Balcony  ~バルコニーから見てたお隣さんと住むことになりました~

みちまさ

文字の大きさ
7 / 12

二人の年越し

しおりを挟む
寝返りを打ちたいのになんだか打てない。脚を動かすとモコモコしたものに触れる。え、何だこれ。抱き枕?
……俺は持ってない!
目を開くと目の前にキキョウが寝ている。両手を顔の横に添えて子供みたいにスヤスヤと。
僕は熱を出して、風呂に入るつもりで、それから…ほとんど記憶が無い。どうしてキキョウと僕が一緒に寝てるんだ?

汗をたっぷりかいた身体がベタついて気持ちが悪い。僕はキキョウを起こさないようにゆっくりと起きて、熱いシャワーを浴びに行った。
風呂を出て熱を測ると、37.5℃だった。ほぼ熱は下がったな。微熱か。僕は熱を出してもあまり長引かないのが救いだ。冷蔵庫に行って冷たいアイソトニック飲料を飲んだ。
「あー!美味い」
水分が、カラカラの身体に染み渡る。リビングのエアコンをつけて、頭を拭きながら寝室に戻った。寒くて、とてもリビングにはいられなかった。

寝室はほのかに暖かくて、それでも寒い僕はヒーターを点けた。ガサゴソする音に気付いたのかキキョウが目を覚ました。
「あ、アオイさん、おはよう……」
「おはよう」
「まさか、シャワー浴びたの?」
「うん」
「寒いでしょ。お布団入ってて。髪乾かしてあげる」
何言うんだ。彼女じゃないんだから。
「いや、自分でやるよ」
「病人はおとなしく言うこと聞いて」
キキョウは洗面所にさっさと行って、すぐにドライヤーを持って戻って来た。
「アオイさん、お布団入って」
「もう熱下がったよ」
「だーめ。まだ熱いよ」
額に手を当てながらキキョウが言う。仕方なくベッドに入り座った。
ドライヤーがうなり出し、キキョウの手が僕の髪を梳いていく。
「……どうしてこんな事までしてくれるの?」
「だってまた熱が出たらいけないでしょ」
「あの……あとさ、どうして一緒に寝てたの?」
「えっ?」
小さな声で言ったから聞こえなかったのか、キキョウがドライヤーを止めた。振り向いて僕はもう一度言った。
「……どうして、一緒に寝てたのかと思って……」
キキョウは驚いた表情をした。
「アオイさん、昨日の事、覚えてない?」
「うん、あんまり……何かあった?」
「そっか……ううん。私が寒がりだから、毛布だけだと眠れなくて。体調悪いのに一緒に寝てごめんね?」
そう言うとキキョウはまたドライヤーをかけだした。
「こっちこそごめん。布団買いに行くよ」
「その前に、風邪治してからね?はい、おしまい」
「ありがとう」
「ふふ、ふわふわ」
僕の乾かし終わったのに触りながらキキョウは微笑んでいる。
「そんなに鳥の巣頭が好きなの?」
僕はひどい癖毛だからそれを生かすと言う名目でパーマヘアだ。
「アオイさんのは、何だか見てて微笑ましいかな」
微笑ましい⁈
「小さな子供みたいに言うなぁ」
「あはは、ゴメンなさい。お腹空いたでしょ、おじや食べれる?うどんがいい?」
「あ、うどんがいいな」
「うどんね。作ってくるから、じゃあ、寝ててね?」
キキョウが行ってしまってから考えた。さっき、昨日のこと覚えてない?って言ってなかったか…?まさか、何かやらかした?
確かに昨日の僕は変だった。必要以上にキキョウを意識したりして。
一緒にベッドに入っても良いと思える理由が彼女の方にできていたら?そしてそれが僕が引き起こしたものだったら……。
――冷や汗が出てきた。

ベッドの中で悶々としていると、カチャリとドアが開いた。
「お待たせしました~。アオイさん、うどんできたよ?」
「お、あ、ありがと……キキョウさん……」
キキョウはサイドテーブルにお盆ごとうどんを置いた。丼が二つある。
「卵とじで良かった?」
「うん、好きなやつ」
「私も食べよっと。いただきます」
黙って食べた。美味しい。
「ありがと。美味しかった。ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
「……あのさ、俺、なんか昨日やらかしてない?」
「ううん。なんにも?」
キキョウが僕の目をじっと見て、ニマッと笑った。
「ほんとに?マジで謝っとく。全然覚えてないんだ……」
首を傾げて僕をマジマジと見た後に、
「高熱だったもんね」
とキキョウは横に唇を引っ張って目を細めた。


布団を買いに行かないと。そう思っていたがその日のうちに熱がぶり返した。38.8℃。不覚だ。
もう今日は大晦日だ。今ネットで頼んでも三が日の間は来ないだろうから、やはり直接買いに行かなきゃな。
「キキョウさん、あのさ、俺ソファで寝るから、ベッドで寝てよ」
「ダメ!高熱があるのに毛布だけとかありえない!とにかく今はベッドで寝て?」
キキョウに買ってきてもらうにも、彼女も怪我が治っていない。ああ、詰んだ。
僕はぼんやりしたまま、また眠りに落ちた。

夜中に目が覚めた。
キキョウは毛布にくるまって小さくなってローソファに寝ていた。彼女に掛け布団を掛けて、僕は一旦着替えるために部屋を出た。汗はかいてるから明日こそは熱が下がるはずだ。
部屋着を着替えて戻ると、キキョウが体を起こしていた。オレンジの灯りが点いている。
「アオイさん、布団は着て寝てください。私は大丈夫だから」
「……寒くて縮んでたよ」
「早く布団に入って。また熱が上がっちゃう」
「キキョウさんがまた風邪ひくよ」
「……ひかない。大丈夫」
今年の冬は、例年になく寒い。オイルヒーターを点けているけれど、ここまで冷え込むとなかなか暖まらない。
僕はベッドに入り、キキョウが戻した掛け布団と毛布を整えた。
「キキョウさん、風邪ひくから、おいでよ」
彼女は瞳を揺らし少し逡巡した後、毛布を持ってベッドに潜り込んできた。僕もキキョウも、一言も話さなかった。
腕を伸ばし、そっとオレンジの灯りをタップして消した。僕らは昨晩と同じように、一つのベッドで眠って、年を越した。




目が覚めると、午前9時を過ぎていた。
隣を見ても、キキョウはいない。ゆっくりと体を起こし、寝室を出た。
「あ、おはようアオイさん」
「おはよう……」
昨夜、寒いから一緒のベッドで寝ようと誘ったのは自分なのに、キキョウの顔を見るのが恥ずかしい。頭をガリガリと掻いてしまう。寝起きの男がボサボサ頭を掻いている姿は様にならない。
「アオイさん、熱は下がった?まだ少しある?」
「あー、後で測ってみる」
「えー?今測って!」
「その前に、トイレ行きたい」
「あ、ごめん!」
トイレのドアをバタンと閉めた。何だかやり取りがおかしくて笑ってしまう。
僕たちはまだ一週間しか一緒にいないのに。
トイレを出て、顔を洗い歯を磨く。鏡の向こうの僕は、髭が生えすぎてまるで犯罪者のマグショットみたいだ。でもまだ剃る気力もない。着替え‥‥‥あ、キキョウが洗濯してくれてたんだ。すぐ着替えられるように畳んで置いてある。
恋人同士でもないのに、僕たちはお互いを看病し、お粥やうどんを作り、相手の服を洗濯した。寝てもいない男女が互いの服や下着を洗濯するって不思議だ。

僕は着替えて体温計を取り、リビングへ行った。
「あけましておめでとう、アオイさん」
「あ、そうか!あけましておめでとう、キキョウさん」
テーブルを見ると、買い込んだおせちが皿に並べてあった。ちゃんと正月っぽい。
「手間かけさせたね、ありがとう」
「クリスマスは私が熱出しちゃったし、お正月もできないのは何だか悔しくて」
ピピッ!と体温計が鳴る。
「……七度五分」
「微熱になったね。でも昨日の事もあるから無理しないで。お粥あるけど食べる?」
「うん」
久しぶりにダイニングテーブルで食事をする気がする。
「お雑煮は、元気が出たら食べてね」
「あ、ワガママ言っていい?」
「なあに?」
「お粥に餅入れたい」
「食欲あるの?いいよ、ちょっと待ってて」
柔らかく煮えた餅とお粥が土鍋に入ってくる。
「お待たせ~!どうぞ」
「美味しいよ、ありがとう」
ちゃんと料理の味がする。熱は下がったな。
キキョウが湯気の向こうで笑っている。ずっとこの姿が見られたらいいのに。



あれから熱も下がり、僕とキキョウはのんびりと年始を過ごした。
「キキョウさん、初詣とか行く人?」
「うん、でも今年は……」
もちろん、男がどうしているのかわからないままで、出歩かない方がいいに決まってる。だがずっと家にいるのも気詰まりだろう。
「神社、近くにあるの知ってる?」
「知ってるけど、そういえば、行ったことないかも」
「じゃあ行こうか」
僕たちは、徒歩15分の近くの神社に初詣に行った。この道を二人で歩くなんて思わなかったな。エントランスを出て、僕は自分の部屋のバルコニーを見上げた。
「んーっ!寒い!」
外は思ったよりも風が強くて、スヌードに顔を埋めたキキョウがくっついてくる。
付き合ってる彼女ならすぐに手を繋ぐんだけど。僕はダウンジャケットのポケットに手を突っ込んだまま手も腕も動かせずに歩いた。
おもむろにキキョウが僕のダウンの袖を両手で掴んだ。
「アオイさん」
「ん?」
少し振り向いて彼女を見やった。
「寒いから、くっついてもいいかな…‥?」
寒さで鼻の頭を赤くしたキキョウが言う。僕が断らないって知ってるんだろ。
それでも口に出して言うことが、今の僕らの関係を守る唯一の手段みたいなものだった。きっと何の意味もないと思う。近しくない関係で腕を組んで歩く男女はいない。他人から見れば僕たちはただの20代のカップルだ。
「……いいよ」
「ありがと……」
キキョウは僕の腕の隙間に手を入れて、またダウンをキュッと握った。
「……クセなの?」
「え?」
「そうやって握るの」
キキョウは年末買い出しに出たショッピングモールでも僕のジャケットの腰をキュッと握っていた。
「うん……今は」
……今は?それってどういうことだろう。
キキョウとこの先の未来ってあるんだろうか。
いつだってキキョウが僕の部屋を出ると言えばそれで終わりで、引き留める権利などない。その先に僕の服を掴む彼女の手がどう形を変えるのかなんて想像がつかなかった。

「アオイさん、おみくじ引こう?」
キキョウが初詣のお詣りの後に誘って来た。地元の神社だからいつもよりは人が多いけれど、おみくじに列をなしている、なんてことはない。
「いいね。久しぶりだな、おみくじとか」
それぞれに引いてみると、キキョウは大吉、僕は小吉だった。
「ねえねえアオイさん、どんなこと書いてあった?争事、味方を大切にすべし、勝つ、だって」
「良かったじゃん!幸先良いね」
キキョウの引いたおみくじを覗いてみると、恋愛の欄が目に入った。
”新しい出会い有り、次を探せ”
そして、僕のおみくじは恋愛も待ち人も待て、とばかり書いてあった。待ってる間にいなくなっちゃうのかもな。キキョウはどこに行ってしまうんだろう。
捕まえておくことはできるだろうか。今だけでも。
おみくじを結んでいるキキョウの側に行く。僕が結び終わるのを待っているキキョウの手を取って繋いだ。
「お待たせ、行こう」
僕は手を繋ぐのに理由もつけず、断りを入れることもしなかった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!

白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。 辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。 夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆  異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です) 《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆ 

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」

透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。 そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。 最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。 仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕! ---

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。

猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。 復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。 やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、 勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。 過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。 魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、 四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。 輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。 けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、 やがて――“本当の自分”を見つけていく――。 そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。 ※本作の章構成:  第一章:アカデミー&聖女覚醒編  第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編  第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編 ※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位) ※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...