異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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123 ピクニックです 1

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 ここは飛行島から近い海の上です。

 わたしは陽子さんと一緒に、飛行島から飛翔魔法で海岸を目指しています。マオも一緒です。

 海岸に着地しました。
 わたしは海を眺めます。島が空中に浮かんでいるのは、異世界らしいです。

 現在、飛行島は日本と時差をなくすため、この海岸の10km沖合、高度1000mに固定しています。

 わたしはマオを砂浜に降ろしました。 
 マオは砂の感触が珍しいのか、ピョンピョン跳ねたり、前足で砂かきをしています。かわいいです。

 わたしは周囲を魔法で探索しました。
 近くに人家はなく、大きな魔物もいません。海岸の奥は松の林が広がっています。

 わたしと陽子さんは靴を脱いで、裸足で砂浜を歩きました。
 その後ろをマオがトコトコついてきます。

 波打ち際にきました。
 マオは、足が濡れるのを嫌がっていましたが慣れたようです。
 濡れた砂の上を歩いていますが、波が来ると怖いのか、すぐに逃げます。

 波が来るとマオはちょっと危ないですね。
 わたしはスリングにマオを入れて、たすき掛けにしました。

 潮干狩りをしましょう。

 わたしは、小さな熊手とバケツを二つずつを出しました。陽子さんにやり方を教えて貝を採ります。
 わたしと陽子さんは、服が濡れないように魔法でコーティングしました。

 潮干狩り開始です。
 探索魔法を使えば簡単に貝が見つかりますが、それでは面白くありません。
 わたしは魔法を使わずに貝を探しました。

 この海岸で採れる貝は、アサリとハマグリです。
 潮干狩りをするのは何年ぶりでしょうか。楽しいです。

     *

 1時間後、わたしはバケツ半分の貝を取りました。
 陽子さんも同じくらいです。これくらいでいいでしょう。

 わたしは、クリーン魔法で貝の砂抜きをしました。
 生き物はアイテムボックスに入らないので、冷凍して収納しました。

 そろそろお昼ご飯にしましょう。
 わたしは周囲を見渡しました。少し離れたところに小高い岩場があります。
 千里眼で確認したところ、上が平らになっています。あそこにしましょう。

 わたしは陽子さんと手をつなぎ、岩場の上を飛翔します。
 岩場の上に着地しました。思っていた通り、いい眺めです。
 
 わたしはレジャーシートを敷いて、クッションを二つ出しました。そして日除けの結界を張ります。
 シートは風で飛ばされないように、結界で固定しました。

 わたしは、マオをレジャーシートに降ろして、クッションに座ります。

アンナ「陽子さんも座ってください」
陽子 「はい」

 わたしはシートの中央にお弁当と取り皿を出しました。そして重箱のふたを開けます。
 飲み物は冷たい麦茶にします。マオは離乳食です。

アンナ「さあ、食べましょう。いただき・・・」

 ポロロ、ポロロ、ポロロ・・・
 ローラから電話です。

ローラ「私も、お弁当食べたい」
アンナ「ローラの分は、これからアイテムボックスにれますよ」
ローラ「みんなと一緒に食べたいの」
アンナ「わかりました。天界に召喚してください」
ローラ「私がそちらに行くわ」

 ローラがこちらに来ると言っています。女神降臨ですか? お弁当のために?

 レジャーシートの横に現れました。
 金髪、5歳くらいの女の子、白いワンピースを着ています。

 ん? 

アンナ「ローラですか?」
ローラ「そうよ」

 天界にいる時の姿は、わたしと同じくらいの年齢ですが、
 今のローラは、ちっちゃくて、かわいい幼女ローラです。声もかわいいです。

 わたしは、もう一つクッションを出しました。

アンナ「座ってください」
ローラ「ありがとう」

 わたしは、腰を下ろしたローラの頭を撫でます。

 なでなで・・・

ローラ「この姿は分身なの。半日くらいなら、下界に居られるわ。」
アンナ「下界の活動には制限があるということですか?」
ローラ「そうよ。小さい体の方が魔力の消耗が少ないの。」

 なるほど、わかりました。分身はアバターみたいなものですね。

 わたしは、ローラの取り皿と麦茶を用意しました。

アンナ「さっき採ったハマグリを焼きましょう」

 わたしはコンロと焼き網を用意します。
 ハマグリを3個解凍して、蝶番ちょうつがいを切り、網に乗せました。
 コンロの火を着けます。

     *

 お弁当の中身は、小さなおにぎりと五目いなりです。
 おかずは、唐揚げ、タコさんウインナー、だし巻き玉子、ハムを巻いたチーズ、きんぴらごぼう、タケノコの煮物、きゅうりの浅漬け、果物が入ったゼリーです。
 赤いウインナーは作り方がわからなかったので、パプリカパウダーが入ったソーセージ、コルバースでタコさんを作りました。

     *

アンナ「食べましょう。いただきます」
二人 「いただきます」

アンナ「好きなものを取って食べてください」
 
 ぱくぱく・・・

ローラ「美味しい」
陽子 「美味しいです」

ローラ「おにぎりを食べるのは久しぶりね」
アンナ「日本の典型的なお弁当です」

 海を見ながら、みんなで食べるお弁当は美味しいです。

 わたしはお弁当を食べながら、焼きハマグリを見ています。
 鑑定魔法があるので、火の通り具合がわかるので便利です。



 ハマグリが焼けました。
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