか。今度は腕を広げろ」
尚も嬉しそうに笑みを浮かべたゾーラは男たちに指示を出した。
「お前らしっかり捕まえておけよ!」
そう言うと今度は剣を右腕目掛けて振り下ろした。
膝下同様、ゴブリンの腕は簡単に切り落とされた。
苦痛から出るゴブリンの叫びが辺り一帯へ響く。それは観戦していたどの兵士たちよりも大きな叫びだった。
こんな小さな体で一体どうやってそんなに大きな声が出せるのだろう……
この惨劇をただ茫然と眺めていたナオキはなんとも場違いなことを考えていた。
この場の異様な雰囲気に飲まれ、ゴブリンが可愛そうだとか助けようなどとは考えられなかった。ただそこにいて、ただゴブリンが弄ばれるサマを眺めていた。
「う~ん。やっぱ片腕だけじゃあバランスが良くねぇ。次は逆だな……」
ゾーラは再び剣を振り左腕を切り落とした。
ゴブリンは声を出し尽くしたのか叫び声が聞こえない。ちがう、痛みで意識を失っていた。
「何だ。また寝ちまったのか。しょうがねぇ、こいつはもういいや。おい! 最後だからなお前。タイミング見て後ろへ飛べよ!」
一人でゴブリンの両脇を抱えている男へゾーラは指示を出した。
「あぁ。分かってる。いつでもいいぜ!」
指示を受けた男が言った。男もまた笑っている。
「んじゃいくぞ。3……2……1……」
カウントダウンをしながらゾーラは剣を横に大きく構えた。そこから一気に剣をゴブリンの首元へ振った。
――剣を振り終わり少し間を置いて、ゴブリンの頭が身体から離れ落ちた。それとほぼ同時に身体は地面に倒れ落ちた。
ゴブリンが絶命した瞬間だった。
ゾーラは、ゴブリン達の首輪に繋がっているチェーンを持った男に指示を出した。
「おぉさ! お前らこいつを押さえとけ」
ルイスから支持を受けた男たちは、一番大きなゴブリンを押さえつけた。ルイスはそのゴブリンの首輪にカギを差し込み捻った。
カシャン
首輪は音を立てて外れ落ちた。
――その瞬間。ゴブリンは押さえていた男たちを振りほどき咆哮と共にルイスに腕を振った。
「ヒッ!!」
咄嗟にルイスは腕を前に出し一歩下がった。そのお陰で腕に爪が掠っただけだったが、そのまま尻もちをついた。
周りの兵士たちはルイスを見て大笑いだ。だがゴブリンは尚もルイスに襲い掛かろうとしていた。
――しかし寸手のところでゴブリンはゾーラに捕まってしまった。
「おいおい。お前の相手はそっちじゃねぇ。この俺だ」
ゾーラは掴んだゴブリンを片手で持ち上げた。ゴブリンはバタバタと暴れているがゾーラには届かない。
「ったく何やってんだルイス。みっともねぇ」
呆れ顔でゾーラはルイスに向って言った。
「う、うるせぇ! ちょっとびっくりしただけだろ」
ルイスは傷ついた腕をさすりながらヨロヨロと立ち上がる。
「まったく、驚かせやがって……ゴブリンの分際で調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
ルイスはゾーラに持ち上げられたゴブリンの腹へ一発拳をねじ込んだ。その瞬間、ゴブリンはうめき声をあげ、苦悶の表情を見せる。
「おい。コイツとは俺がやるんだ。余計なことすんじゃねぇよ」
ゾーラは冷たい視線をルイスに向けた。その視線に怯えながらルイスは
「す、すまねぇ、ついカッとなって手が出ちまった。もう手出しはしねぇよ」
とうすら笑いを浮かべて後ずさった。
「さぁ。邪魔が入ったが再開しよう」
ゾーラは身体を捻り、後ろへゴブリンを放り投げた。ゴブリンは後ろにいた観客と衝突し地面に落ちたがスグに立ち上がる。
「へぇ、中々タフじゃねぇか。そうでなくちゃ面白くねぇ。かかってきな!」
ゾーラが言い終わる前にゴブリンはゾーラ目掛けて走り出しタックルをした。それをゾーラは逃げずにガッチリ受け止めた。まるで相撲のぶつかり稽古のようだがゾーラとゴブリンでは大人と子供ほどの差がありビクともしない。
「中々良い当たりだがそれくらいじゃあこの俺は倒せねぇぞ!」
ゾーラは両手を組み腕を持ち上げ、その拳をゴブリンの背中に叩きこんだ。
ドフッ!
鈍い音と共にゴブリンは地面に倒れこんだ。
そのゴブリンの頭をゾーラは鷲掴みし持ち上げた。
「まだまだオネンネの時間には早えぞ。ほら、向こうを見てみろ。嫁も子供も見てるぜ」
ゾーラは掴んだゴブリンの頭を他のゴブリン達のいるほうへ向けた。
低いうめき声を上げながらゴブリンはうっすら目を開け家族を見た。途端にゴブリンはジタバタと身体を動かした。だがその全てが空を切る。
「いいねぇ。まだ元気じゃねぇか。まだ始まったばかりだ。まだまだ俺を楽しませてくれよ!」
ゾーラは掴んでいた頭を放り投げた。ゴブリンは身体を回転させ、見事に着地して見せる。
「おぉ、見事なもんだ。サーカスでもやっていけるぜお前。まぁ生きてたらだけどなぁ!」
今度はゾーラがゴブリンへ突っ込んでいった。
走りながらゾーラは腕を振り上げゴブリンにパンチを繰り出した。ゴブリンは避けようとしたが、足がもつれ、動けないまま拳を腹に受けてしまう。そのままゴブリンは後ろへ吹っ飛んだ。
観戦していた兵士たちがゴブリンを抱き抱え、ゾーラの方へ押し返す。ゴブリンはフラフラと歩きながらゾーラに近づいていたがゾーラはゴブリンの脇腹目掛けてサイドキックをする。そのキックはゴブリンを横に吹っ飛ばした。地面に擦りやっと止まったゴブリンの腕は肘があらぬ方向へ折れ曲がっていた。
痛みにうずくまりうめき声を上げているゴブリンへゾーラはゆっくり近づいていく。ゴブリンの苦しんでいるサマを見てサディスティックな笑みを浮かべていた。
――そこから先は地獄の時間が続いた。
ゾーラが殴り、立たせ、蹴り、立たせ、また殴るの繰り返しだった。ゾーラが殴れば周りの男たちが歓声を上げ、ゾーラが蹴れば周りの男たちが歓声を上げた。
どれほど時間が経ったのだろう。5分ほどにも感じるが、1時間にも感じる。ひたすら暴力を受けたゴブリンはいつしか動かなくなった。
「こいつはそろそろ終わりかな……」
ゾーラは観戦していた一人の男の元へ行くと、男の持っていた剣を奪い取り剣を天に向かって掲げた。それを見た男たちは再び大きな歓声を上げる。
「おい、そいつを立たせろ」
周りの男たちへ指示を出したゾーラは剣先をゴブリンへ向けた。
3人の男がゴブリンを立たせようとしたがゴブリンの意識は無く、再びゴブリンは倒れた。
「おい! しっかり支えておけ」
強い口調で命令し、男たちにゴブリンを支えさせて、ゾーラは剣をゴブリンの左膝目掛けて振った。
思いのほかあっけなく、ゴブリンの膝から先は切り落とされた。
「ギャアアアアァァァァァァーーーーー!!!!!!!」
その痛みから意識を失っていたゴブリンが絶叫した。
「なんだ、死んでなかったか。ならまだ歌えるじゃねぇか。今度は腕を広げろ」
尚も嬉しそうに笑みを浮かべたゾーラは男たちに指示を出した。
「お前らしっかり捕まえておけよ!」
そう言うと今度は剣を右腕目掛けて振り下ろした。
膝下同様、ゴブリンの腕は簡単に切り落とされた。
苦痛から出るゴブリンの叫びが辺り一帯へ響く。それは観戦していたどの兵士たちよりも大きな叫びだった。
こんな小さな体で一体どうやってそんなに大きな声が出せるのだろう……
この惨劇をただ茫然と眺めていたナオキはなんとも場違いなことを考えていた。
この場の異様な雰囲気に飲まれ、ゴブリンが可愛そうだとか助けようなどとは考えられなかった。ただそこにいて、ただゴブリンが弄ばれるサマを眺めていた。
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ゾーラは再び剣を振り左腕を切り落とした。
ゴブリンは声を出し尽くしたのか叫び声が聞こえない。ちがう、痛みで意識を失っていた。
「何だ。また寝ちまったのか。しょうがねぇ、こいつはもういいや。おい! 最後だからなお前。タイミング見て後ろへ飛べよ!」
一人でゴブリンの両脇を抱えている男へゾーラは指示を出した。
「あぁ。分かってる。いつでもいいぜ!」
指示を受けた男が言った。男もまた笑っている。
「んじゃいくぞ。3……2……1……」
カウントダウンをしながらゾーラは剣を横に大きく構えた。そこから一気に剣をゴブリンの首元へ振った。
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