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ローズマリー絶望と偽りの幸せの始まり
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しおりを挟むローズマリーは、王太子夫妻の寝室で目を覚ました。
「あれ?私は~確かどこかに出掛けていたような。う。(苦しそうに)思い出せないわ。それになぜ?寝室にいるのかしらね~」
状況をのみ込めないローズマリーは、思い出そうとしていた。
ちょうどその時。
様子を見に来たジークが、部屋に入ってきた。ローズマリーが目覚めているのを見て、慌ててベッドのもとにいきローズマリーを抱きしめた。
「ローズ。良かった。目が覚めたんだね。2日も眠っていたんだよ。」
「2日も?私どうしちゃったの?それな~どこかに出掛けていなかった?もしかして。出かけ先で倒れたとか?思い出せないの。」
ジークはローズマリーの様子を見ながら、もしかしてと考え。
「ローズ。今。主治医を連れてくるから、ベッドに横になっているんだよ。あ。侍女のリリーを呼ぼう。とても心配していたしな。ローズもその方が安心するだろう。」とベッドから離れようとすると。
ローズマリーは、とっさにジークの服の裾を掴んでいた。
ジークは今までない行動に
驚いた。しかし。その動作が可愛くて「どうしたんだい?」甘い声で尋ねると。
「なんだか不安なの。側にいて。」
「ローズ。わかった。側にいるよ。呼びに行かせるのは、他の者に頼む事にしよう。ドアの前で待機しているから、伝言を伝えて直ぐにローズの側にいるよ。ちょっとだけ、我慢して良い子で待っていてくれ。」と
おでこに軽くチュとして、歩いて行った。
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