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考
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「ただいまー」
「よう」
開けてビックリ、巨大カマキリのお出迎えだ。
「だからやめろってその登場の仕方」
それでも面白がってまたやるに違いない我が家の神の頭を鷲づかみ、無理に押して家へと入る。
「ハシラミはいつもそうやって驚かすの。今のは驚いたぞ」
「ギョッとするのがおもしれーからな」
ケラケラとハシラミは笑い、羽を広げて床へと跳び下りた。
「貫之帰ったのー? 神隠しに襲われなかった?」
「ただいまー。今日は人の多いところを通ってきたから大丈夫だったよ」
紗江子は居間でアイロン掛けをしていて、入ってきた貫之を一瞥して安堵の顔を見せる。
「しばらくは家で大人しくしてなさいね。受験生なんだしちょうどいいでしょ」
「分かってる。狙われてるの分かってて出かけたりしないよ。こっちは何もなかった?」
「それが大変だったわよ。天照庁とか防務省から連絡があってね。あんたの力がもし申告通りなら話を伺いたいとか。もう焦った焦った」
そんな大事なことをアイロンしながら言うことか、と貫之は鞄を肩から手に落としながら思った。天照庁はまだ分かるが防務省は即ち神衛隊からだ。なぜそこから話が来る。
「そ、それで?」
「まだ息子も分かってないのでお答えできませんって返しておいたわ。本当に防務省からなのかも疑わしいしね」
確かに。防務省と聞いて驚いたが、考えてみれば紗江子の返しは当然だった。電話なんてものは詐欺の定番の道具。それどころか最近では名刺の偽造も精巧だから信じないのは当たり前で、そもそも名刺を渡されても偽造かどうかも分からない。
今日は神隠しのことで心理系の噂は忘れられているものの、その蜜の甘さは噂でも濃厚だ。その電話の真偽はどうあれ力欲しさなのは間違いない。
「そういうのは無視していいよ。僕らの力は僕らのものだから」
「じゃな。国益や国防はその志がある者らでやれといいたい。中学生に何を望む」
それに貫之たちの力は接触しないと発揮をしない。国防に繋がる力なら遠くから効力を発揮しないといけないから、使えるけど使えないのが使い方も知らないながら使った結果をある程度知った評価である。
おやつとしてシュークリームを貰い、それを月筆乃命と分けながら部屋に戻って普段着へと着替える。
「これもまた旨い。これを大量に作っているのだから人間の力はすごいな。わずか半世紀前まではこれすらも手に入れるのは大変と聞いてたのに」
「まだ肝心の肉まんは食べてないけど」
「神隠しが捕まった暁に祝いとして買っておくれ」
「いいよ。でもバイキングは良かったの? 美味しいの食べ放題なのに」
「これも策の内よ。ただ一人ないし二人分を渡すだけではこの場限りと思うだろ? しかし五人分と渡せば何度もいけるし、他の友人も誘ってその輪は広がる。要求して翌日に応えれば、いくら自分が被害者と勘違いしても気持ちに変化は起きるはずじゃ」
そううまくいくかは古川しか分からない。同性とはいえ顕現数日にして万年筆の神が恋愛策を出してもどこか不安が残る。
「それにいくら美味い物でも大勢に見られる中で食べるのは嫌だしの」
「そうなの? いつも顕現してるから見られるのは平気かと思った」
「妾とて羞恥心くらいある。食べる口なんて親しいもの以外見せたくないよ」
特に女性は大口で物を食べることや、頬いっぱいに食べ物を入れることがない。それは女性としての品格を落とすからで、月筆乃命も同性と同じ感覚を持っているようだ。
鞄の中身を机の上に置き、さらに返して借りた文庫本を床に置く。月筆乃命は肩から畳へと跳び下りると、積み重ねた本の一冊を手にとって読み始めた。
読む速さは貫之の軽く三十倍を越している。ページを捲るのが二秒以下なのだから、彼女の目にはどう映っているのが見当もつかない。速さ自慢で読めてもないのにそうしているのかと思えば違い、目は小刻みに動いているし内容もちゃんと言えてオチも答えているから頭にはちゃんと入っているらしい。
速読と言う技術があると耳にはしてもそれを習得するのは貫之には無理だ。
「そう言えば、味覚は我慢できるのに本は貪欲なんだな」
ふとその矛盾に気づいて呟くも、月筆乃命はあっさりと返す。
