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1章 始まり
決断
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竜騎士が出動してから2日が経過し、聖域が発動してから2時間が経過した。
魔物は続々と入ってきてはいるが魔族はいないため今のところは安定した戦闘を出来ていた。
だが、光魔術師の魔力残量から聖域は持って1時間と予想されているため、そこからは魔族も入ってくるため相当な被害が出ると予想されている。
「全体の部隊は交代で戦わせているとはいえ疲労がどんどん溜まってきています。」
「召喚魔法など予想していなかったからのぅ。パプル男爵。聖域をあとどのくらい維持できる?」
「聖域の発動時間も残り2時間を切っています。なにか手を打たなければ」
「こちらかは出来ることなどもう何も残っていないだろう。下手に部隊を分けると逆に殺られてしまう。」
「竜騎士の到着を信じて私たちは待つしかないでしょう」
4人は竜騎士が少しでも早く来てくれることを神に祈るのだった。
###
「あいつらいつまで聖域内に閉じこもってるんだ。どうせ聖域が切れたらも出来ずに死んでいくんだからよ。無駄な悪あがきせずに死ねや」
「昨日の夜の戦いも今日のこの状態からしてなにか待ってるんでしょ。」
「騎士団が間に合うとは思えん。一週間ほど前に人間どもの陣地を一つ潰したがその時に増援を呼んでもまだ時間はかかるはず。」
3人は結局話した結論から増援が来ることは無いとし、人間どもは少しでも長生きしたいがだめに時間を稼いでる。そのため聖域を無理に消す必要はないとした。
このあと3人はこの判断を後悔することになるとは思いもしなかった。
そして聖域が切れると同時に魔族を特攻さた。
###
首脳陣の元に一つの伝令が来た。
「聖域があと5分できれます!」
「竜騎士は間に合わなかったか」
「まだ間に合わないと決まった訳ではありません。きっと来てくれるはずです。」
「そうじゃな。全部隊にこれからが本番と伝えよ。光魔術師達には労いの言葉を。」
そうして4人は生きて故郷に帰れることを祈り覚悟を決めた。
(アイーダ。約束は守るぞ。絶対に生きて帰って見せる。私の父が亡くなった時の私の気持ちをアーマンに体験させたくはない)
ノーマンも決意を新たにし、戦闘の準備を始めた。
###
その頃アーマンが何をしているかと言うとハイハイをしていた。
(遂にハイハイができるようになった!これで書斎に行ける!)
そう思って今いる部屋を出ていこうとしたら絶対的な壁にぶつかった。
それはアーマンには絶対に届かず誰かが開けてくれないと通ることは出来ないドアだ。
(なんてことだ。自力で動けるようになったのにこんなところで躓くなんて)
ショックを受けたアーマンは大人しく床においてあった積み木で遊び暇つぶしをすることにした。
そして少し時間が経つとドアがノックされ、マリア第一王女が入ってきた。
「こんにちわ」
「マリア王女様こんにちわ。今日もアーマンの遊び相手に来てくださったのですか?」
アイーダがそう聞くとマリアはコクンと頷き、アーマンの積み木遊びに混ざるのだった。
(マリア王女は遊びに来てるっていうよりは俺を見に来てるんだよなぁ)
アーマンはマリアの方を見ると、マリアはじっとアーマンの方を見つめていた。
「…」
「…」
お互いに見つめあっているとマリアが腕を動かしアーマンのほっぺを揉みぷにぷにし始めた。
(これ、俺が好きなんじゃなくてほっぺの触り心地がいいんだろうな。ちょっと悲しくなってきた)
アーマンはそう思いながらもマリア王女の好きなようにさせてあげたのだった。
積み木やほっぺぷにぷにを1時間くらいやっているとドアがノックされ、許可を出すと一人の使用人がやってきて
「マリア第一王女様。お昼寝のお時間です。」
「もっと遊びたい!」
「ダメです。我儘言ってはいけません。」
マリアは抱っこされてお昼寝部屋に連れて行かれた。
「アーくんもお昼寝の時間ですよ。」
アーマンもベットの上に乗っけられるとアイーダが眠り歌を歌い始めた。
だが、眠歌を歌っているアイーダが先に寝てしまいアーマンは眠らなかった。
(よし。お母さんも寝たことだし魔力操作の練習でもするか)
アーマンはここ毎日魔力操作のやり方を掴みそれをもっと正確に全身にバランスよく流せるように練習をしていた。
(これが難しいんだよな。全神経を、集中させて動かさないとすぐに魔力の流れが止まっちゃうし)
全身に魔力が渡ったことを確認できたアーマンは魔力を持っているものなら基礎中の基礎と言われる一般魔法の練習を始めた。
一般魔法とは、光を起こすライト、水を出すウォーター、火を出すファイア。
この三つが基礎中の基礎と言われている。
アーマンはその中で部屋の中で使ってもバレないライトで練習を始めた。
