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「ただいまー」
「おかえりなさい、シチリ」
トトトと軽やかな足音を立てて、マイカが駆け寄ってくる。
「ごはんできてますよ。今日は、ミネストローネを作ってみました」
「へぇ! それは楽しみだなぁ」
荷物を置き、顔と手を洗ってからテーブルに向かう。
テーブルにはミネストローネとパンとサラダが並んでいた。ふと、見ると壁の棚にオレンジ色のナスタチウムの花が一輪挿しに飾られている。
マイカが飾ってくれたのか……。
「うーん、良い匂い。それに花があると部屋が明るくなるね」
「葉をサラダにしたので、花の方は綺麗だったから飾ってみたんです。あ、スープはちゃんとローリエも入れて、あとはタマネギ、じゃがいも、にんじん、キャベツ……いっぱい入れてみました」
「うわー、美味しそう。食べてもいい?」
「もちろんです、どうぞ」
「いただきます、へへ……」
木匙でスープを掬い、口に運ぶ。
あれ……? 奇妙な味がしない。それどころか、とても美味しい!
「マイカ、これ最っ高~に、美味しいよ!」
「ほ、本当ですか⁉ 嬉しい……です」
照れているのか、俯いたマイカの頬がちょっと赤くなっている。
その表情を見た瞬間、じっとしていられないくらい胸をぎゅっと掴まれたような気がした。
――次の日。
僕とマイカは少し離れた草原に来ていた。
少しずつだけど、マイカがピウスに乗る練習をしているのだ。
「もう少し背筋を伸ばして、そう、いいよ、そのまま姿勢を保って……」
「うわぁ! 高くて気持ちがいいです!」
「じゃあ、少し歩いてみよう。頸を軽く叩いてあげて、足でお腹をやさしく押してみて」
「こ、こうでしょうか……きゃっ!」
『ブルルッ……』
マイカの合図でピウスが歩き始めた。
「お、いいね。そのままゆっくり……ピウスと息を合わせて、そう、上手だね。このまま向こうの木の近くまで行ってみよう」
僕はピウスの手綱を持ちながら隣を歩く。
「うわ、わわっ……あはぁっ、すごい! ねぇ、シチリ、見てください、歩いてます!」
「あはは、その調子」
「楽しいっ! 景色が違って見えます!」
マイカは今まで見せたことのない笑顔を見せてはしゃいでいる。
ピウスもえらく上機嫌だ。そういえば、マイカが食事を担当するようになってから、ピウスの状態も見違えるように良くなった。町では毛艶を褒められ、どんな飼い葉を与えてるんだと聞かれることもあったくらいだ。
本当に不思議な子だな……。
そのままマイカのはしゃぐ姿を眺めながら、木の側に着く。
「あー、もう着いてしまいました……」と、しょんぼりするマイカ。
「あまりやると明日が辛いよ。体が慣れるまでは少しずつ練習しようね」
「じゃ、じゃあ、明日もいいですか……?」
「うん、もちろん」
「わあ! やったぁ! ありがとうございます、シチリ!」
馬上で両手を挙げたマイカに驚き、ピウスが前脚を上げて立ち上がった。
『ブルルッ!』
「きゃっ⁉」
「マイカッ!」
僕は咄嗟に振り落とされたマイカを抱きとめた。
「――っ⁉」
そのまま地面に背中から落ちる。
少し息が止まったが、何とか間に合ったようだ。
「シ、シチリ⁉ 大丈夫ですか?」
腕の中でマイカが心配そうに僕を見る。
「うん……大丈夫、マイカはどこも怪我してない?」
「……」
マイカは泣きそうな顔で何度も頷いた。
「良かった、君が無事で……」
僕はそっとマイカにハグをした。
「シチリ……あ、ありがとうございます……」
心なしかマイカが熱い。
