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002 ようこそ、異世界へ
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ここは天界です。
わたしは庭園の東屋にいます。
アンナ「ところで、ローラにお願いがあります」
ローラ「何かしら?」
アンナ「日本人を数日間、こちらに召喚してもいいですか?」
ローラ「本人の同意があればいいけど・・・あと検疫ね」
アンナ「同意、検疫・・・」
アンナ「用事があるので、今日はこれで帰ります」
ローラ「えっ、もう帰るの?」
アンナ「はい」
アンナ「転移」
ローラ「・・・・・・」
危ないです。あのまま天界に長居をしたら、色々なものを買わされるところでした。
それではお金がいくらあっても足りません。
それよりも、わたしにはやる事があります。日本円を稼ぐ、いい方法を思いつきました。
日本人を召喚して異世界ツアーをします。そのガイドをして日本円を稼ぎます。
いま地球では、ウイルス性疾患が流行しています。そのため、旅行が思うようにできません。
わたしは日本円を稼ぎ、日本人は観光旅行ができます。一石二鳥です。
早速、準備に取りかかりましょう。
*旅行プランの作成と料金設定、客数の上限。
*ツアーの宣伝、募集、申し込み、召喚の同意。
*受け入れ体制、宿泊の準備。
*ツアーに必要な備品の購入。
*旅行先の現地調査。
*ツアー客の安全確保、注意事項。
*食事のメニュー。
*街の清掃。
*検疫。
思いつくのは、このくらいでしょうか。
わたしは最初にスマホのソーラー充電器を家電量販店からお取り寄せ(召喚)しました。
* * *
次は検疫です。
わたしは孤児院にやって来ました。魔法による診察と治療の練習ためです。
わたしは運営責任者の許可を得て、孤児たちを魔法で診察しました。
結果から言うと病気を発症するほどのウイルスを持っている人はいませんでした。
ただ、一人だけ膝に擦り傷がある子がいたので、ヒールで治療しました。
これで治癒魔法を使えることが確認できました。
わたしは、孤児院の責任者マリアさんに質問をします。
アンナ「これで全員ですか?」
マリア「あと二人います。呼んできます」
アンナ「わたしも一緒に行きます」
入った部屋は孤児たちの寝室でした。
マリア「大丈夫? 具合悪そうね」
寝ていたのは二人姉妹の妹さん、5歳くらいです。
7歳くらいのお姉さんは、ベッド横の椅子に座っていました。
アンナ「魔法で診察をします」
まず最初は、身体を清潔にする清浄魔法からです。
アンナ「体を清潔にします・・・クリーン」
次に・・・
アンナ「鑑定」
体温は37度4分、ウイルスを発見しました。数が多いです。
アンナ「熱があります。これから魔法で病気の治療をします」
わたしはアイテムボックスから、密閉されたガラスの小瓶を取り出しました。
わたしはウイルスに意識を集中します。ロックオン出来た分だけ、ガラス瓶の中に・・・
アンナ「転移」
ウイルスの数が多すぎて、あまり減っていません。召喚魔法でウイルスの駆除は困難です。
どうしましょう。
さっきの擦り傷治療と同様に、細胞分裂を活性化すれば、ウイルスを減らせるかもしれません。
免疫細胞を活性化、抗体を増やすイメージで・・・
アンナ「身体強化」
順調に抗体と免疫細胞が増えています。これなら大丈夫です。
アンナ「少し時間はかかりますが、今日中に治ると思います」
マリア「ありがとうございます」
あとはお姉さんを診察します。
アンナ「お姉さんも診察しましょう。椅子に座ったままで大丈夫です」
アンナ「クリーン・・・鑑定」
体温は36度7分。ウイルスを発見しました。
でも妹さんより数が少ないです。これなら・・・
アンナ「身体強化」
免疫力が向上しています。妹さんより早く完治するでしょう。
アンナ「お姉さんも同じ病気ですが、症状が軽いようです。
念のため今日の夜、この姉妹を別の個室で就寝させることは、
出来ますか?」
マリア「はい。ベッドは一つですが、私の部屋でよければ」
アンナ「それでお願いします。それから、完治を確認するため、
明日の朝ここに来ます」
マリア「はい。お願いします」
わたしは念のため、孤児院内を全て清浄魔法できれいにして宿に戻りました。
* * *
翌日の朝、孤児院を訪れて、例の姉妹を診察しましたが問題ありませんでした。
姉妹にかけた身体強化の魔法は解除しました。
これで、召喚した日本人を検疫することが可能になりました。
* * *
その後、異世界ツアーの準備に1ヶ月ほどかかりました。
準備はまだ不十分ですが、備品をお取り寄せしたので、もう日本円がありません。
見切り発車します。
* * *
異世界ツアーの当日になりました。
今わたしは街の外壁から出て、小さな丘の上にいます。
服は学校の制服、紺色のブレザーです。
白手袋、左手に日の丸の旗、頭にシンプルなミニハットを着けています。
これならツアーガイドに見えると思います。
それでは、召喚します。