だが、うまく発動することは出来ずに眠気が先に来て寝てしまうのだった。
魔物は続々と入ってきてはいるが魔族はいないため今のところは安定した戦闘を出来ていた。
だが、光魔術師の魔力残量から聖域は持って1時間と予想されているため、そこからは魔族も入ってくるため相当な被害が出ると予想されている。
「全体の部隊は交代で戦わせているとはいえ疲労がどんどん溜まってきています。」
「召喚魔法など予想していなかったからのぅ。パプル男爵。聖域をあとどのくらい維持できる?」
「聖域の発動時間も残り2時間を切っています。なにか手を打たなければ」
「こちらかは出来ることなどもう何も残っていないだろう。下手に部隊を分けると逆に殺られてしまう。」
「竜騎士の到着を信じて私たちは待つしかないでしょう」
4人は竜騎士が少しでも早く来てくれることを神に祈るのだった。
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「あいつらいつまで聖域内に閉じこもってるんだ。どうせ聖域が切れたらも出来ずに死んでいくんだからよ。無駄な悪あがきせずに死ねや」
「昨日の夜の戦いも今日のこの状態からしてなにか待ってるんでしょ。」
「騎士団が間に合うとは思えん。一週間ほど前に人間どもの陣地を一つ潰したがその時に増援を呼んでもまだ時間はかかるはず。」
3人は結局話した結論から増援が来ることは無いとし、人間どもは少しでも長生きしたいがだめに時間を稼いでる。そのため聖域を無理に消す必要はないとした。
このあと3人はこの判断を後悔することになるとは思いもしなかった。
そして聖域が切れると同時に魔族を特攻さた。
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首脳陣の元に一つの伝令が来た。
「聖域があと5分できれます!」
「竜騎士は間に合わなかったか」
「まだ間に合わないと決まった訳ではありません。きっと来てくれるはずです。」
「そうじゃな。全部隊にこれからが本番と伝えよ。光魔術師達には労いの言葉を。」
そうして4人は生きて故郷に帰れることを祈り覚悟を決めた。
(アイーダ。約束は守るぞ。絶対に生きて帰って見せる。私の父が亡くなった時の私の気持ちをアーマンに体験させたくはない)
ノーマンも決意を新たにし、戦闘の準備を始めた。
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その頃アーマンが何をしているかと言うとハイハイをしていた。
(遂にハイハイができるようになった!これで書斎に行ける!)
そう思って今いる部屋を出ていこうとしたら絶対的な壁にぶつかった。
それはアーマンには絶対に届かず誰かが開けてくれないと通ることは出来ないドアだ。
(なんてことだ。自力で動けるようになったのにこんなところで躓くなんて)
ショックを受けたアーマンは大人しく床においてあった積み木で遊び暇つぶしをすることにした。
そして少し時間が経つとドアがノックされ、マリア第一王女が入ってきた。
「こんにちわ」
「マリア王女様こんにちわ。今日もアーマンの遊び相手に来てくださったのですか?」
アイーダがそう聞くとマリアはコクンと頷き、アーマンの積み木遊びに混ざるのだった。
(マリア王女は遊びに来てるっていうよりは俺を見に来てるんだよなぁ)
アーマンはマリアの方を見ると、マリアはじっとアーマンの方を見つめていた。
「…」
「…」
お互いに見つめあっているとマリアが腕を動かしアーマンのほっぺを揉みぷにぷにし始めた。
(これ、俺が好きなんじゃなくてほっぺの触り心地がいいんだろうな。ちょっと悲しくなってきた)
アーマンはそう思いながらもマリア王女の好きなようにさせてあげたのだった。
積み木やほっぺぷにぷにを1時間くらいやっているとドアがノックされ、許可を出すと一人の使用人がやってきて
「マリア第一王女様。お昼寝のお時間です。」
「もっと遊びたい!」
「ダメです。我儘言ってはいけません。」
マリアは抱っこされてお昼寝部屋に連れて行かれた。
「アーくんもお昼寝の時間ですよ。」
アーマンもベットの上に乗っけられるとアイーダが眠り歌を歌い始めた。
だが、眠歌を歌っているアイーダが先に寝てしまいアーマンは眠らなかった。
(よし。お母さんも寝たことだし魔力操作の練習でもするか)
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(これが難しいんだよな。全神経を、集中させて動かさないとすぐに魔力の流れが止まっちゃうし)
全身に魔力が渡ったことを確認できたアーマンは魔力を持っているものなら基礎中の基礎と言われる一般魔法の練習を始めた。
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