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1章 始まり
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「では今度こそ緊急の要件とやらを教えてもらおう。」
さっきまでのゆったりした雰囲気とは全く違い、部屋の中は緊張感が漂う中、遂にノーマンが息子であるアーマンの事について話すのだった。
「実は私たちの息子であるアーマンが神様の加護を預かりました。」
そう言うと同時にアルバーン国王は、ドン!と音を鳴らしながら立った。
それと同時に、近衛騎士がドアを開け「どうしました!」と剣を抜きながら入って来そうになった
「入ってくるな!今部屋の中への入室は認めん!!」
アルバーン国王は怒鳴りながら入ってきそうになった近衛騎士へ叱咤(しった)した。
近衛騎士はアルバーン国王がここまで怒鳴ることに困惑しながらも剣を収め開けた扉を閉めるのだった。
「急に音を出してすまなかったな。」
「いえ。そうなるのが普通ですからお気になさらないでください」
アルバーン国王はノーマンに謝罪をし、ノーマンはそれを受け入れた。
そもそもアルバーン国王の反応が普通なのだ。
むしろまだ冷静で落ち着いている方だ。なにせ、人間が神の加護を預かることなどおとぎ話か伝説かのどちらかである。
アルバーン国王は使用人から出された紅茶を飲んだ後に深呼吸をし、落ち着くのだった。
「まさか、その赤子が神様の加護を授かったというのか…」
「私もまだ信じられませんがこれは本当です。ステータスの確認をしたので間違いはないはずです。」
そう言いながらアルバーン国王、ノーマンとアイーダはアーマンを見るのだった。
(こんなに注目されると恥ずかしい///ってそんなこと考えてる場合じゃないな。もしかして国王様が驚くほどの加護なんて。そう言えばまだ創造神の加護を伝えてないからそれを伝えるともっと大変なことになりそうだな)
アーマンは自分の想像しているより神の加護が凄いものだとやっと実感するのだった。
「ペネシット子爵よ。ちなみに何の神なのだ?ステータスを見たということはなんの様の加護かも分かるであろう?」
「はい。実は神様の加護を貰っただけなら私も宰相に報告しました。ですがアーマンの貰った加護は普通の神様ではありません。」
「神様の加護だけでも驚いたのだがそれ以上に大事なこととはなんだ?」
アルバーン国王は急かす(せかす)ようにノーマンに説明を求めた。
「私たちの息子であるアーマンが貰った神様の加護は創造神の加護です。」
ノーマンはその事をゆっくりと伝えた。
「…」
アルバーン国王は信じられないと言うふうな目でアーマンを見た。
「それは真か?おとぎ話で神々の加護を授かった者達がいるとは書かれていたが創造神の加護を授かった者がいるとは聞いたことがない。」
続けて
「この話が冗談でしたとなったら神々への冒涜となりお主たちだけではなくペネシット子爵と親戚関係の者まで首が飛ぶことになるぞ。だが、それがその話が本当ならばアルバーン王国は今までの歴史の中で最も語り継がれていかれるだろう。」
「この話は嘘ではありません。私たちが口で言っても絶対的な信頼は得られないと思いますのでステータスの水晶を持ってきてもらって実際に確認した方がいいかと。」
「確かにそうだな。実際に見て見ないと何も動けないな。」
アルバーン王国はそう言うと、近衛騎士の一人を呼びステータスの水晶を取りに行かせた。
それから少し経つと近衛騎士が焦りながらもアルバーン国王に耳打ちで今起こっていることを伝えた。
「国王陛下。至急に伝えたいことがあります。」
焦っている近衛騎士にアルバーン国王は何が問題か出たのかと思い
「なにかトラブルがあったのなら宰相の方にいけ。今はペネシット子爵と話していることが最優先事項だ。」
「それがそうもいかなくて。聖オリジン教皇様がいらっしゃってペネシット子爵とアルバーン国王陛下に今すぐ合わせてほしいと。それと、話は聞いていると伝えて欲しいと言われました」
「なんだと…分かった。この部屋に連れてきてくれ」
アルバーン国王は考えながらもそう命令を出した。
「今、教皇が来るらしいから少し待っててくれ。ちなみに先ほどペネシット一家の中でも最重要機密と言っていたがほかの誰かに話したのか?」
「ステータスの水晶を使うには国王陛下もご存知のように王都にある王城かどこかしらの教会の人に頼むしか無かったので私の信頼出来るオリジン教会の友人に頼みました。その時に一緒に見ていたので教皇に話をするように頼んでおいたんですが、まさか今日来るとは思いませんでした。」
「オリジン教会ならば問題あるまい。レプリカのステータスの水晶では見ることの出来ない部分も教皇なら持ってきているだろうし、それまで少し休憩だ。」
アルバーン国王が言っているように普通の聖職者でも持てるステータスの水晶はレプリカで本物は教皇のいる教会か教皇本人しか持っていないため詳しくしらべたいなら本殿に行くしかない。