気付くと唇が触れそうな距離になっていた。
「あわわ! わーっ! ご、ごめん! 僕、そ、そんなつもりじゃ……」
慌ててマイカを芝生の上に座らせる。
『フルル……』
ピウスが申し訳なさそうにマイカに鼻を当てる。
「大丈夫よ、ピウスのせいじゃないわ。私が驚かせてしまったから……ごめんね」
優しく顔を撫で、僕を見て笑う。
良かった。ピウスに乗るのが怖くなったらどうしようかと思ったけど、心配はいらなかったな。
「じゃあ、帰りは僕が……いっ⁉ あ、あれ……?」
腰に鈍痛を覚えた。上手く体に力が入らない。
「シチリ⁉」
「あ、うん……だ、大丈夫、少し休めば平気だよ」
心配するマイカに手を向け、僕は起き上がろうとした。
「くっ……!」
やはり痛む。打ち所が悪かったのかな……。
見ると、地面に血の付いた尖った石があった。
慌てて腰を押さえると、手に赤い血がつく――。
「た、大変、シチリ、動いては駄目です。そのままじっとしてください!」
マイカが僕の上着を脱がし、腰の状態を見る。
「ひどい……血を止めないと……」
マイカは「ごめんなさい」と言って僕の上着を破り、傷口をきつく縛った。
「ごめんなさい……わたしのせいで、ごめんなさい、シチリ……」
涙ぐみながら手当をするマイカの手を取り、僕は黙って握った。
「シチリ……」
「大丈夫だよ、マイカ。自分だからわかるんだ、傷はたいしたことないよ」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、嘘なんて言わないよ」
僕はそう言って、「手を貸してもらえる?」とマイカに頼んだ。
「よっ……いちちち……あはは、やっぱ痛むね」
「しっかり掴まってくださいね」
マイカの手を借りて、どうにか立ち上がると、僕はピウスに掴まった。
「うん、これなら何とかなりそうだ」
「どうしましょう、このまま歩けますか?」
「良い考えがある」
僕はマイカをピウスに乗せ、その後ろに乗った。
ピウスに乗るのはかなり大変だったけど、これくらいで動けなくなるような鍛え方はしていない。
「手綱をしっかりね、ゆっくりでいいから」
「わかりました、気をしっかりしてくださいね」
「うん……」
痛みはもう麻痺している。
ただ、かなり血が出ていたのか、段々と頭がぼうっとしてきた。
「シチリ、苦しかったら、遠慮せず私に凭れてください」
「うん……ありがとう」
華奢な背中に身を寄せると、とても穏やかな気持ちになった。
マイカの香りがする。
ピウスの足音……機嫌良さそうな音だな……ったく……。
そのまま僕は、眠りに落ちるように気を失ってしまった。
「おかえりなさい、シチリ」
トトトと軽やかな足音を立てて、マイカが駆け寄ってくる。
「ごはんできてますよ。今日は、ミネストローネを作ってみました」
「へぇ! それは楽しみだなぁ」
荷物を置き、顔と手を洗ってからテーブルに向かう。
テーブルにはミネストローネとパンとサラダが並んでいた。ふと、見ると壁の棚にオレンジ色のナスタチウムの花が一輪挿しに飾られている。
マイカが飾ってくれたのか……。
「うーん、良い匂い。それに花があると部屋が明るくなるね」
「葉をサラダにしたので、花の方は綺麗だったから飾ってみたんです。あ、スープはちゃんとローリエも入れて、あとはタマネギ、じゃがいも、にんじん、キャベツ……いっぱい入れてみました」
「うわー、美味しそう。食べてもいい?」
「もちろんです、どうぞ」
「いただきます、へへ……」
木匙でスープを掬い、口に運ぶ。
あれ……? 奇妙な味がしない。それどころか、とても美味しい!
