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契約結婚の条件
第8話 契約書の再確認
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その日の夜、華に促されるまま、彼の書斎へと足を向けた。廊下を歩く間も、昨夜の出来事が頭から離れない。夢なのか現実なのか曖昧な記憶が、胸の奥でざわめいている。
「失礼いたします」
重い扉を開けると、書斎の独特な空気が頬を撫でた。机に置かれた行灯の柔らかな灯りが、書斎にゆらゆらと影を作り出している。理玖は既に机に向かっていた。いつものように整った姿勢で、手元の書類に目を通している。
「鈴凪さん。こちらへどうぞ」
顔を上げた理玖の表情は、いつもと変わらず穏やかだった。その奥にある何かを読み取ろうとして、私は思わずその瞳を見入ってしまう。
書斎は想像以上に広く、壁一面に本棚が設置されていた。洋書と和書が混在し、中には見たこともない装丁の古書もある。机の上には高級そうな文具が整然と並んでいるが、どれも使い込まれた様子がない。まるで飾り物のようだ。
「改めて、契約書の詳細を確認させていただきたいと思います」
理玖の声で我に返る。彼は既に分厚い書類を用意していた。口頭で聞いていたものとは違って、より詳細な契約書だった。
「お伺いしていた内容とは、少し違うのですね」
「ええ。正式版です。時間をかけて構いませんので、しっかりとお読みください」
私は椅子に腰を下ろし、契約書に目を通し始めた。書生時代に培った読解力が、自然と働く。文面を追うたびに、眉間に皺が寄った。
「一年間の契約期間、形式的な夫婦関係の維持……」
基本的な条項は予想通りだった。しかし、その後に続く条項の数々が、どれも異様に詳細で具体的なのだ。
「秘密保持条項……朝霞家の業務内容、朝霞理玖の私生活、屋敷での見聞を一切口外禁止」
「私生活とは言え、仕事面での都合もありますので、当然の内容です」
理玖の返答は簡潔だった。けれど、なぜだろう。この条項には、ただの企業秘密を超えた何かが隠れているような気がしてならない。
行動制限条項のページで、私の手が止まった。
「理玖の許可なく屋敷の特定区域への立ち入りを禁ずる……地下、離れの蔵」
「これは、安全上の理由です」
「安全上、ですか? それはどんな……」
理玖は一瞬、言葉に詰まったように見えた。琥珀色の瞳が、わずかに揺れる。
「古い屋敷ですから。構造的に不安定な箇所もあります。特に地下は……」
彼の説明は途中で止まった。まるで、言ってはいけない何かを飲み込むように。
「特に地下は?」
私の問いかけに、理玖は微かに唇を引き締めた。
「湿気が多く、足元も悪いのです。女性が一人で立ち入るには危険すぎる」
嘘ではないのだろう。けれど、全てを語ってもいない。そんな印象を受けた。
次の条項に目を移す。
「緊急時条項……理玖が『危険』と判断した場合の即座の避難指示に従う義務」
「危険とは、具体的にはどのようなものですか?」
「椿京は古い街です。時として、予期せぬ事態が起こることもあります」
「予期せぬ事態」
私は理玖の顔を見上げた。彼の表情は相変わらず落ち着いているが、どこか警戒するような空気を纏っている。
「火災や地震のような、自然災害のことでしょうか?」
「それも含まれます。ただし……」
理玖は立ち上がり、窓辺へと歩いた。庭の向こうには古い石灯籠が見える。明治時代からのものだろうか。
「椿京には、表に出ない問題も存在します。政治的な対立、商業的な争い。私の立場上、巻き込まれる可能性がないとは言えません」
なるほど、実業家としての立場ゆえの危険ということか。それなら理解できる。けれど、どうして理玖の説明には、どこか歯切れの悪さがあるのだろう。
最後の条項で、私の目が釘付けになった。
「解約条項……契約違反時の即座の解約と、違約金」
違約金の額を見て、思わず息を呑む。一般的な庶民では到底支払えない金額だった。
「この金額は……」
「あなたを守るためでもあります」
理玖が振り返った。その瞳に、初めて感情らしきものを見た気がした。
「守る、というのは……」