日本にいるツアー客に、意識を集中して・・・
アンナ「召喚」
アンナ「ようこそ、異世界へ」
わたしは庭園の東屋にいます。
アンナ「ところで、ローラにお願いがあります」
ローラ「何かしら?」
アンナ「日本人を数日間、こちらに召喚してもいいですか?」
ローラ「本人の同意があればいいけど・・・あと検疫ね」
アンナ「同意、検疫・・・」
アンナ「用事があるので、今日はこれで帰ります」
ローラ「えっ、もう帰るの?」
アンナ「はい」
アンナ「転移」
ローラ「・・・・・・」
危ないです。あのまま天界に長居をしたら、色々なものを買わされるところでした。
それではお金がいくらあっても足りません。
それよりも、わたしにはやる事があります。日本円を稼ぐ、いい方法を思いつきました。
日本人を召喚して異世界ツアーをします。そのガイドをして日本円を稼ぎます。
いま地球では、ウイルス性疾患が流行しています。そのため、旅行が思うようにできません。
わたしは日本円を稼ぎ、日本人は観光旅行ができます。一石二鳥です。
早速、準備に取りかかりましょう。
*旅行プランの作成と料金設定、客数の上限。
*ツアーの宣伝、募集、申し込み、召喚の同意。
*受け入れ体制、宿泊の準備。
*ツアーに必要な備品の購入。
*旅行先の現地調査。
*ツアー客の安全確保、注意事項。
*食事のメニュー。
*街の清掃。
*検疫。
思いつくのは、このくらいでしょうか。
わたしは最初にスマホのソーラー充電器を家電量販店からお取り寄せ(召喚)しました。
* * *
次は検疫です。
わたしは孤児院にやって来ました。魔法による診察と治療の練習ためです。
わたしは運営責任者の許可を得て、孤児たちを魔法で診察しました。
結果から言うと病気を発症するほどのウイルスを持っている人はいませんでした。
ただ、一人だけ膝に擦り傷がある子がいたので、ヒールで治療しました。
これで治癒魔法を使えることが確認できました。
わたしは、孤児院の責任者マリアさんに質問をします。
アンナ「これで全員ですか?」
マリア「あと二人います。呼んできます」
アンナ「わたしも一緒に行きます」
入った部屋は孤児たちの寝室でした。
マリア「大丈夫? 具合悪そうね」
寝ていたのは二人姉妹の妹さん、5歳くらいです。
7歳くらいのお姉さんは、ベッド横の椅子に座っていました。
アンナ「魔法で診察をします」
まず最初は、身体を清潔にする清浄魔法からです。
アンナ「体を清潔にします・・・クリーン」
次に・・・
アンナ「鑑定」
体温は37度4分、ウイルスを発見しました。数が多いです。
アンナ「熱があります。これから魔法で病気の治療をします」
わたしはアイテムボックスから、密閉されたガラスの小瓶を取り出しました。
わたしはウイルスに意識を集中します。ロックオン出来た分だけ、ガラス瓶の中に・・・
アンナ「転移」
ウイルスの数が多すぎて、あまり減っていません。召喚魔法でウイルスの駆除は困難です。
どうしましょう。
さっきの擦り傷治療と同様に、細胞分裂を活性化すれば、ウイルスを減らせるかもしれません。
免疫細胞を活性化、抗体を増やすイメージで・・・
アンナ「身体強化」
順調に抗体と免疫細胞が増えています。これなら大丈夫です。
アンナ「少し時間はかかりますが、今日中に治ると思います」
マリア「ありがとうございます」
あとはお姉さんを診察します。
アンナ「お姉さんも診察しましょう。椅子に座ったままで大丈夫です」
アンナ「クリーン・・・鑑定」
体温は36度7分。ウイルスを発見しました。
でも妹さんより数が少ないです。これなら・・・
アンナ「身体強化」
免疫力が向上しています。妹さんより早く完治するでしょう。
アンナ「お姉さんも同じ病気ですが、症状が軽いようです。
念のため今日の夜、この姉妹を別の個室で就寝させることは、
出来ますか?」
マリア「はい。ベッドは一つですが、私の部屋でよければ」
アンナ「それでお願いします。それから、完治を確認するため、
明日の朝ここに来ます」
マリア「はい。お願いします」
わたしは念のため、孤児院内を全て清浄魔法できれいにして宿に戻りました。
* * *
翌日の朝、孤児院を訪れて、例の姉妹を診察しましたが問題ありませんでした。
姉妹にかけた身体強化の魔法は解除しました。
これで、召喚した日本人を検疫することが可能になりました。
* * *
その後、異世界ツアーの準備に1ヶ月ほどかかりました。
準備はまだ不十分ですが、備品をお取り寄せしたので、もう日本円がありません。
見切り発車します。
* * *
異世界ツアーの当日になりました。
今わたしは街の外壁から出て、小さな丘の上にいます。
服は学校の制服、紺色のブレザーです。
白手袋、左手に日の丸の旗、頭にシンプルなミニハットを着けています。
これならツアーガイドに見えると思います。
それでは、召喚します。
日本にいるツアー客に、意識を集中して・・・
アンナ「召喚」
アンナ「ようこそ、異世界へ」
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