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11. 求婚の仕方 ※ アレン視点
しおりを挟む「アレン様!」
邸の窓からこちらに向かって手を振るアリアに頬が緩む。
急いで邸に入りそこへ行こうとすれば、アリアが出迎えに階段を降りてくるところだった。
「アリア、どうした? 何か問題でもあったのか?」
こっそりと申請した婚姻届は黒水姫に差し戻された。
アリアのサインを偽造したのがバレたらしい。
あの時の思いっ切り呆れ返った顔をしたフィラと黒水の顔は忘れられないので、いつか覚えてろと思っている。
アリアは多分、俺が求婚すれば断らない……筈だ。
だからいつ言おうと構わないんだが、一応もう少しお互いを良く知ってからでもいいかなーとも思うので、まだ気持ちは伝えず上司と部下として日々を過ごしている。
フィラが、思春期の子供か! と突っ込んで来たが、どうしたらいいのか分からないのだから仕方がないだろう。周囲からニヤニヤと見守られているのも知っているので、誰かに相談もしにくい……
ついでにフィラが昇級の為に使用人でなくなるとアリアに告げれば泣きそうな顔をしたので、給金三割増で雇用契約を継続した。「何せ自分、中級なんで」とか売り込みを掛けて人の足元を見やがったあの時の顔も忘れずに覚えておく。
……いや、それより猫に変化する術でも学んだ方が良いのではないだろうか。そうすれば俺がモフモフとアリアを癒やしてあげられるし……
「────ここの法の解釈が難しくて」
すっと差し出される分厚い法典に現実に引き戻される。
幸せ過ぎる妄想はなんとなくアリアに知られたくなくて、慌てて表情を取り繕い、アリアの示した法典の、印のついている箇所を確認する。
「ああ、これはこの時代特有の裁判規定で……でも今では恩赦の時の指標に使っているだけで────」
「……成る程、ありがとうございます。アレン様は教え方も丁寧なのですね」
にっこりと笑うアリアに胸がほっこりと温まる。
子爵家を覗いていた時にはこんな表情は見られなかった。
やっぱりここに連れてきて良かった。
「私も次の試験を受けてみようと思うんです。受かればアレン様と一緒に他のお仕事が出来る様になるってフィラさんに教えて貰いました」
「そ、そうか……別にそんなに急がなくても……いいよ?」
いつも一緒にいられるのもいいけれど、邸に居てくれるだけでも充分幸せなのだし……
「いいえ! 折角こうして第二の人生を歩むきっかけを作って下さったのです。絶対にアレン様のお役に立ってみせます!」
「うん……まあ、ありがとう……」
(……どうやって伝えよう……)
いつでも求婚出来るように庭に薔薇園を作り、指輪のサイズもこっそりと調べてあるんだけれど……肝心の伝え方が分からない。言い淀む俺にアリアが悲しそうに眉を下げる。
「あの、やっぱりご迷惑でしょうか……?」
「そんな訳ない!」
急いで否定してもアリアはまだ申し訳なさそうにしている。
「あの……本当に、駄目なところは言って下さいね。直すよう努力をしますから」
駄目なところなんて無いんだけれど……
「う、うん」
なんかもっとこう、気の利いた科白を言って格好つけたいのに……
うーん
「アリア、俺は君がいてくれるだけで嬉しいよ」
そう言えばアリアは何故か泣きそうに顔を歪めて焦ってしまう。泣かせたいわけじゃないんだ!
「ごめんアリア! 泣かないで!!」
「違……違います、嬉しいんです」
「えっ」
アリアは涙を溜めた瞳に俺を映し、嬉しそうにはにかんだ。
「私に居場所を作って下さって、ありがとうございます。アレン様」
うっ。
そんな風に言われたら……こっちこそ嬉しすぎて何も言えない……俺はぎくしゃくとアリアの頭を撫で、赤らむ顔を誤魔化しておく。
横でフィラが鼻で笑っているのが癪に触るが……安心したように笑うアリアの笑顔が堪らないので、今回だけは見ない事にする。
そうして再びアリアと視線が合えば、それだけで嬉しくて何だか幸せで、自然と顔が笑み崩れた。
◇ おしまい ◇
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アレンさんのとこでなら悲しい想いをする事も無いでしょうし、そこは安心ですね(笑)。でも、結局告白しないのね(笑)。ちょっとヘタレなのかな😂。第2の人生に幸あれ😆。
振り回された人生を送ってきたアリアに自分の時間を過ごして貰いたいなーと思ったらアレンがヘタレになりました。でもきっと幸せになってくれる筈!
読んで下さってありがとうございます♪
何だか宇宙猫になったような気持ちです🤣。まさかの🤣。こんな展開は予想してなかった(笑)。
お、ウケました?
やったね!🥳
アリアさんは果たして復活出来るのでしょうか(゚A゚;)ゴクリ。ドキドキして次の更新をお待ちしておりますm(_ _)m。
感想ありがとうございます♪
大丈夫かなー? た、多分……?( ̄▽ ̄;)