「契約を軽々しく破らないよう、というのが表向きの理由です。しかし本当は……」
彼は私の前まで戻ってくると、椅子の背もたれに手を置いた。
「本当は?」
「あなたが、軽はずみな行動で自分自身を危険にさらすことがないよう、という意味も込められています」
理玖の声に、わずかな温かさが混じっているのを感じた。契約上の義務を超えた、個人的な関心。そんなものが、ほんの少しだけ見え隠れしている。
私は契約書の最後のページに目を向けた。署名欄には「朝霞理玖」という文字が、流麗な筆致で記されている。その隣に、もう一つの署名があった。
古風な文字で書かれたそれは、一見すると判読が困難だった。しかし、じっと見つめていると、ある文字が浮かび上がってくる。
「九尾……」
思わず呟いた言葉に、理玖の手がわずかに震えた。
「今、何とお読みになりましたか?」
「いえ、その……読みづらい文字だと思いまして」
慌てて誤魔化す。けれど、確かに私は「九尾」という文字を読み取った。なぜそんな署名が契約書にあるのだろう。
「古い家系の慣習です。気になさらないでください」
理玖の説明は、やはりどこか曖昧だった。
私は契約書を閉じて、彼を見上げた。
「分からないことばかりですが、契約内容については承知いたしました」
「それは……よろしいのですか? 疑問に思うことがあれば、遠慮なくお聞きください」
「一つだけ」
私は立ち上がった。理玖との距離が近くなる。彼の瞳を見つめながら、ずっと心の中にあった疑問を口にした。
「なぜ、私だったのでしょうか?」
理玖は一瞬、呼吸を止めたように見えた。
「契約結婚の相手として、私を選ばれた理由をお聞かせください」
長い沈黙が続いた。彼は私から視線を逸らし、再び窓の外を眺めた。
「あなたの曽祖母……時雨ちよさんとの約束があったから、そうお伝えしたはずです」
「はい」
「いつか時雨家に何かあった時には助けてほしいと。その願いを叶えられるのは、今だと思いました」
理玖様の声に、懐かしむような響きがあった。
「確かに、曽祖母がこちらでお世話になったと聞きました。でも、それだけで?」
「それだけです」
即座の否定だった。しかし、その後に続いた言葉は、明らかに躊躇を含んでいた。
「少なくとも……今は、それだけです」
「今は?」
「将来的には、状況が変わる可能性もあります」
曖昧な返答だった。けれど、その曖昧さの中に、何か大切なものが隠されているような気がした。
私は改めて理玖を見つめた。整った顔立ち、落ち着いた佇まい、そして時折見せる人間らしい迷い。
「朝霞様」
「はい」
「私は、あなたのことを何も知りません」
正直な気持ちを伝えた。
「それでも、この一年間、精一杯努めさせていただきます。ですから……」
「ですから?」
「もしもお話しできることがあるなら、少しずつでも、あなたのことを教えてください」
理玖の瞳が、わずかに見開かれた。まるで、予想外の言葉を聞いたような表情だった。
「私のことを、知りたいと?」
「はい。契約上の関係とはいえ、一年間は夫婦として過ごすのですから」
私の言葉に、理玖は複雑な表情を浮かべた。困惑と、そして微かな戸惑い。それらが混じり合った、今まで見たことのない表情だった。
「鈴凪さん」
彼が私の名前を呼ぶ声に、いつもとは違う響きがあった。
「あなたは……思っていたよりも、ずっと……」
言いかけて、理玖は口を閉ざした。何を言おうとしていたのだろう。
「堅苦しく感じられるかもしれませんが、これらの条項は双方の安全のためです。特に……」
彼は一瞬言いよどんで、それから私の目をまっすぐに見つめた。
「特に、あなたを守るためでもあります。それだけは忘れずに」
その言葉に込められた想いの深さに、私は胸が高鳴るのを感じた。契約上の義務を超えた何かが、確実にそこにはあった。
書斎に広がる行灯の灯りが、理玖の横顔を優しく照らしている。この瞬間の彼は、冷静沈着な実業家ではなく、一人の男性として私の前に立っているように見えた。
私たちの間に流れる時間が、昨日までとは確実に変わっていた。契約書という現実的な文書を前にしながら、私たちは何か別のものについて語り合っていた。
