SECRET 後編

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貴方についていく

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―翌朝



8時過ぎに目を覚ました私は、先に顔を洗って・・着替えを済ませた。

皆の方を見ると・・・爆睡っ!!!
お味噌汁を作って・・・あらかじめ用意しといたシジミを入れた・・・。二日酔いにはシジミに限る。

ご飯を炊き・・だし巻き卵の準備をし・・・鮭の和物を作った。


「・・・・んーー・・・いい匂いーー・・・」
最初に顔を上げたのは健二だ。
「あーー・・・おはよぉーー・・・ご飯食べれる??」
「・・・わぁー・・・・すげぇー・・・」
健二は走ってきて・・言った・・。
「顔洗ちゃったら???」
皆続々と起きてきて・・・涼も目をこすって起きてきた。
「お前さぁーー・・結城と一緒にいて毎朝これ食うの??」
淳が言った。

「なんだよ・・・いいだろ??」
「・・・なぁーー結城ーー・・沖縄でもお前等の部屋に食いに行っていい??」
淳が味噌汁を啜りながら言った。
「涼がOKならいいよ??私は・・・」
「マジっ???・・・涼ーーいいだろー???俺等だけコンビニとか、薄情なこと言わないよな???」
涼も卵焼きを食べながら、
「・・・・あのな、うちは社食じゃねーぞ??」
「・・・・あ・・これ美味い・・・」
達也が鮭の和物を口にし言った。

「それねー・・和風だしと、ポン酢だよ??簡単なの・・・朝にいいでしょ??」
「んーー・・美味い・・・」
達也はパクパクと食べる・・・。
「結城さんの卵焼きも美味しいーーー!」
朝食を済ませると新人君たちが・・続々と家電を運び出す。

「涼さん・・・マジいいんですか??こんなにー・・・」
隆太が言った。
大きなテレビや電子レンジ・・・・・。冷蔵庫も新人君たちにそのまま寄付される。

「いい!・・・処分に困るし・・・もう結構使ったしなー・・・・」
皆嬉しそうに・・・涼の部屋の物を運んだ・・・・・。
気づくと部屋はすっかり綺麗になった。

車は昨日のうちに業者さんが運んでくれた。
その為、羽田迄は健二が送ってくれることになった。

私たちが健二の車に荷物を乗せると・・・・新人君たちも手伝いに来た。

地下の駐車場から地上に出ると、マンション前にはお兄ちゃんをはじめ・・・銀座の人たちが来てくれていた総出でお見送りに来ていた。

私達は一旦車から降り・・・皆のところへ・・・・。

「・・・・涼・・・淳・・一樹・・達也・・・・結城・・・・元気でな??」
お兄ちゃんが言った。
「・・・お前も・・沖縄遊びに来いよ??待ってるから・・・」
涼がそう言うと、
「あぁ、俺もゆっくりしたいしなー・・・・」

「一樹も・・・優樹君と頑張れよ??」
お兄ちゃんは優樹君の頭を撫でて言った。
「あぁ・・ありがとう・・!」
「達也もな??あんま無茶すんなよ??」
和也さんが笑って言うと、珍しく素直に・・・・・。
「・・・はい・・・」
するとお兄ちゃんは私の顔を見て、
「結城、・・・こいつ等・・手が掛かると思うけど・・・ヨロシクね??何かあったら直ぐ連絡しなさい!」
そう言った。

「うん・・。」


別れを惜しみながら、私達は車に戻り・・・・。
車から外を覗くと・・・少し寂しそうな皆の顔。

涼達も少し寂しそう。
色々あったけど・・・・、いい思い出もたくさんあった。

私は窓を開け・・・手を振った・・・。
「じゃぁー・・行きますねーー・・」

健二がそう言って、車が動き出した時・・・・。
私は・・窓から・・・顔を出して・・・・

「ずっと・・・イケメンでいてねー・・・・・」
両手を振って言った・・・。
格好良い、銀座OHの皆。

ずっと、そのまま。
格好良い皆でいて・・・・・・。





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