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1年生編
第9話「宿題と縁日 夏の思い出。」
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夏休みに入って、しばらく経ったある日。照りつける太陽と蝉の声が、本格的な夏の訪れを告げていた。
「さーて、今日はちゃんと宿題やるよー!」
ゆいがやる気満々で宣言するも、いつものように三人が集まったのは、ゆいの家の涼しいリビングだった。
「……それ、もう三回目のセリフだよ」
つかさがじと目でツッコミを入れる。
「でも今回は違うの!この前、日記に“今日はやろうと思ったけど暑すぎたので断念”って三日連続で書いて反省したからっ!」
今日の目標は“数学のワークを1章分”。
テーブルいっぱいにノートと参考書、アイスと麦茶もスタンバイ。時々笑ったり、誰かが間違えて「2+2=5」とか言ったりして、ゆるくも集中した夏の午後が流れていく。
「ほら見て、ちゃんと進んでるでしょ?」
ゆいが得意げにノートを差し出すと、つかさがぱらぱらとページをめくる。
「……途中で猫の絵描いてるじゃん」
「それは気分転換の一環で!」
「ふふっ、まあ、ちょっとは進んだから良しとしようか」
りんが笑って場を和ませる。
夕方になると、三人は宿題を片付けて、縁日に行く準備を始めた。
「浴衣着るの、ひさしぶり~!」
ゆいが鏡の前でくるっと回る。紫色の朝顔模様が爽やかな浴衣が、ひらりと舞った。
「ゆい、似合ってる。……私はどうかな」
つかさは紺地に花火模様の落ち着いた浴衣。髪は軽くまとめて、普段よりも大人っぽい雰囲気だった。
「つかさちゃん、めっちゃ綺麗!」
「ありがとう……ちょっと恥ずかしいけど」
「二人とも可愛い~!私は元気に赤い金魚柄!」
りんは元気な笑顔でポーズ。三人並ぶとまるで浴衣のカタログみたいだった。
会場の神社につくと、もう人でにぎわっていた。提灯のあかりに照らされて、浴衣姿の人々が行き交う中、三人は手をつないで人混みを抜けていく。
「わたあめ!あ、りんご飴もある~!」
「まずは焼きそばでしょ」
「私は冷やしパイン……あと射的もやりたい」
たこ焼きを分け合いながら笑い合い、金魚すくいでは、ゆいがなぜかすくった水を全部こぼしてしまって爆笑。
「ゆい、びっしょびしょじゃん!」
「金魚より先に私がすくわれるべきだった……」
射的ではつかさが見事にお菓子をゲットし、りんがヨーヨー釣りでコツをつかんで全色制覇を達成。
「私、縁日の達人になれるかも!」
「来年は屋台側にいそうだよね、りんちゃん」
夜が更ける頃、神社の境内にざわめきが広がった。
「花火始まるって!」
三人は境内の端に腰を下ろし、夜空を見上げた。
ドンッという音とともに、色とりどりの花火が夜空に咲く。
「綺麗……」
つかさがそっとつぶやく。
「来てよかったね」
りんが目を輝かせながら言う。
「うん。夏の思い出、増えたね」
ゆいがにっこり笑った。
肩を寄せ合いながら見上げた空に、大輪の花火が次々と咲き乱れ、夏の夜を鮮やかに彩っていく。
そして帰り道。駅までの道のり、浴衣姿のまま三人並んで歩く。疲れもあるのか、電車の中では三人とも眠ってしまい、帰りの電車はとても静かだった。
それぞれの家に着いたあとも、胸にはぽかぽかとした余韻が残っていた。
──こうして、三人の夏の一日は、にぎやかに、あたたかく、そして少しだけ夢のように終わっていった。
「さーて、今日はちゃんと宿題やるよー!」
ゆいがやる気満々で宣言するも、いつものように三人が集まったのは、ゆいの家の涼しいリビングだった。
「……それ、もう三回目のセリフだよ」
つかさがじと目でツッコミを入れる。
「でも今回は違うの!この前、日記に“今日はやろうと思ったけど暑すぎたので断念”って三日連続で書いて反省したからっ!」
今日の目標は“数学のワークを1章分”。
テーブルいっぱいにノートと参考書、アイスと麦茶もスタンバイ。時々笑ったり、誰かが間違えて「2+2=5」とか言ったりして、ゆるくも集中した夏の午後が流れていく。
「ほら見て、ちゃんと進んでるでしょ?」
ゆいが得意げにノートを差し出すと、つかさがぱらぱらとページをめくる。
「……途中で猫の絵描いてるじゃん」
「それは気分転換の一環で!」
「ふふっ、まあ、ちょっとは進んだから良しとしようか」
りんが笑って場を和ませる。
夕方になると、三人は宿題を片付けて、縁日に行く準備を始めた。
「浴衣着るの、ひさしぶり~!」
ゆいが鏡の前でくるっと回る。紫色の朝顔模様が爽やかな浴衣が、ひらりと舞った。
「ゆい、似合ってる。……私はどうかな」
つかさは紺地に花火模様の落ち着いた浴衣。髪は軽くまとめて、普段よりも大人っぽい雰囲気だった。
「つかさちゃん、めっちゃ綺麗!」
「ありがとう……ちょっと恥ずかしいけど」
「二人とも可愛い~!私は元気に赤い金魚柄!」
りんは元気な笑顔でポーズ。三人並ぶとまるで浴衣のカタログみたいだった。
会場の神社につくと、もう人でにぎわっていた。提灯のあかりに照らされて、浴衣姿の人々が行き交う中、三人は手をつないで人混みを抜けていく。
「わたあめ!あ、りんご飴もある~!」
「まずは焼きそばでしょ」
「私は冷やしパイン……あと射的もやりたい」
たこ焼きを分け合いながら笑い合い、金魚すくいでは、ゆいがなぜかすくった水を全部こぼしてしまって爆笑。
「ゆい、びっしょびしょじゃん!」
「金魚より先に私がすくわれるべきだった……」
射的ではつかさが見事にお菓子をゲットし、りんがヨーヨー釣りでコツをつかんで全色制覇を達成。
「私、縁日の達人になれるかも!」
「来年は屋台側にいそうだよね、りんちゃん」
夜が更ける頃、神社の境内にざわめきが広がった。
「花火始まるって!」
三人は境内の端に腰を下ろし、夜空を見上げた。
ドンッという音とともに、色とりどりの花火が夜空に咲く。
「綺麗……」
つかさがそっとつぶやく。
「来てよかったね」
りんが目を輝かせながら言う。
「うん。夏の思い出、増えたね」
ゆいがにっこり笑った。
肩を寄せ合いながら見上げた空に、大輪の花火が次々と咲き乱れ、夏の夜を鮮やかに彩っていく。
そして帰り道。駅までの道のり、浴衣姿のまま三人並んで歩く。疲れもあるのか、電車の中では三人とも眠ってしまい、帰りの電車はとても静かだった。
それぞれの家に着いたあとも、胸にはぽかぽかとした余韻が残っていた。
──こうして、三人の夏の一日は、にぎやかに、あたたかく、そして少しだけ夢のように終わっていった。
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