二人だけのLOVE SUTORIES

ゴーすト

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再会した彼女2

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 「日向夏です。私は………」

  間違いなく僕の知っている彼女だった。驚きすぎて後の自己紹介の部分はほとんど聞き取れず「あか?お」などの何語ともわからない奇声を上げかけた。僕の心の中にはなんで彼女がここに?今までどこに行っていたのか?こんなラノベ展開あるのか?など聞きたいことが多すぎた。 

    そして言いたいこともたくさんあった。しかしそれよりも驚いたのは。僕の中の彼女の印象はもっと明るい人だったと思うそれが彼女の声は僕が覚えている彼女の声より低く何か暗いような印象を与える声だったもしかしたら僕のせいかも知れないそんな自己嫌悪に陥り夢中で彼女を見つめて動揺を隠そうとしていると杉原にいきなり 

 「お前日向さんとかいうのに一目ぼれしたのか?まあでも諦めな、俺たちオタクたちが射止められるやつじゃあない早めに諦めていた方が傷は少ないぜ」 

 小さな声で「違うに決まってんだろ」というぐらいしか僕の心なのかには余裕がなかった。

 その時僕の頭の中はどうやってでも彼女の隣の席になりたいという思いだけだったが、そこまでのご都合主義が働くわけがなく先生の「日向お前は石川の後ろな」という声で僕の願いは終わった。石川はいわゆるリア充でクラスのカーストでも一番にいるやつだ。

 そこまでだったらいんだがなぜか僕のことを嫌っていてことあるごとにかまってくるいやな奴だ。そんなことを思っていると案の定杉原が僕のことを

「石川の後ろじゃああきらめろ日向とかいう人も石川の彼女になると思うぞお似合いのカップルになりそうだな」なんてからかってくる「だからうるさい」

  と小さい声でしか反論できないところが僕の悔しいところだ。石川を見ると早速彼女に「初めまして俺の名前は石川遼っていうんだ。よろしくな日向さん」なんて自己紹介をしていた。どうせ内心可愛い彼女ゲットなんて思ってるんだろう。普段から石川に嫌味ばっかり言われるし、それよりもあいつがイケメンだから妬みであいつの心を邪推してしまう。でもそれの返しが少し沈んだ声で「うんよろしく」なんていっているから僕と離れた五年間で変わってしまったんだと思う。

 たぶんそれは僕のせいだと思うそう思うと胸が苦しくなった。もし僕が原因だったら謝らないといけないしそれに僕が原因だったらどんな顔で誤ればいいのか、そもそもこんなチキンの僕に謝れるのかそんなことを考えながら見ていたらまた杉原にまたからかわれそうだから授業が始まるまで気晴らしがてらに売店で飲み物を買いに行く。

 いつも言ってすっかり顔なじみになったおばちゃんに「コーヒー一個」「150円です」「どうぞ」そんなもはや定型文と化してきた文章を言いながら教室に戻ると早速彼女の周りなにをいえばいいのかを囲ってみんなで話しかけていた

  「なんでこの時期にこの学校に来たの?」といういたって普通の質問から「俺とライン交換してくれない」なんていう美人が来てはりきっているやつまで色んなやつがいて、この任せて「今すぐ彼女のところに話しかけに行こう」

と思ったが何を言えばいいのかわからず彼女から逃げてしまった。逃げながら机に座り教科書を取り出そうと思うとすると一枚の手紙が落ちてきた。ぱっと見いつもの伝達事項の手紙かと思い中を見るとそこには

「今日の放課後屋上に来てください」それだけ書いてあった。


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