「知識が欲しいのは当たり前じゃ。味覚はいつ知ってもうまいが、知識は後に知る方が恥というものよ。十代で知ることと六十代で知るでは羞恥の違いは明らかであろう?」
それは確かに言える。年代だけでなく、みんなが知っていて一人だけ知らなくてもそれは恥ずかしいことだ。
「ならその知識を借りるけど、神隠しのことは何か考えてたりする?」
「考えてない。と言いたいが、時間稼ぎ程度は考えとるよ」
「え、それだけ?」
「それ以上は警察の仕事だからな。力の有無や強弱だけで悪者退治をするのは浅薄な感情論じゃ。そういうのは歴とした資格を持った警察がしなければ犯罪者に成り下がってしまう」
「浅薄な感情論?」
「熟考も一考もせずに感情だけで動く論理のことよ。衝動的というべきだが、妾は前者の方が身にしみると思う」
それに、と付け加え、貫之に人差し指を向けた。
「貴様は自分の力のくせに使えてないではないか。あれだけ甘くして見せてやっても気づかないのに、どうやって奴を倒すんじゃ?」
思いもよらぬ説教の始まりに、貫之は月筆乃命の正面に向くように椅子を回す。
月筆乃命の言うとおり、貫之は多くの情報を善意か偶然によって神通力の終始を見せてもらっておきながら、いまだ自力での発現には成功していない。
しかし月筆乃命が見せてくれたことで発現の動作は大方分かっているつもりだ。
結果から言えば、万年筆の力を付加した手を対象物に当てることで任意の事象が発現できる。例えれば月筆乃命の大人化。あれは大人になる力を手に宿らせ、それを自分自身に当てることで『自身を大人にする』を発現させた。ではどうやって手に力を宿すのか。答えは一つ、万年筆で手に何かを書けばいい。
万年筆と手の間で力の伝達をするにはそれしか存在しないからだ。
しかし発現はしなかった。三回だけ使える是非回答の内の二回目で、ここまでの推理は正しいかを聞くと是と答えたのでここまでは合っている。なのに発現しないということは、あと一つないし二つが抜けているのだ。
「よいか、シチコは全てに於いて貴様がいなければ存在できない。貴様なしでは万年筆が依り代になることもなければ、妾も神通力も生まれない。ゆえに妾は月宮貫之を愛して全幅の信頼を寄せておる。神通力のイロハを教えないのは試練でも強力だからでもない。自分の想いで生まれたからこそ自分で気づいて欲しいから教えないんじゃ。よいか、シチコは貴様と不断の鎖で繋がっている。神通力だけ貴様とは関係ないことは絶対にない」
「……はい。ごめんなさい」
「それにな、仮に神隠しを倒してしまうとただでさえ噂で大変なのに、真実になれば行政や暴力団が勧誘に来て瞬く間に戦国時代に突入よ。改めて聞くが、貴様の中にある浅はかな正義感と、今後維持したい平穏、どちらを取る?」
力は使い方次第で二つの結果に至る。力と言葉は一つでも、終わりは常に対極だ。
「それはもちろん平穏……です」
「神隠しより強い力を持って、関わったから何とかしたい気持ちは分からなくもない。しかし資格まで持ったと錯覚しては返り討ちにあうぞ。だからゆゆらとの食事も断ったではないか」
「…………フミ」
「なんじゃ?」
「神隠しより力が強いって認めるんだ」
月筆乃命の目が点になった。
「気にするところはそこかいな。言ったろ、隠すつもりはないと。ああ、妾の見立てでも神隠しの神より力は強いはずじゃ」
月筆乃命は立ち上がると机に置いた万年筆を両手で持ち上げる。
「だが妾は優劣や強弱、希少に夥多と区別するのは大嫌いじゃ。そんな小さなことに囚われて己のシチコをないがしろにしてしまうのはまだ子供の証拠よ」
「でも人は区別をして向上心を煽るって言うから、一切を否定するのはどうかな」
「成長する動機にするならまだいい。妾が嫌いなのは、自分と他人を見比べて自分より他人を欲しがることじゃ。ほれ、隣の芝生は青いと適切なことわざがあるではないか」
まさに神隠しがそのことわざを体現している。自分のシチコで他人のシチコを奪うのは、他人の方が優秀で欲しいから。これは月筆乃命の考えとは対極だから生涯相容れないだろう。
「だからこそ神隠しの神が哀れでならない。自分の力で神隠しがより欲しい力を奪うのだから心境は複雑だと思う」
万年筆の後部を貫之に向けて差し出し、受け取る。
「だけど神隠しの神様は協力してる。矛盾に矛盾を重ねて訳わからないよ」
「……お前は、お前だけは妾だけを見ておくれよ? でないと泣くぞ」
「はは、フミが泣くところは見てみたいけどそれはありえないよ。目移りするくらいなら依巫になんてなれないって」
「ならさっさと使い方に気づいてくれ」
