惑わし

玉城真紀

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決意

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「そうかい。辛い思いをして来たんだね・・それにしても、その親戚の人は酷いね」
酷いと言う言葉だけでは足りない気がした。それ以上の言葉があればそれに値するが思いつかない。
ちひろは小五の時から人の顔色を窺い、我慢を重ね生活をしてきた挙句、妹も亡くすという不幸も続いた。俺はそれ以上にかける言葉がなかった。
俺がこの樹海に来た時、自分が一番不幸だと思っていたがそれを上回る人間もいる事を思い知らされた感じがした。
それにしても・・・
俺は改めて前に座るちひろを見た。
初めて見た時は、十代位だと思っていた。しかし今話を聞いたうえで考えてみると、二十歳は超えているはず。元々小柄な子なのだろうか。
「ちひろちゃんは何歳になるんだい?」
ちひろは真っ赤になった眼を俺に向け小さく
「二十三です」
と言った。
正直驚いた。どう見ても二十歳超えているようには見えないからだ。年齢不詳の人間はいるがここまでとは。
言葉を失っている俺に
「小四の時はクラスで大きい方だったんです。でも・・・」
その後、子供の成長に必要な栄養が十分に取ることが出来なかったという事か。
俺は益々、親戚に対し怒りが出てくるが他人の俺がそう思った所で何が出来るわけでもない。ちひろの為に考えていくこととしたら、まだ二十三との事。これから辛いこともあるが楽しいこともきっとある。結婚もして子供も産んで・・・
(こんな所にいたら駄目だ)
子供の時から辛い思いをしてきた子だ。簡単ではなさそうだが、俺はちひろをこの自由な町から出したいと強く思った。
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