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真実
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涼は私を車に乗せ、そのまま山道を少し走り・・・・・小さな駐車スペースがあるところに車を止めた。
夜になると・・・少し冷えて寒い。
私がくしゃみをすると・・・涼は・・・。
「湯冷めしちゃうよな・・・ごめんな・・・・」
そう言って暖房を強めた・・・・。
私が手を口の前ではーはーやってると・・・涼は私の手を取って・・・。
フーフーって・・・・//////
涼・・・・。
そういうの・・・。
これは本当???
私が涼の顔をじっと見ていると、・・・涼は顔を上げ、
・・・・・・・・・。
「泣くな・・・泣かないで・・・・」
・・・・・・・・。
知らない間に涙が出ていた。
涼は私の涙を指で優しく拭いて・・・話を始めた・・・・。
母は、25歳の時ある男性と結婚をしたという。
それが・・・・。
堂本祐蔵。
当初、堂本家には既に男の子二人が居た。
長男の祐一3歳と次男の祐司は1歳。
2人の息子の母親は心臓病を患い祐司を出産し半年後に命を落とした。
そして私の母がその後継母として堂本家へ嫁いだ。
2人は恋愛結婚で、母が務めていた会社に堂本社長が出入りをしていて知り合ったと言った。
堂本社長が一目惚れをして・・・口説いたと。
そして、結婚して直ぐに私が産まれた。
しかし・・・私がまだ1歳半の時母は父の堂本祐蔵が多忙過ぎて夫婦仲に溝が深まった。
母は私を連れて当初住んでいた田園調布の自宅を出て行った。
息子二人は・・・血のつながりもない為・・・・堂本家の人間に外に出すことを反対されて・・・連れていけなかったという。
そして私が3歳になった頃、橘と出逢い・・・再婚した。
父の連れ子が姉の真理亜だった。
父は会社を経営していて生活はかなり豊かだったという。
結婚当初、目黒のマンションに暮らしていたが・・・父が、
戸建てを立てよう。
そう言って建てたのは松濤という渋谷の高級住宅地。
父の会社が青山だったので松濤が便利だったと当初言っていたらしい。
そこでまさかの・・・運命の再会が待っていた。
そう・・・母の・・・元夫である堂本祐蔵の屋敷も渋谷の松濤。
その地区の中でも一番大きな屋敷で有名な一家も・・・僅かな差で家を建て・・・先に越してきていたという。
運命の悪戯だったのか・・・我が家橘家は・・・・
堂本家の隣に家を建ててしまった。
なんとも間抜けな話だった。
私の母はその時、どう思ったのかな。
そして父も・・・・。
「祐司も全てを聞いたのは中学の時。・・・・あの時、事故で家族を失った女の子とは異母兄妹だと聞かされた・・・・」
私の本当のお父様は・・・叔父様????
祐ちゃんが・・・お兄ちゃん??
そしてもう一人お兄さんが???
「祐司は結城が他所で生活をしている事を不思議に思い、親父さんに何度も聞いた。親父さんも何度も結城の親戚に会いに行ったが・・・結城には会わせてもらえなかったそうだ。」
「祐司はお前を本当に・・・必死で探していたんだ。社長も忙しい中結城の事は・・・いつも考えてた。祐司は最初はその事実を知らなかったから、結城を初恋の相手だって思っていたけど、それは自分の妹だったと聞いて・・・・だから、凄く心配で仕方ないんだって俺によく電話で言ってた。」
そう・・・なんだ・・・・。
「さっき言ってた、社長がー・・・せめて俺とって言うのはね・・・。確かに俺はー・・・一回その話をされたんだ。」
え・・・・・・。
顔を上げ、涼の顔を見た。
すると、涼は私の手を・・・優しく握り・・・・。
「俺の娘の、結城と一緒になってほしいって・・・そう言われたのが、結城が最初に会社に来た日の翌日。朝から社長室に呼ばれたんだ・・・・・。」
・・・・・・・・・//////////////
「た・・・頼まれたんだ・・・//////そっか・・・そうかー・・・」
なんかすごく恥ずかしかった。
全て仕組まれてた。
全部・・・うまくいく筈の・・・そう・・・仕組まれてた。
すると、
「ここからはね、俺がどうやって結城に信じてもらえるかって・・・所なんだけど・・・。俺はね、社長に・・・・・。言ったんだ・・・・。」
・・・・・・・・。
「な・・・何を???」
私がそう聞くと涼は笑って・・・・・。
「・・・俺が貰ってもいいんですか?って・・・・俺はもう、ずっと好きだったし・・・もう社長の許可下りたなら遠慮なく口説きますよッて・・・そう言った」
え?????//////////
「またー・・・そんなこと言って・・・・」
私がそう言って涼の手から自分の手を放すと・・・・。
涼はまた私の手を握り直し、
「本当だよ、・・・社長はね・・・ずっと何もしてあげられなくて結城には今からでも・・・何でもしてやりたいってそう思ってるんだよ。でも俺はその気持ちとは全く別で・・・俺は俺で結城が大好きだから、沖縄にも連れて行くし・・・俺が結城と結婚したいんだってそう言った。」
・・・・・・・・/////////////////
夜になると・・・少し冷えて寒い。
私がくしゃみをすると・・・涼は・・・。
「湯冷めしちゃうよな・・・ごめんな・・・・」
そう言って暖房を強めた・・・・。
私が手を口の前ではーはーやってると・・・涼は私の手を取って・・・。
フーフーって・・・・//////
涼・・・・。
そういうの・・・。
これは本当???
