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君と僕が出会った日
懐かしい思い出を見つけた
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「たっくーん!今日仕事休みだからってずっと寝てないの!」
「...むぅり~。Zz(´-ω-`*)」
朝9時。今日は5月19日で僕の誕生日。押し入れを漁っていたら一枚の写真を見つけた。
2人の獣人が高校の制服を着て桜の木の下で立っている。
「わぁ。懐かしい...何年前だ?僕が今25歳だから、9年前?でもこれを撮った時はたっくんが卒業式だから、8年前?」
そうだ。9年前の今日、僕はたっくんと出会ったんだ...
━━━━━━━━━━━━━━
当時僕は白い虎のくせに背が低いということで、何かと目に付けられいじめられていた。
初めての高校だというのに、すぐにいじめられるってあるかよ。だから入学からすぐ学校に行くのが億劫だった。
先生は何も言ってくれないし。
そんな日々を送って5月19日、僕の誕生日だ。ホントは学校に行くのもつらかったけど頑張って登校した。1年生と2年生の教室が3階で3年生が2階にあるという不思議な学校。まあ、何とか重い足を引っ張って廊下に出る。
廊下を歩いてたその時、誰かとぶつかって尻もちを着いてしまった。
あ、あぁ...やってしまった。先輩にぶつかってしまった...
「おいおい、たっつぁんにぶつかっといて謝りもねぇのかよ。1年坊が。」
「そうだぞ。謝れよ。」
怖い...怖い...
「お前らそんな言い方ねぇだろ?立てるか?」
と、手を差し伸べてくれた。
これがたっくん、大神瀧彦との出会いだった。
「あ、ありがとう...ございます...」
ちょっと顔を見た。心臓が飛び出るかと思った。凛々しい顔。黒狼って初めて見た。かっこいい。
「お前、背ちっちゃいのな。」
「は、はい...」
「そんなに固まんなって!じゃあ、俺これからダチとサボる約束あるからまたな!」
と、走って行ってしまった。なんだろうこれ、胸がドキドキする。また、会えるかな。
教室につく。僕の席は廊下側の後ろから2番目。結構みんなから見られなくて済むからいいところ。でも、休み時間にはやっぱり絡まれる。
「おいチビ、お前虎のくせに白いし背が低いで悪いところばかりじゃん?」
「俺なんかうさぎなのにお前より大きいんだぜ?」
当時僕は156cm。クラスで1番背が低かった。しかも、それが虎ということでいじめられた。背が高かったらよかったのに。
みんなからいろいろ言われるのが嫌で耳を塞ごうとした時
「おい、白い虎の子知らねぇか?」
...クラスは静まり返る。
「やべぇって、お前殺されるぞ?プププ」
誰かが耳打ちしてきた。
それが怖くて下を向いてたら。
「見つけた。お前このクラスにいたんだな。」
「...ぇ?」
顔を上げると、朝に見た黒狼さんの顔。
「なあ、今暇か?ちょっと付き合えよ。」
と、手を取られ中庭にひとっ飛びって言うくらいの速さで廊下と階段を駆けた。
「あ、あの...僕を、どうするんですか?」
正直めちゃくちゃ怖い。何されるかわからない。
「どうするって別に。お前、小さくて可愛いから俺の傍にいてくれたらいいなぁって。」
「...ん?ええ!?なんだそれ...」
強面のくせにそういう1面あるんだ。てか、初対面だぞ?
「今日の朝あったばかりなのに、なぜそんなことを言えるのですか?」
「そりゃあ、俺にぶつかってくるやつなんていねーじゃん?3年も俺の事怖がっててさぁ。近寄らねーのよ。でもさ、お前は俺にぶつかったじゃん?正直あのときはびっくりしたさ。でもすぐ倒れるんだから可愛くってさ。こんなチビが俺にぶつかるなんて。俺のモノにしてぇと思った。だからだよ。」
すごい話がまとまってる。授業サボるもんだから結構バカだと思ってた。
「は、初めて会ったばかり...だけど、僕でよければ...」
「じゃ、これから休み時間と昼休み、放課後は必ず呼び出すから。あ、お前の名前聞いてなかったな。」
「羽島...虎光です...」
「羽島虎光か、いい名前だな。じゃあ今日から『みつ』って呼ぶから。で、俺は大神瀧彦って言うんだ。」
大神先輩...えへへ。いい人と会ったかも。
「次の時間の授業サボるんだけど、お前もサボるか?」
「1年生でサボるのはまずいと思うので、授業受けてきます。」
「なんだよぉー。連れねぇなぁ~。ま、いいや。お前の授業見に行くよ。」
そうなこと言うもんだから頭真っ白になった。
「おーい?どした?」
「あ、あの、先輩そんなに授業サボって問題ないんですか?」
これがめっちゃ気になる。こんなにサボっててほんとに平気なのか。
「ん?平気だよ。1年の時の3学期末、5教科合わせてなんと480点!」
わぁ...勉強しなくてもできるのいいなぁ。
「じゃ、じゃあ。先輩、勉強教えて貰ってもいいですか?」
「ええで。さ、お前の授業見てやるから。早くしろ。鐘なるぞ。」
あ、僕の授業見るのはガチなんだ。と、流れるままに先輩は僕の授業に来てしまった。
「...むぅり~。Zz(´-ω-`*)」
朝9時。今日は5月19日で僕の誕生日。押し入れを漁っていたら一枚の写真を見つけた。
2人の獣人が高校の制服を着て桜の木の下で立っている。
「わぁ。懐かしい...何年前だ?僕が今25歳だから、9年前?でもこれを撮った時はたっくんが卒業式だから、8年前?」
そうだ。9年前の今日、僕はたっくんと出会ったんだ...