結局そこにいくのかと貫之は苦笑するのだった。
「よう」
開けてビックリ、巨大カマキリのお出迎えだ。
「だからやめろってその登場の仕方」
それでも面白がってまたやるに違いない我が家の神の頭を鷲づかみ、無理に押して家へと入る。
「ハシラミはいつもそうやって驚かすの。今のは驚いたぞ」
「ギョッとするのがおもしれーからな」
ケラケラとハシラミは笑い、羽を広げて床へと跳び下りた。
「貫之帰ったのー? 神隠しに襲われなかった?」
「ただいまー。今日は人の多いところを通ってきたから大丈夫だったよ」
紗江子は居間でアイロン掛けをしていて、入ってきた貫之を一瞥して安堵の顔を見せる。
「しばらくは家で大人しくしてなさいね。受験生なんだしちょうどいいでしょ」
「分かってる。狙われてるの分かってて出かけたりしないよ。こっちは何もなかった?」
「それが大変だったわよ。天照庁とか防務省から連絡があってね。あんたの力がもし申告通りなら話を伺いたいとか。もう焦った焦った」
そんな大事なことをアイロンしながら言うことか、と貫之は鞄を肩から手に落としながら思った。天照庁はまだ分かるが防務省は即ち神衛隊からだ。なぜそこから話が来る。
「そ、それで?」
「まだ息子も分かってないのでお答えできませんって返しておいたわ。本当に防務省からなのかも疑わしいしね」
確かに。防務省と聞いて驚いたが、考えてみれば紗江子の返しは当然だった。電話なんてものは詐欺の定番の道具。それどころか最近では名刺の偽造も精巧だから信じないのは当たり前で、そもそも名刺を渡されても偽造かどうかも分からない。
今日は神隠しのことで心理系の噂は忘れられているものの、その蜜の甘さは噂でも濃厚だ。その電話の真偽はどうあれ力欲しさなのは間違いない。
「そういうのは無視していいよ。僕らの力は僕らのものだから」
「じゃな。国益や国防はその志がある者らでやれといいたい。中学生に何を望む」
それに貫之たちの力は接触しないと発揮をしない。国防に繋がる力なら遠くから効力を発揮しないといけないから、使えるけど使えないのが使い方も知らないながら使った結果をある程度知った評価である。
おやつとしてシュークリームを貰い、それを月筆乃命と分けながら部屋に戻って普段着へと着替える。
「これもまた旨い。これを大量に作っているのだから人間の力はすごいな。わずか半世紀前まではこれすらも手に入れるのは大変と聞いてたのに」
「まだ肝心の肉まんは食べてないけど」
「神隠しが捕まった暁に祝いとして買っておくれ」
「いいよ。でもバイキングは良かったの? 美味しいの食べ放題なのに」
「これも策の内よ。ただ一人ないし二人分を渡すだけではこの場限りと思うだろ? しかし五人分と渡せば何度もいけるし、他の友人も誘ってその輪は広がる。要求して翌日に応えれば、いくら自分が被害者と勘違いしても気持ちに変化は起きるはずじゃ」
そううまくいくかは古川しか分からない。同性とはいえ顕現数日にして万年筆の神が恋愛策を出してもどこか不安が残る。
「それにいくら美味い物でも大勢に見られる中で食べるのは嫌だしの」
「そうなの? いつも顕現してるから見られるのは平気かと思った」
「妾とて羞恥心くらいある。食べる口なんて親しいもの以外見せたくないよ」
特に女性は大口で物を食べることや、頬いっぱいに食べ物を入れることがない。それは女性としての品格を落とすからで、月筆乃命も同性と同じ感覚を持っているようだ。
鞄の中身を机の上に置き、さらに返して借りた文庫本を床に置く。月筆乃命は肩から畳へと跳び下りると、積み重ねた本の一冊を手にとって読み始めた。
読む速さは貫之の軽く三十倍を越している。ページを捲るのが二秒以下なのだから、彼女の目にはどう映っているのが見当もつかない。速さ自慢で読めてもないのにそうしているのかと思えば違い、目は小刻みに動いているし内容もちゃんと言えてオチも答えているから頭にはちゃんと入っているらしい。
速読と言う技術があると耳にはしてもそれを習得するのは貫之には無理だ。
「そう言えば、味覚は我慢できるのに本は貪欲なんだな」
ふとその矛盾に気づいて呟くも、月筆乃命はあっさりと返す。
「知識が欲しいのは当たり前じゃ。味覚はいつ知ってもうまいが、知識は後に知る方が恥というものよ。十代で知ることと六十代で知るでは羞恥の違いは明らかであろう?」
それは確かに言える。年代だけでなく、みんなが知っていて一人だけ知らなくてもそれは恥ずかしいことだ。
