女好き演技を辞めた僕が洋酒チョコで酔って、恋人にしゅきしゅき♡攻撃してチンイラさせちゃう話♡♡♡

たこみみ

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1.バレンタイン

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 いまだに肌寒い今日、街はバレンタインデーで色めきだっている。冷蔵庫で眠るチーズタルトを思いながら、いつものように幼馴染達の家に向かった。

 竹を割ったような性格の椿ちゃん。寡黙で懐の大きな武。それから女好きでニコニコしているオレ……を振る舞っていたが既にやめてしまった。

 武と両思いになれた今、もはや演じる必要もなくなったからだ。小さい頃からの片思いが実って、3ヶ月ほど前に付き合うことができた。




 椿ちゃんはいつも出てくるのが少しあとだから、武の家の前で待つ。ガチャと音を立てて扉が開くと、寝癖で後ろ髪がふわりと浮いたままの武が出てきた。なんだか少しかわいい。

「ふふ、武おはよ。寝癖ついてるよ?」
「おはよう。どこだ?」

 はにかみながら応える武にきゅんとして、近寄って髪を撫でつける。なでなでと、僕とはまるで違う太めの髪に触れる。


 恋人になったから、こういうことしてもいいよね……?と武の様子を伺う。すると頬を少し赤らめた武が少し笑ってしみじみとこう言う。

「あーかわいい、好き」
「ひえ、♡?……わ♡わわわ♡♡♡」

 武が僕より高い身長を屈んで合わせて、武の髪を撫でていた僕の手に重ね合わせるように握る。そのまま手の甲にキスを落とされる。


 ちゅ、ちゅ♡と何度もキスされるたびに僕の顔が真っ赤になっていくのが分かる。少しからかうような目でこちらを見てくるのもかっこよすぎる♡♡ドキドキと胸が高鳴って、目を離せないまま時間が過ぎる。




「おはよーっ!さっさと行こ!」

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