(なんかどんどん大変なことになっていくな。俺の夢見たスローライフが崩れていく)
アーマンは儚い夢であったスローライフが消えていくことに心の中でそっと泣いているのだった。
さっきまでのゆったりした雰囲気とは全く違い、部屋の中は緊張感が漂う中、遂にノーマンが息子であるアーマンの事について話すのだった。
「実は私たちの息子であるアーマンが神様の加護を預かりました。」
そう言うと同時にアルバーン国王は、ドン!と音を鳴らしながら立った。
それと同時に、近衛騎士がドアを開け「どうしました!」と剣を抜きながら入って来そうになった
「入ってくるな!今部屋の中への入室は認めん!!」
アルバーン国王は怒鳴りながら入ってきそうになった近衛騎士へ叱咤(しった)した。
近衛騎士はアルバーン国王がここまで怒鳴ることに困惑しながらも剣を収め開けた扉を閉めるのだった。
「急に音を出してすまなかったな。」
「いえ。そうなるのが普通ですからお気になさらないでください」
アルバーン国王はノーマンに謝罪をし、ノーマンはそれを受け入れた。
そもそもアルバーン国王の反応が普通なのだ。
むしろまだ冷静で落ち着いている方だ。なにせ、人間が神の加護を預かることなどおとぎ話か伝説かのどちらかである。
アルバーン国王は使用人から出された紅茶を飲んだ後に深呼吸をし、落ち着くのだった。
「まさか、その赤子が神様の加護を授かったというのか…」
「私もまだ信じられませんがこれは本当です。ステータスの確認をしたので間違いはないはずです。」
そう言いながらアルバーン国王、ノーマンとアイーダはアーマンを見るのだった。
(こんなに注目されると恥ずかしい///ってそんなこと考えてる場合じゃないな。もしかして国王様が驚くほどの加護なんて。そう言えばまだ創造神の加護を伝えてないからそれを伝えるともっと大変なことになりそうだな)
アーマンは自分の想像しているより神の加護が凄いものだとやっと実感するのだった。
「ペネシット子爵よ。ちなみに何の神なのだ?ステータスを見たということはなんの様の加護かも分かるであろう?」
「はい。実は神様の加護を貰っただけなら私も宰相に報告しました。ですがアーマンの貰った加護は普通の神様ではありません。」
「神様の加護だけでも驚いたのだがそれ以上に大事なこととはなんだ?」
アルバーン国王は急かす(せかす)ようにノーマンに説明を求めた。
「私たちの息子であるアーマンが貰った神様の加護は創造神の加護です。」
ノーマンはその事をゆっくりと伝えた。
「…」
アルバーン国王は信じられないと言うふうな目でアーマンを見た。
「それは真か?おとぎ話で神々の加護を授かった者達がいるとは書かれていたが創造神の加護を授かった者がいるとは聞いたことがない。」
続けて
「この話が冗談でしたとなったら神々への冒涜となりお主たちだけではなくペネシット子爵と親戚関係の者まで首が飛ぶことになるぞ。だが、それがその話が本当ならばアルバーン王国は今までの歴史の中で最も語り継がれていかれるだろう。」
「この話は嘘ではありません。私たちが口で言っても絶対的な信頼は得られないと思いますのでステータスの水晶を持ってきてもらって実際に確認した方がいいかと。」
「確かにそうだな。実際に見て見ないと何も動けないな。」
アルバーン王国はそう言うと、近衛騎士の一人を呼びステータスの水晶を取りに行かせた。
それから少し経つと近衛騎士が焦りながらもアルバーン国王に耳打ちで今起こっていることを伝えた。
「国王陛下。至急に伝えたいことがあります。」
焦っている近衛騎士にアルバーン国王は何が問題か出たのかと思い
「なにかトラブルがあったのなら宰相の方にいけ。今はペネシット子爵と話していることが最優先事項だ。」
「それがそうもいかなくて。聖オリジン教皇様がいらっしゃってペネシット子爵とアルバーン国王陛下に今すぐ合わせてほしいと。それと、話は聞いていると伝えて欲しいと言われました」
「なんだと…分かった。この部屋に連れてきてくれ」
アルバーン国王は考えながらもそう命令を出した。
「今、教皇が来るらしいから少し待っててくれ。ちなみに先ほどペネシット一家の中でも最重要機密と言っていたがほかの誰かに話したのか?」
「ステータスの水晶を使うには国王陛下もご存知のように王都にある王城かどこかしらの教会の人に頼むしか無かったので私の信頼出来るオリジン教会の友人に頼みました。その時に一緒に見ていたので教皇に話をするように頼んでおいたんですが、まさか今日来るとは思いませんでした。」
「オリジン教会ならば問題あるまい。レプリカのステータスの水晶では見ることの出来ない部分も教皇なら持ってきているだろうし、それまで少し休憩だ。」
アルバーン国王が言っているように普通の聖職者でも持てるステータスの水晶はレプリカで本物は教皇のいる教会か教皇本人しか持っていないため詳しくしらべたいなら本殿に行くしかない。
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