「ならその知識を借りるけど、神隠しのことは何か考えてたりする?」
「考えてない。と言いたいが、時間稼ぎ程度は考えとるよ」
「え、それだけ?」
「それ以上は警察の仕事だからな。力の有無や強弱だけで悪者退治をするのは浅薄な感情論じゃ。そういうのは歴とした資格を持った警察がしなければ犯罪者に成り下がってしまう」
「浅薄な感情論?」
「熟考も一考もせずに感情だけで動く論理のことよ。衝動的というべきだが、妾は前者の方が身にしみると思う」
それに、と付け加え、貫之に人差し指を向けた。
「貴様は自分の力のくせに使えてないではないか。あれだけ甘くして見せてやっても気づかないのに、どうやって奴を倒すんじゃ?」
思いもよらぬ説教の始まりに、貫之は月筆乃命の正面に向くように椅子を回す。
月筆乃命の言うとおり、貫之は多くの情報を善意か偶然によって神通力の終始を見せてもらっておきながら、いまだ自力での発現には成功していない。
しかし月筆乃命が見せてくれたことで発現の動作は大方分かっているつもりだ。
結果から言えば、万年筆の力を付加した手を対象物に当てることで任意の事象が発現できる。例えれば月筆乃命の大人化。あれは大人になる力を手に宿らせ、それを自分自身に当てることで『自身を大人にする』を発現させた。ではどうやって手に力を宿すのか。答えは一つ、万年筆で手に何かを書けばいい。
万年筆と手の間で力の伝達をするにはそれしか存在しないからだ。
しかし発現はしなかった。三回だけ使える是非回答の内の二回目で、ここまでの推理は正しいかを聞くと是と答えたのでここまでは合っている。なのに発現しないということは、あと一つないし二つが抜けているのだ。
「よいか、シチコは全てに於いて貴様がいなければ存在できない。貴様なしでは万年筆が依り代になることもなければ、妾も神通力も生まれない。ゆえに妾は月宮貫之を愛して全幅の信頼を寄せておる。神通力のイロハを教えないのは試練でも強力だからでもない。自分の想いで生まれたからこそ自分で気づいて欲しいから教えないんじゃ。よいか、シチコは貴様と不断の鎖で繋がっている。神通力だけ貴様とは関係ないことは絶対にない」
「……はい。ごめんなさい」
「それにな、仮に神隠しを倒してしまうとただでさえ噂で大変なのに、真実になれば行政や暴力団が勧誘に来て瞬く間に戦国時代に突入よ。改めて聞くが、貴様の中にある浅はかな正義感と、今後維持したい平穏、どちらを取る?」
力は使い方次第で二つの結果に至る。力と言葉は一つでも、終わりは常に対極だ。
「それはもちろん平穏……です」
「神隠しより強い力を持って、関わったから何とかしたい気持ちは分からなくもない。しかし資格まで持ったと錯覚しては返り討ちにあうぞ。だからゆゆらとの食事も断ったではないか」
「…………フミ」
「なんじゃ?」
「神隠しより力が強いって認めるんだ」
月筆乃命の目が点になった。
「気にするところはそこかいな。言ったろ、隠すつもりはないと。ああ、妾の見立てでも神隠しの神より力は強いはずじゃ」
月筆乃命は立ち上がると机に置いた万年筆を両手で持ち上げる。
「だが妾は優劣や強弱、希少に夥多と区別するのは大嫌いじゃ。そんな小さなことに囚われて己のシチコをないがしろにしてしまうのはまだ子供の証拠よ」
「でも人は区別をして向上心を煽るって言うから、一切を否定するのはどうかな」
「成長する動機にするならまだいい。妾が嫌いなのは、自分と他人を見比べて自分より他人を欲しがることじゃ。ほれ、隣の芝生は青いと適切なことわざがあるではないか」
まさに神隠しがそのことわざを体現している。自分のシチコで他人のシチコを奪うのは、他人の方が優秀で欲しいから。これは月筆乃命の考えとは対極だから生涯相容れないだろう。
「だからこそ神隠しの神が哀れでならない。自分の力で神隠しがより欲しい力を奪うのだから心境は複雑だと思う」
万年筆の後部を貫之に向けて差し出し、受け取る。
「だけど神隠しの神様は協力してる。矛盾に矛盾を重ねて訳わからないよ」
「……お前は、お前だけは妾だけを見ておくれよ? でないと泣くぞ」
「はは、フミが泣くところは見てみたいけどそれはありえないよ。目移りするくらいなら依巫になんてなれないって」
「ならさっさと使い方に気づいてくれ」
結局そこにいくのかと貫之は苦笑するのだった。
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