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物語24レジスステム
しおりを挟む「最近この辺りで窃盗事件が多発しています。住民の方は呉れ呉れも洗濯物などにはご注意下さい。特に空き巣の被害や若い女性の下着が、被害に会うケースが多発しています」
朝の散歩のときに、警察や役所の広報車が、ドロボーが多発していると警告していた。
今日も天気が良く、朝のさんぽも気持ちが良い。ポチもすっかり元気になり、以前のようにあたしを引っ張り前を歩く。
ふと方向を変えると、そこには仁志さんとマル子ちゃんが居た。ポチは早速マル子ちゃんとたわむれ仲良くしている。仁志さんも笑顔満点だ
「こんにちは今日も良い天気で」
「うん、そうだね、気持ちの良い日だ。そうだ今度お店に伺う予定だよ」
「えーそうなんですか?ラーメン好きなんですね」
「そうじゃなくて、レジのシステムを導入して貰う話が進んでいるんだ。今度からあんなに込んでいるお店の運営も楽になるよ」
「えーどんなシステムなの?」
仁志さんが言うには、客から注文を専門端末で受けると、厨房の画面にそれが表示され、厨房で料理が出来ると注文の有ったテーブルに持って行くようにお盆が指示するという。お盆には料理と伝票がすでに載せられてて居るので、客は食事の後で伝票のバーコードをレジにかざし、金を払う仕組みだという。
確かにその仕組みなら注文間違いなど起きないし、お金のミスもなくなる。一番気に入ったのはお金の精算だ、お札と小銭を入れて決定ボタンを押すと、おつりとレシートが勝手に出てくる。それを客に渡せば商売完了だ。当然「有り難うございました」など声を賭けるのは商売上の決まりだ。
「でもそんなシステムに成って使えるかしら」私はそのシステムを使えるか不安だった。
「大丈夫、僕たち営業がきちんとサポートするし、しばらくはお店の手伝いもするさ」
そんな話しが有って次にお休みに日、店のスタッフはみんな出番に成った。新しいシステムの勉強のためだ。
コンピューターの会社からは、仁志さん以外にシステムサポートの人が来た。年はまだ若く、一見学校を卒業したばかりのように見えた
「始めました私は今度このシステムの指導を担当する、荒垣です。よろしくお願いします」と言う挨拶から始まり、最初は注文の受け方を説明された。
小さな手持ちの機械にテーブルナンバーのボタンを押し、客の注文ボタンを押す。注文が決まると決定ボタンを押すが、客が注文を変更したり、増やしたりする場合でも対応は出来る。
思った以上に操作は簡単だった。慣れる間もなく使えるようになる。
次に厨房の画面の説明だった。
「こちらは注文が入る毎にテーブル番号毎に注文内容が表示されます。変更もその度に表示が変わります。料理が出来るとお盆に乗せ画面に表示された注文の『完了』ボタンを押すと、お盆の上に伝票が料理と一緒に載せられます。それをウェイターが客席まで運べば良いんです。後は客がレジでその伝票をかざし、お金を挿入口から入れると、おつりが出てくる仕組みです簡単ですよね」と荒垣さんが言っていた。
少し気になったのは食い逃げだった。
「ねえ、これじゃあ監視する人がいないと、食い逃げは防げないよ」
「大丈夫です。今まで忙しすぎたから、食い逃げも見逃していましたが、今度からは十分出入り口を監視していることが出来ます。それに隣は交番です」この一言で私は安心できた。
試しにと、スタッフが客役になったり、厨房に入ったり、配膳係に順になり練習をしたが、みんなすぐ慣れ、明日からの本番でも順調に運用出来るようになるだろう。
私は仁志さんの会社ってすごいなと思った。そして普段何となく見ていた彼の顔が、りりしく思えてきた
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