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黒紙 創

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数多の猛者

34.空港ステージ戦1

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「よし、それじゃあ次はチーム名を決めないとね」

「チーム名か、どうせ考えてきてるんだろ」

「もちろんよ。チーム名は『雨去りて』」

「うん?。意味は?」

「意味は、雨が去ったら晴れるでしょ。だから、雨みたいな暗い状況を突破して勝利という晴れ間を手に入れようってこと」

「それっぽくは聞こえるな」

「なら、いいじゃない。反対の人は?」


 彩華がみんなに聞くが誰も反対をしなかった。というか、反対した後に他に良い名前を求められるのが目に見えているためだれも何も言わないのが真実だろう。


「それじゃあ、さっそく私たちチーム『雨去りて』のネット対戦初陣を始めましょうか」






 今回龍也達チーム『雨去りて』の初陣の舞台となるステージは『空港』で巨大な空港内でのバトルロワイアルとなる。5名20組の計100人によるバトルロワイヤルが始まる。

 チーム編成は歓迎試合の時と同じく、突撃兵に龍也、索敵兵に彩華、狙撃兵に徹と智、衛生兵に恵の構成となっている。

 『空港』ステージ最大の特徴としては空港の階層ごとにステージの特徴が大きく変わる点である。1階と2階は、東側はショッピングエリアが広がっているが、西側は若干曲線を描いたようなロビーエリアのため、単純な銃撃戦となることが多い。

 3階と4階はショッピングエリアとフードエリアなっていて隠れるところが多く、奇襲戦がメインとなることが多い。

 最後にこのステージ最大の特徴は東側に2階から4階までが吹き抜けとなっている大広間であり、ここでの銃撃戦は他のチームの漁夫の利が最も発生しやすい場所となっている。

 そんな『空港』ステージで龍也達のスタート場所は3階の西のショッピングエリアであり、西のエリアの中でも特に最も端の場所からのスタートとなった。


「緊張します」

「メグミン。リラックスリラックス。緊張してるとエイムが合わないよ」

「はい」

「ここだと狙撃兵の多い私たちのチームの良さを生かしきれないから降りる?」


 彩華がチームに提案をする。龍也はそもそもどういう戦法がいいのかも全く分かっていないため、指示待ち状態である。そんなときに狙撃兵である徹が智より先に意見を言う。


「丁度端っこだから、狙撃兵としてはロビーに降りる方がいいかな」

「自分も同じく、後ろから狙撃される心配は最初はないしね」

「おけ、それじゃあ、降りますか」


 現在彩華のマップに敵の反応は存在してない。『空港』ステージのロビーは索敵兵殺しと言われ索敵範囲外からの狙撃が可能なほど遠くまで見れる見通しの良い場所となっている。
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