私が涼の顔をじっと見ていると、・・・涼は顔を上げ、
・・・・・・・・・。
「泣くな・・・泣かないで・・・・」
・・・・・・・・。
知らない間に涙が出ていた。
涼は私の涙を指で優しく拭いて・・・話を始めた・・・・。
母は、25歳の時ある男性と結婚をしたという。
それが・・・・。
堂本祐蔵。
当初、堂本家には既に男の子二人が居た。
長男の祐一3歳と次男の祐司は1歳。
2人の息子の母親は心臓病を患い祐司を出産し半年後に命を落とした。
そして私の母がその後継母として堂本家へ嫁いだ。
2人は恋愛結婚で、母が務めていた会社に堂本社長が出入りをしていて知り合ったと言った。
堂本社長が一目惚れをして・・・口説いたと。
そして、結婚して直ぐに私が産まれた。
しかし・・・私がまだ1歳半の時母は父の堂本祐蔵が多忙過ぎて夫婦仲に溝が深まった。
母は私を連れて当初住んでいた田園調布の自宅を出て行った。
息子二人は・・・血のつながりもない為・・・・堂本家の人間に外に出すことを反対されて・・・連れていけなかったという。
そして私が3歳になった頃、橘と出逢い・・・再婚した。
父の連れ子が姉の真理亜だった。
父は会社を経営していて生活はかなり豊かだったという。
結婚当初、目黒のマンションに暮らしていたが・・・父が、
戸建てを立てよう。
そう言って建てたのは松濤という渋谷の高級住宅地。
父の会社が青山だったので松濤が便利だったと当初言っていたらしい。
そこでまさかの・・・運命の再会が待っていた。
そう・・・母の・・・元夫である堂本祐蔵の屋敷も渋谷の松濤。
その地区の中でも一番大きな屋敷で有名な一家も・・・僅かな差で家を建て・・・先に越してきていたという。
運命の悪戯だったのか・・・我が家橘家は・・・・
堂本家の隣に家を建ててしまった。
なんとも間抜けな話だった。
私の母はその時、どう思ったのかな。
そして父も・・・・。
「祐司も全てを聞いたのは中学の時。・・・・あの時、事故で家族を失った女の子とは異母兄妹だと聞かされた・・・・」
私の本当のお父様は・・・叔父様????
祐ちゃんが・・・お兄ちゃん??
そしてもう一人お兄さんが???
「祐司は結城が他所で生活をしている事を不思議に思い、親父さんに何度も聞いた。親父さんも何度も結城の親戚に会いに行ったが・・・結城には会わせてもらえなかったそうだ。」
「祐司はお前を本当に・・・必死で探していたんだ。社長も忙しい中結城の事は・・・いつも考えてた。祐司は最初はその事実を知らなかったから、結城を初恋の相手だって思っていたけど、それは自分の妹だったと聞いて・・・・だから、凄く心配で仕方ないんだって俺によく電話で言ってた。」
そう・・・なんだ・・・・。
「さっき言ってた、社長がー・・・せめて俺とって言うのはね・・・。確かに俺はー・・・一回その話をされたんだ。」
え・・・・・・。
顔を上げ、涼の顔を見た。
すると、涼は私の手を・・・優しく握り・・・・。
「俺の娘の、結城と一緒になってほしいって・・・そう言われたのが、結城が最初に会社に来た日の翌日。朝から社長室に呼ばれたんだ・・・・・。」
・・・・・・・・・//////////////
「た・・・頼まれたんだ・・・//////そっか・・・そうかー・・・」
なんかすごく恥ずかしかった。
全て仕組まれてた。
全部・・・うまくいく筈の・・・そう・・・仕組まれてた。
すると、
「ここからはね、俺がどうやって結城に信じてもらえるかって・・・所なんだけど・・・。俺はね、社長に・・・・・。言ったんだ・・・・。」
・・・・・・・・。
「な・・・何を???」
私がそう聞くと涼は笑って・・・・・。
「・・・俺が貰ってもいいんですか?って・・・・俺はもう、ずっと好きだったし・・・もう社長の許可下りたなら遠慮なく口説きますよッて・・・そう言った」
え?????//////////
「またー・・・そんなこと言って・・・・」
私がそう言って涼の手から自分の手を放すと・・・・。
涼はまた私の手を握り直し、
「本当だよ、・・・社長はね・・・ずっと何もしてあげられなくて結城には今からでも・・・何でもしてやりたいってそう思ってるんだよ。でも俺はその気持ちとは全く別で・・・俺は俺で結城が大好きだから、沖縄にも連れて行くし・・・俺が結城と結婚したいんだってそう言った。」
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