異世界ツアーしませんか？

１５６恐竜ツアー３日目です ５

　ここは、台地の縁へりです。

　アーケオプテリクスを撮影した平原を見渡せる、眺めのいい場所です。
　ここで昼食にします。
　わたしは天幕やトイレなどを出しました。

　三人が席に着いたので、アイテムボックスから料理を出します。

　　　　　＊

　今日の昼食はアメリカのルイジアナ料理、「ガンボ」です。

ガンボの作り方
　鍋に小麦粉と油を入れてルウを作ります。出来上がったらそこに具材を入れて炒めます。
　具材は鳥肉、ソーセージ、玉ねぎ、セロリ、パプリカ、オクラです。
　そのあとスープストックとケイジャンスパイスを入れて数十分煮込みます
　ケイジャンスパイスとは、パプリカ、ガーリック、オニオン、チリ、オレガノ、クミン、岩塩などで作るブレンドスパイスです。
　ガンボが煮込み終わったら、器に入れてライスを盛り付けたら完成です。
　今回はケイジャン風に作りましたが、具材をトマトとシーフードに替えるとクレオール風になります。

　　　　　＊

アンナ「飲み物は、各自出してください・・・いただきます」
三人　「いただきます」

　ぱくぱく・・・

中村　「うめえ」
西川　「カレーみたいで、うまいです」
吉田　「美味しい」

　わたしは料理の説明をしました。

　日本では、スープやシチュー料理と紹介されていることが多いですが、アメリカでは、ライスと一緒に食べるのが一般的です。アメリカ版カレーライスです。
　本来はかなりスパイシーな料理ですが、今回は辛からみを抑えて調理しました。
　ケイジャンスパイスは、ケイジャンチキンやジャンバラヤでも活用できるので一度作っておくと便利です。

　ぱくぱく・・・

　男性二人は、ものすごい勢いで食べています。無言です。

アンナ「おかわりありますよ」

中村　「おかわり」
西川　「僕も」

　　　　　＊

　昼食が終わりました。

　わたしは食器類を片付けました。
　トイレも皆さん済んでいます。いつでも出発できます。

　わたしはアイテムボックスからMTVを出します。そして乗り込みました。

アンナ「それでは出発します・・・転移」


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　ここは、平原の上空です。

　山の麓ふもとに広がる平原です。近くには湖があります。
　その平原に１頭の恐竜が歩いています。

西川　「ティラノサウルス」
中村　「違う。よく見ろ」
西川　「・・・・・・タルボサウルスですか？」
中村　「そうだ」

　私たちは撮影を開始しました。

西川　「ティラノサウルスそっくりですね。違いがよくわかりません」
中村　「まず、前肢の大きさが違う。タルボの方が小さい。
　　　　それと・・・アンナ、正面に移動してくれ」
アンナ「はい」

　わたしは正面に移動しました。

中村　「顔をよく見ろ」
吉田　「顔が違う」
西川　「言われてみれば違うような・・・」
中村　「ティラノの画像と比較してみろ」

西川　「本当だ、全然違う。ティラノサウルスはエラが張っていて、
　　　　顔が左右に膨ふくらんでいます。
　　　　タルボサウルスは、顔がほっそりしています」
吉田　「目が違う」
中村　「吉田の言う通りだ」
西川　「本当だ、ティラノサウルスは正面を向いているけど、
　　　　タルボサウルスは側面を向いています。草食動物みたいですね」

　タルボサウルスは全長１０m、体高３m、全身がくすんだ薄い緑色です。
　ティラノサウルスと比べると、顔と体格がややほっそりしています。
　アジアのティラノサウルスと呼ばれる肉食恐竜です。

中村　「アンナ、迷彩を解除してくれ。タルボの走る速度が知りたい」
アンナ「はい」

　わたしはMTVの迷彩を解除しました。恐竜は二本足で走って、追いかけて来ます。

中村　「鑑定したら、最高速度は時速４７kmだった」
西川　「アロサウルスより少し遅いですね」
中村　「体格が大きいからな」


中村　「アンナ、この先に着地して、円形の結界を張ってくれ」
アンナ「わかりました」

　わたしは、恐竜から距離をとって着地しました。すぐに結界を張ります。
　私たちはMTVから降りました。わたしはMTVを収納します。
　恐竜が近づいてきました。私たちは地上から撮影をしています。

恐竜　「グォー」

吉田　「会長、タルボサウルス大きいですね」
中村　「ああ、下から見上げるとやっぱりでかいぜ」
西川　「迫力ありますね」

　恐竜は結界の周囲を歩き始めました。

西川　「横から見るとティラノサウルスそっくりですね」
中村　「ああ、タルボはティラノに含めるべきだと言う研究者も
　　　　いるからな」

　　　　　＊

西川　「そう言えば、肉食の羽毛恐竜が近年発見されていますが、
　　　　タルボサウルスには羽毛がありませんね」
中村　「ああ、ティラノもそうだった。羽毛を持つ条件ってなんなんだ。
　　　　恐竜の実物を見ても謎だな」
西川　「はい。わからないですね。
　　　　気候や生息場所も関係しているんでしょうか」
中村　「可能性はあるな」

　　　　　＊

吉田　「アンナさん、写真撮って」
アンナ「はい」

　わたしは、恐竜と一緒に吉田さんの写真を撮ります。

　カシャ。

　美女と野獣ですね。

アンナ「今度は三人で撮りましょう」

　三人が恐竜前に集合しました。写真を撮ります。

　カシャ。

　いい写真です。

恐竜　「グォー」

　タルボサウルスは、私たちから離れていきます。
　私たちを捕食することを諦あきらめたようです。

　わたしは円形の結界を解除しました。

中村　「アンナ、次を案内してくれ」
アンナ「はい。ちょっと待ってください。次の目的地を確認します」

　わたしは次の目的地を千里眼で確認します。

アンナ「大丈夫です」

　わたしはアイテムボックスからMTVを出します。
　私たちはMTVに乗り込みました。

アンナ「それでは移動します・・・転移」



　私たちは次の場所に転移しました。