「マイカ、これ最っ高~に、美味しいよ!」
「ほ、本当ですか⁉ 嬉しい……です」
照れているのか、俯いたマイカの頬がちょっと赤くなっている。
その表情を見た瞬間、じっとしていられないくらい胸をぎゅっと掴まれたような気がした。
――次の日。
僕とマイカは少し離れた草原に来ていた。
少しずつだけど、マイカがピウスに乗る練習をしているのだ。
「もう少し背筋を伸ばして、そう、いいよ、そのまま姿勢を保って……」
「うわぁ! 高くて気持ちがいいです!」
「じゃあ、少し歩いてみよう。頸を軽く叩いてあげて、足でお腹をやさしく押してみて」
「こ、こうでしょうか……きゃっ!」
『ブルルッ……』
マイカの合図でピウスが歩き始めた。
「お、いいね。そのままゆっくり……ピウスと息を合わせて、そう、上手だね。このまま向こうの木の近くまで行ってみよう」
僕はピウスの手綱を持ちながら隣を歩く。
「うわ、わわっ……あはぁっ、すごい! ねぇ、シチリ、見てください、歩いてます!」
「あはは、その調子」
「楽しいっ! 景色が違って見えます!」
マイカは今まで見せたことのない笑顔を見せてはしゃいでいる。
ピウスもえらく上機嫌だ。そういえば、マイカが食事を担当するようになってから、ピウスの状態も見違えるように良くなった。町では毛艶を褒められ、どんな飼い葉を与えてるんだと聞かれることもあったくらいだ。
本当に不思議な子だな……。
そのままマイカのはしゃぐ姿を眺めながら、木の側に着く。
「あー、もう着いてしまいました……」と、しょんぼりするマイカ。
「あまりやると明日が辛いよ。体が慣れるまでは少しずつ練習しようね」
「じゃ、じゃあ、明日もいいですか……?」
「うん、もちろん」
「わあ! やったぁ! ありがとうございます、シチリ!」
馬上で両手を挙げたマイカに驚き、ピウスが前脚を上げて立ち上がった。
『ブルルッ!』
「きゃっ⁉」
「マイカッ!」
僕は咄嗟に振り落とされたマイカを抱きとめた。
「――っ⁉」
そのまま地面に背中から落ちる。
少し息が止まったが、何とか間に合ったようだ。
「シ、シチリ⁉ 大丈夫ですか?」
腕の中でマイカが心配そうに僕を見る。
「うん……大丈夫、マイカはどこも怪我してない?」
「……」
マイカは泣きそうな顔で何度も頷いた。
「良かった、君が無事で……」
僕はそっとマイカにハグをした。
「シチリ……あ、ありがとうございます……」
心なしかマイカが熱い。
気付くと唇が触れそうな距離になっていた。
「あわわ! わーっ! ご、ごめん! 僕、そ、そんなつもりじゃ……」
慌ててマイカを芝生の上に座らせる。
『フルル……』
ピウスが申し訳なさそうにマイカに鼻を当てる。
「大丈夫よ、ピウスのせいじゃないわ。私が驚かせてしまったから……ごめんね」
優しく顔を撫で、僕を見て笑う。
良かった。ピウスに乗るのが怖くなったらどうしようかと思ったけど、心配はいらなかったな。
「じゃあ、帰りは僕が……いっ⁉ あ、あれ……?」
腰に鈍痛を覚えた。上手く体に力が入らない。
「シチリ⁉」
「あ、うん……だ、大丈夫、少し休めば平気だよ」
心配するマイカに手を向け、僕は起き上がろうとした。
「くっ……!」
やはり痛む。打ち所が悪かったのかな……。
見ると、地面に血の付いた尖った石があった。
慌てて腰を押さえると、手に赤い血がつく――。
「た、大変、シチリ、動いては駄目です。そのままじっとしてください!」
マイカが僕の上着を脱がし、腰の状態を見る。
「ひどい……血を止めないと……」
マイカは「ごめんなさい」と言って僕の上着を破り、傷口をきつく縛った。
「ごめんなさい……わたしのせいで、ごめんなさい、シチリ……」
涙ぐみながら手当をするマイカの手を取り、僕は黙って握った。
「シチリ……」
「大丈夫だよ、マイカ。自分だからわかるんだ、傷はたいしたことないよ」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、嘘なんて言わないよ」
僕はそう言って、「手を貸してもらえる?」とマイカに頼んだ。
「よっ……いちちち……あはは、やっぱ痛むね」
「しっかり掴まってくださいね」
マイカの手を借りて、どうにか立ち上がると、僕はピウスに掴まった。
「うん、これなら何とかなりそうだ」
「どうしましょう、このまま歩けますか?」
「良い考えがある」
僕はマイカをピウスに乗せ、その後ろに乗った。
ピウスに乗るのはかなり大変だったけど、これくらいで動けなくなるような鍛え方はしていない。
「手綱をしっかりね、ゆっくりでいいから」
「わかりました、気をしっかりしてくださいね」
「うん……」
痛みはもう麻痺している。
ただ、かなり血が出ていたのか、段々と頭がぼうっとしてきた。
「シチリ、苦しかったら、遠慮せず私に凭れてください」
「うん……ありがとう」
華奢な背中に身を寄せると、とても穏やかな気持ちになった。
マイカの香りがする。
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そのまま僕は、眠りに落ちるように気を失ってしまった。
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