6 / 7
お掃除
しおりを挟む
「メランさん、また依頼を受けてきました。あとスキルを育てたんでみてください」
あれから幾ばくかたち、ラビット狩りに勤しんでスキルのレベルアップを頑張っていた。
「嬢ちゃんかい。で、どのくらいになったんだい」
「風、光、闇の魔法スキルを全部30にしました。そしたらメランさんの言う通り【魔力操作】が出たのでとりました」
「ほう、頑張ったじゃないかい。なら【魔法陣】の使い方と【錬金】の特訓でもするかね。じゃあまずは掃除を頼むよ。まだ体がなおらないからね、頑張っとくれ」
というわけではじまりました掃除タイム。スキルを育てることを考えて前回よりも細かいところを掃除していく。しかし、前回あらかた掃除をしているのでおわってもまだレベル9だった。
「あらあら、あと少しだったのにねぇ。ああ、そうだ。嬢ちゃんは【風魔法】をもっていたね。それと【清掃】を一緒に使うことを意識して玄関前のゴミをとばしといてくれるかい。スキルはほかのと一緒に使うとレベルの上がりがすこーしばかりよくなるらしいから覚えておきな。そうじゃなくとも同時に育てられて、変わった効果をださせることもできるうえに、これまた面白いスキルがとれるから他でも試しときな」
これはいい情報だね。理恵と翔は知ってるのかな?
ではさっそく試してみる。いつもスキルはかってに発動されるから意識して併用するのは結構大変だった。何度も試していると今までとなんか感触というか具合が違うように感じた。おそらくこれが成功時の感触かな?
結果、スキルのレベルが上がり【清掃】がカンストした。すると【生活魔法】と【除去】の2つが獲得可能になった。
「メランさん、【清掃】が最大になりました。それから【生活魔法】と【除去】が手に入りました。前いってた面白いスキルってこの2つのことですか?あ、掃除はぶじ完了しました」
「お疲れ様。その2つであってるよ。前者は名前の通り生活で使うような魔法だね。例えば火種をおこすとか、コップ一杯分の水をだすとかだね。これは魔法スキルがなくても使えるから各家庭の主婦はもちろん冒険者も野宿のときとかに使えるとても便利なスキルなんだよ。女はちっさい頃から掃除をやらされることが多いから大体は大人になるまでにはとってるね。ああ、ほかの家庭的なスキルを育てても手に入るはずだよ。まあ冒険者で【清掃】とかを待ってないヤツは多いみたいだから、嬢ちゃんみたいに手に入らんとはおもうがね。次に後者のスキルだが、簡単に説明すると対象を消すスキルなんだよ。魔法スキルではないのに魔法に分類されとる。使い方は【魔法陣】と一緒に使うんだよ。対象を決めて【魔法陣】のサークルかエリアを発動させる。サークルならその魔法陣にのっているものが、エリアならその効果範囲内を消す。ただ、生物と魔法耐性が高いものには効かない。とりあえず処分に困るゴミ掃除用と思ってくれればいいさ」
「へー、便利ですねー。というか【除去】のスキルって危険すぎませんか!?」
「まあ大丈夫なんじゃないかい?というのも地面とか建物とか環境破壊になるものは消せないみたいだし、第一このスキルの所持者は驚くほどに少ないとおもうからね。なんせ【清掃】と【魔力操作】と【魔法陣】が必要なんだからね。一つ目は主婦で二つ目と三つ目は冒険者とか魔法の研究者ぐらいしか持ってないようなスキルだから両方をキチンと育てなきゃいけないんだよ」
いいスキルを教えてもらえたな。【生活魔法】は普通の魔法スキルと違って暮らしに使用するのにいい感じの威力で発動されるのでかなり便利だ。そして【除去】。これはかなり便利そうだ。効かないものは結構あるが十分につかえそうだ。生物に効かないだけのようなので無機物系や死霊系にはたぶん効くと思う。このスキルは隠しておいた方が良さそうだ。取得条件を考えると【生活魔法】も教えられないね。
「【魔法陣】の使い方はさっきみたいに併用させなきゃ何にもならないからね。それじゃあ【錬金】を教えるよ」
~~~
「いい感じだよ。次のポーションにいってもよさそうだね。さて、お疲れ様。もう少ししたら体もなおるだろうし掃除の依頼はなくすが、教えてやるからまた来なさいな。こっちが勝手に嬢ちゃんのことを気に入っただけなんだから遠慮なんてしなさんなよ」
「はい、ありがとうございました」
「あっと、ちょっとまちな。えっと……、これだね。ほら、渡しそびれるところだったよ。あぶないあぶない」
「これは何ですか?」
「紹介状さ。この街には図書館があるだろう。金を少し払うと誰でも使用可能になるんだよ。で、だ。この紹介状を持ってりゃ一般開放されてない奥の書庫まで入れるようになるはずさ。そして本をたくさんよみな。知識は武器となるんだからね」
本当にメランさんには足を向けて寝れないなぁ。一体メランさんは何者なのか気になるけど、私にとって親切なおばあさんとおもっとけばいいかな。
本は大好きだし、これからしばらく図書館通いとスキル実験を兼ねた狩りだね。
あれから幾ばくかたち、ラビット狩りに勤しんでスキルのレベルアップを頑張っていた。
「嬢ちゃんかい。で、どのくらいになったんだい」
「風、光、闇の魔法スキルを全部30にしました。そしたらメランさんの言う通り【魔力操作】が出たのでとりました」
「ほう、頑張ったじゃないかい。なら【魔法陣】の使い方と【錬金】の特訓でもするかね。じゃあまずは掃除を頼むよ。まだ体がなおらないからね、頑張っとくれ」
というわけではじまりました掃除タイム。スキルを育てることを考えて前回よりも細かいところを掃除していく。しかし、前回あらかた掃除をしているのでおわってもまだレベル9だった。
「あらあら、あと少しだったのにねぇ。ああ、そうだ。嬢ちゃんは【風魔法】をもっていたね。それと【清掃】を一緒に使うことを意識して玄関前のゴミをとばしといてくれるかい。スキルはほかのと一緒に使うとレベルの上がりがすこーしばかりよくなるらしいから覚えておきな。そうじゃなくとも同時に育てられて、変わった効果をださせることもできるうえに、これまた面白いスキルがとれるから他でも試しときな」
これはいい情報だね。理恵と翔は知ってるのかな?