それが何なのか、まだ名前をつけることはできない。けれど、きっとこれから少しずつ、明らかになっていくのだろう。
理玖の秘密と共に。
「失礼いたします」
重い扉を開けると、書斎の独特な空気が頬を撫でた。机に置かれた行灯の柔らかな灯りが、書斎にゆらゆらと影を作り出している。理玖は既に机に向かっていた。いつものように整った姿勢で、手元の書類に目を通している。
「鈴凪さん。こちらへどうぞ」
顔を上げた理玖の表情は、いつもと変わらず穏やかだった。その奥にある何かを読み取ろうとして、私は思わずその瞳を見入ってしまう。
書斎は想像以上に広く、壁一面に本棚が設置されていた。洋書と和書が混在し、中には見たこともない装丁の古書もある。机の上には高級そうな文具が整然と並んでいるが、どれも使い込まれた様子がない。まるで飾り物のようだ。
「改めて、契約書の詳細を確認させていただきたいと思います」
理玖の声で我に返る。彼は既に分厚い書類を用意していた。口頭で聞いていたものとは違って、より詳細な契約書だった。
「お伺いしていた内容とは、少し違うのですね」
「ええ。正式版です。時間をかけて構いませんので、しっかりとお読みください」
私は椅子に腰を下ろし、契約書に目を通し始めた。書生時代に培った読解力が、自然と働く。文面を追うたびに、眉間に皺が寄った。
「一年間の契約期間、形式的な夫婦関係の維持……」
基本的な条項は予想通りだった。しかし、その後に続く条項の数々が、どれも異様に詳細で具体的なのだ。
「秘密保持条項……朝霞家の業務内容、朝霞理玖の私生活、屋敷での見聞を一切口外禁止」
「私生活とは言え、仕事面での都合もありますので、当然の内容です」
理玖の返答は簡潔だった。けれど、なぜだろう。この条項には、ただの企業秘密を超えた何かが隠れているような気がしてならない。
行動制限条項のページで、私の手が止まった。
「理玖の許可なく屋敷の特定区域への立ち入りを禁ずる……地下、離れの蔵」
「これは、安全上の理由です」
「安全上、ですか? それはどんな……」
理玖は一瞬、言葉に詰まったように見えた。琥珀色の瞳が、わずかに揺れる。
「古い屋敷ですから。構造的に不安定な箇所もあります。特に地下は……」
彼の説明は途中で止まった。まるで、言ってはいけない何かを飲み込むように。
「特に地下は?」
私の問いかけに、理玖は微かに唇を引き締めた。
「湿気が多く、足元も悪いのです。女性が一人で立ち入るには危険すぎる」
嘘ではないのだろう。けれど、全てを語ってもいない。そんな印象を受けた。
次の条項に目を移す。
「緊急時条項……理玖が『危険』と判断した場合の即座の避難指示に従う義務」
「危険とは、具体的にはどのようなものですか?」
「椿京は古い街です。時として、予期せぬ事態が起こることもあります」
「予期せぬ事態」
私は理玖の顔を見上げた。彼の表情は相変わらず落ち着いているが、どこか警戒するような空気を纏っている。
「火災や地震のような、自然災害のことでしょうか?」
「それも含まれます。ただし……」
理玖は立ち上がり、窓辺へと歩いた。庭の向こうには古い石灯籠が見える。明治時代からのものだろうか。
「椿京には、表に出ない問題も存在します。政治的な対立、商業的な争い。私の立場上、巻き込まれる可能性がないとは言えません」
なるほど、実業家としての立場ゆえの危険ということか。それなら理解できる。けれど、どうして理玖の説明には、どこか歯切れの悪さがあるのだろう。
最後の条項で、私の目が釘付けになった。
「解約条項……契約違反時の即座の解約と、違約金」
違約金の額を見て、思わず息を呑む。一般的な庶民では到底支払えない金額だった。
「この金額は……」
「あなたを守るためでもあります」
理玖が振り返った。その瞳に、初めて感情らしきものを見た気がした。
「守る、というのは……」
「契約を軽々しく破らないよう、というのが表向きの理由です。しかし本当は……」
彼は私の前まで戻ってくると、椅子の背もたれに手を置いた。
「本当は?」
「あなたが、軽はずみな行動で自分自身を危険にさらすことがないよう、という意味も込められています」
理玖の声に、わずかな温かさが混じっているのを感じた。契約上の義務を超えた、個人的な関心。そんなものが、ほんの少しだけ見え隠れしている。
私は契約書の最後のページに目を向けた。署名欄には「朝霞理玖」という文字が、流麗な筆致で記されている。その隣に、もう一つの署名があった。
古風な文字で書かれたそれは、一見すると判読が困難だった。しかし、じっと見つめていると、ある文字が浮かび上がってくる。
「九尾……」
思わず呟いた言葉に、理玖の手がわずかに震えた。
「今、何とお読みになりましたか?」
「いえ、その……読みづらい文字だと思いまして」
慌てて誤魔化す。けれど、確かに私は「九尾」という文字を読み取った。なぜそんな署名が契約書にあるのだろう。
「古い家系の慣習です。気になさらないでください」
理玖の説明は、やはりどこか曖昧だった。
私は契約書を閉じて、彼を見上げた。
「分からないことばかりですが、契約内容については承知いたしました」
「それは……よろしいのですか? 疑問に思うことがあれば、遠慮なくお聞きください」
「一つだけ」
私は立ち上がった。理玖との距離が近くなる。彼の瞳を見つめながら、ずっと心の中にあった疑問を口にした。
「なぜ、私だったのでしょうか?」
理玖は一瞬、呼吸を止めたように見えた。
「契約結婚の相手として、私を選ばれた理由をお聞かせください」
長い沈黙が続いた。彼は私から視線を逸らし、再び窓の外を眺めた。
「あなたの曽祖母……時雨ちよさんとの約束があったから、そうお伝えしたはずです」
「はい」
「いつか時雨家に何かあった時には助けてほしいと。その願いを叶えられるのは、今だと思いました」
理玖様の声に、懐かしむような響きがあった。
「確かに、曽祖母がこちらでお世話になったと聞きました。でも、それだけで?」
「それだけです」
即座の否定だった。しかし、その後に続いた言葉は、明らかに躊躇を含んでいた。
「少なくとも……今は、それだけです」
「今は?」
「将来的には、状況が変わる可能性もあります」
曖昧な返答だった。けれど、その曖昧さの中に、何か大切なものが隠されているような気がした。
私は改めて理玖を見つめた。整った顔立ち、落ち着いた佇まい、そして時折見せる人間らしい迷い。
「朝霞様」
「はい」
「私は、あなたのことを何も知りません」
正直な気持ちを伝えた。
「それでも、この一年間、精一杯努めさせていただきます。ですから……」
「ですから?」
「もしもお話しできることがあるなら、少しずつでも、あなたのことを教えてください」
理玖の瞳が、わずかに見開かれた。まるで、予想外の言葉を聞いたような表情だった。
「私のことを、知りたいと?」
「はい。契約上の関係とはいえ、一年間は夫婦として過ごすのですから」
私の言葉に、理玖は複雑な表情を浮かべた。困惑と、そして微かな戸惑い。それらが混じり合った、今まで見たことのない表情だった。
「鈴凪さん」
彼が私の名前を呼ぶ声に、いつもとは違う響きがあった。
「あなたは……思っていたよりも、ずっと……」
言いかけて、理玖は口を閉ざした。何を言おうとしていたのだろう。
「堅苦しく感じられるかもしれませんが、これらの条項は双方の安全のためです。特に……」
彼は一瞬言いよどんで、それから私の目をまっすぐに見つめた。
「特に、あなたを守るためでもあります。それだけは忘れずに」
その言葉に込められた想いの深さに、私は胸が高鳴るのを感じた。契約上の義務を超えた何かが、確実にそこにはあった。
書斎に広がる行灯の灯りが、理玖の横顔を優しく照らしている。この瞬間の彼は、冷静沈着な実業家ではなく、一人の男性として私の前に立っているように見えた。
私たちの間に流れる時間が、昨日までとは確実に変わっていた。契約書という現実的な文書を前にしながら、私たちは何か別のものについて語り合っていた。
それが何なのか、まだ名前をつけることはできない。けれど、きっとこれから少しずつ、明らかになっていくのだろう。
理玖の秘密と共に。
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趣味全開好き勝手に書いております!
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