━━━━━━━━━━━━━━
当時僕は白い虎のくせに背が低いということで、何かと目に付けられいじめられていた。
初めての高校だというのに、すぐにいじめられるってあるかよ。だから入学からすぐ学校に行くのが億劫だった。
先生は何も言ってくれないし。
そんな日々を送って5月19日、僕の誕生日だ。ホントは学校に行くのもつらかったけど頑張って登校した。1年生と2年生の教室が3階で3年生が2階にあるという不思議な学校。まあ、何とか重い足を引っ張って廊下に出る。
廊下を歩いてたその時、誰かとぶつかって尻もちを着いてしまった。
あ、あぁ...やってしまった。先輩にぶつかってしまった...
「おいおい、たっつぁんにぶつかっといて謝りもねぇのかよ。1年坊が。」
「そうだぞ。謝れよ。」
怖い...怖い...
「お前らそんな言い方ねぇだろ?立てるか?」
と、手を差し伸べてくれた。
これがたっくん、大神瀧彦との出会いだった。
「あ、ありがとう...ございます...」
ちょっと顔を見た。心臓が飛び出るかと思った。凛々しい顔。黒狼って初めて見た。かっこいい。
「お前、背ちっちゃいのな。」
「は、はい...」
「そんなに固まんなって!じゃあ、俺これからダチとサボる約束あるからまたな!」
と、走って行ってしまった。なんだろうこれ、胸がドキドキする。また、会えるかな。
教室につく。僕の席は廊下側の後ろから2番目。結構みんなから見られなくて済むからいいところ。でも、休み時間にはやっぱり絡まれる。
「おいチビ、お前虎のくせに白いし背が低いで悪いところばかりじゃん?」
「俺なんかうさぎなのにお前より大きいんだぜ?」
当時僕は156cm。クラスで1番背が低かった。しかも、それが虎ということでいじめられた。背が高かったらよかったのに。
みんなからいろいろ言われるのが嫌で耳を塞ごうとした時
「おい、白い虎の子知らねぇか?」
...クラスは静まり返る。
「やべぇって、お前殺されるぞ?プププ」
誰かが耳打ちしてきた。
それが怖くて下を向いてたら。
「見つけた。お前このクラスにいたんだな。」
「...ぇ?」
顔を上げると、朝に見た黒狼さんの顔。
「なあ、今暇か?ちょっと付き合えよ。」
と、手を取られ中庭にひとっ飛びって言うくらいの速さで廊下と階段を駆けた。
「あ、あの...僕を、どうするんですか?」
正直めちゃくちゃ怖い。何されるかわからない。
「どうするって別に。お前、小さくて可愛いから俺の傍にいてくれたらいいなぁって。」
「...ん?ええ!?なんだそれ...」
強面のくせにそういう1面あるんだ。てか、初対面だぞ?
「今日の朝あったばかりなのに、なぜそんなことを言えるのですか?」
「そりゃあ、俺にぶつかってくるやつなんていねーじゃん?3年も俺の事怖がっててさぁ。近寄らねーのよ。でもさ、お前は俺にぶつかったじゃん?正直あのときはびっくりしたさ。でもすぐ倒れるんだから可愛くってさ。こんなチビが俺にぶつかるなんて。俺のモノにしてぇと思った。だからだよ。」
すごい話がまとまってる。授業サボるもんだから結構バカだと思ってた。
「は、初めて会ったばかり...だけど、僕でよければ...」
「じゃ、これから休み時間と昼休み、放課後は必ず呼び出すから。あ、お前の名前聞いてなかったな。」
「羽島...虎光です...」
「羽島虎光か、いい名前だな。じゃあ今日から『みつ』って呼ぶから。で、俺は大神瀧彦って言うんだ。」
大神先輩...えへへ。いい人と会ったかも。
「次の時間の授業サボるんだけど、お前もサボるか?」
「1年生でサボるのはまずいと思うので、授業受けてきます。」
「なんだよぉー。連れねぇなぁ~。ま、いいや。お前の授業見に行くよ。」
そうなこと言うもんだから頭真っ白になった。
「おーい?どした?」
「あ、あの、先輩そんなに授業サボって問題ないんですか?」
これがめっちゃ気になる。こんなにサボっててほんとに平気なのか。
「ん?平気だよ。1年の時の3学期末、5教科合わせてなんと480点!」
わぁ...勉強しなくてもできるのいいなぁ。
「じゃ、じゃあ。先輩、勉強教えて貰ってもいいですか?」
「ええで。さ、お前の授業見てやるから。早くしろ。鐘なるぞ。」
あ、僕の授業見るのはガチなんだ。と、流れるままに先輩は僕の授業に来てしまった。
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