ではさっそく試してみる。いつもスキルはかってに発動されるから意識して併用するのは結構大変だった。何度も試していると今までとなんか感触というか具合が違うように感じた。おそらくこれが成功時の感触かな?
結果、スキルのレベルが上がり【清掃】がカンストした。すると【生活魔法】と【除去】の2つが獲得可能になった。
「メランさん、【清掃】が最大になりました。それから【生活魔法】と【除去】が手に入りました。前いってた面白いスキルってこの2つのことですか?あ、掃除はぶじ完了しました」
「お疲れ様。その2つであってるよ。前者は名前の通り生活で使うような魔法だね。例えば火種をおこすとか、コップ一杯分の水をだすとかだね。これは魔法スキルがなくても使えるから各家庭の主婦はもちろん冒険者も野宿のときとかに使えるとても便利なスキルなんだよ。女はちっさい頃から掃除をやらされることが多いから大体は大人になるまでにはとってるね。ああ、ほかの家庭的なスキルを育てても手に入るはずだよ。まあ冒険者で【清掃】とかを待ってないヤツは多いみたいだから、嬢ちゃんみたいに手に入らんとはおもうがね。次に後者のスキルだが、簡単に説明すると対象を消すスキルなんだよ。魔法スキルではないのに魔法に分類されとる。使い方は【魔法陣】と一緒に使うんだよ。対象を決めて【魔法陣】のサークルかエリアを発動させる。サークルならその魔法陣にのっているものが、エリアならその効果範囲内を消す。ただ、生物と魔法耐性が高いものには効かない。とりあえず処分に困るゴミ掃除用と思ってくれればいいさ」
「へー、便利ですねー。というか【除去】のスキルって危険すぎませんか!?」
「まあ大丈夫なんじゃないかい?というのも地面とか建物とか環境破壊になるものは消せないみたいだし、第一このスキルの所持者は驚くほどに少ないとおもうからね。なんせ【清掃】と【魔力操作】と【魔法陣】が必要なんだからね。一つ目は主婦で二つ目と三つ目は冒険者とか魔法の研究者ぐらいしか持ってないようなスキルだから両方をキチンと育てなきゃいけないんだよ」
いいスキルを教えてもらえたな。【生活魔法】は普通の魔法スキルと違って暮らしに使用するのにいい感じの威力で発動されるのでかなり便利だ。そして【除去】。これはかなり便利そうだ。効かないものは結構あるが十分につかえそうだ。生物に効かないだけのようなので無機物系や死霊系にはたぶん効くと思う。このスキルは隠しておいた方が良さそうだ。取得条件を考えると【生活魔法】も教えられないね。
「【魔法陣】の使い方はさっきみたいに併用させなきゃ何にもならないからね。それじゃあ【錬金】を教えるよ」
~~~
「いい感じだよ。次のポーションにいってもよさそうだね。さて、お疲れ様。もう少ししたら体もなおるだろうし掃除の依頼はなくすが、教えてやるからまた来なさいな。こっちが勝手に嬢ちゃんのことを気に入っただけなんだから遠慮なんてしなさんなよ」
「はい、ありがとうございました」
「あっと、ちょっとまちな。えっと……、これだね。ほら、渡しそびれるところだったよ。あぶないあぶない」
「これは何ですか?」
「紹介状さ。この街には図書館があるだろう。金を少し払うと誰でも使用可能になるんだよ。で、だ。この紹介状を持ってりゃ一般開放されてない奥の書庫まで入れるようになるはずさ。そして本をたくさんよみな。知識は武器となるんだからね」
本当にメランさんには足を向けて寝れないなぁ。一体メランさんは何者なのか気になるけど、私にとって親切なおばあさんとおもっとけばいいかな。
本は大好きだし、これからしばらく図書館通いとスキル実験を兼ねた狩りだね。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる