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「もしかしてだが。ローズマリーは、犯人がジークだと知っているのか?」

「知ってますよ。誤算でした。まさかあの時に。目覚めるとは思わなかったですが、逆に良かったですけどね。はは。今思い出しても~あの怯えた姿。
痛がる姿。声を我慢して泣いている姿。興奮する。その後。口移しで薬を飲ませて、眠らせました。本当はもっと口づけをしたかったが、我慢しましたよ。時間も時間でしたし。これからは、我慢しませんけどね。
そうそう。ローズマリーがマリーナを心配していたので、横抱きしなが部屋に連れて行ったけど~裸の男女がね~ショックで泣きながら気を失ったので、そのまま連れて来ましたよ。あ~本当。痛々しかったよ。」

二人は唖然とした。まるで誰か別の犯人がいるように。その状況から愛しい人を助けたヒーローのように話すジークに。

半分諦めながら「ジーク。今後はどうするのだ?」

「今後の予定ですか。当初の予定通りに、婚約発表の舞踏会をします。発表から直ぐにでも、結婚式をします。ひとまず。式は小規模でおこないます。街中でパレードみたいにし、お披露目だけにしましょう。ローズマリーのケガや心の傷も考えて。
落ち着いた頃に、盛大にすればいいと考えています。準備期間が長いのは、我慢できません。
1日でも早く、妃に迎えたい。それに。早いほうが母上も良いでしょう。王太子妃として次期王妃としての教育ができますし。」

「確かに。早くから教育ができるのは、良いのだけど~。」

「ハァ~(深い溜息)もう。後戻りできないところまで…きているんだな。もしもだぞ。ローズマリーが拒んだらどうするんだ?」
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