7 / 187
2人の悲劇の始まりは・・・
4
その頃 千葉県館山市
—晴夫side
辺り一面、真っ黒に黒焦げた家の残骸・・・・・。
まだ、かなり・・・・焦げ臭い。
俺はその現場をジッと見つめしゃがみ込んでいた。
ハァァ・・・・。
鈴江の両親が残してくれた家・・・・消えちまった。
昨夜、火事に気付いたのは深夜2時過ぎだった。
俺等はいつも1階の居間の隣にある大きな和室で、布団を5枚敷きお袋と俺と鈴江で子供達3人を囲むようにして寝ていた。
1時半過ぎに陸がトイレに行くと言って起き、1人で行けるというから俺は布団から起き陸の帰りを待っていた。
家の造りはもの凄く古く、トイレは庭側の廊下を歩いて突き当りを曲がったところの奥にある。
子供は夜1人で行くのを怖がるのでいつもは一緒に行くが、昨夜は陸が1人で行くと言った・・・。
しかし、15分経っても・・・20分経っても戻らない陸。
俺も少しウトウトしていて、・・・時計を見て我に返り急いで寝室を出てトイレの方に歩いて行った。
うちは雨戸も壊れていて廊下側は今は雨戸無し。
でも館山はそこまで寒くない・・・・。
すると、陸が廊下の一番奥で庭の方を眺め窓際に立っているのが見えた。
「陸・・・?オシッコしたか?」
そう言って陸に近付くと・・・・陸は足をガタガタと震わせ、声が出ない位唇も震わせていた。
「おい・・・どうした?」
俺がしゃがみ陸を抱き寄せると、陸は庭の奥にある倉庫の方を指さし
「火・・・・火・・・・・」
そう言った。
え?・・・・火っ???
ビックリして顔を上げると、母屋の脇に立つ古い倉庫・・・・その中が真っ赤に染まっていて・・・煙が出ている!!!
「・・・・・・ッ・・・火事だーーー火事だーーーー!!!」
直ぐに叫び、陸を抱え鈴江とお袋を叩き起こした。
鈴江も直ぐに起きて、
「父ちゃん!お客さんっ・・・・」
そう言った・・・。
俺は慌てて2階に上がり、泊まりに来ていた常連のサーファー3人を叩き起こし
「火事だ!!起きろ!!」
そう言って直ぐに避難・・・・・。
サーファー3人はもう何度も来ている常連さんで、子供たちの事を可愛がってくれている20代の若者たちだった。
彼等は1階に降りると、奥の方でぐずっている海斗と空斗を抱え外に避難してくれた・・・・。
俺は全員外に避難した後、また家の中に戻りうちの親父の遺影と鈴江の両親の遺影を袋に詰めた。
「父ちゃんこれも!!」
直ぐに追って来たのは鈴江。
必死で2人して大事なものをその辺にある袋に詰め込み外に逃げた。
倉庫から出火した火は直ぐに草木に燃え移り、母屋を焼き尽くした・・・・・。
火が燃えるのってこんなに早いのか・・・・。
俺等は深夜2時過ぎに家が燃えるのを道路わきから見ていたんだ・・・・。
「父ちゃんーーーー!!!!」
・・・・・・????
背後から聞こえた元気な声・・・・・。
振り返ると、そこには顔にすすを付けてパジャマにコートを羽織った鈴江・・・・。
「なーに死んだような顔してんのよ!!一家の大黒柱がそんな顔してさぁ~!」
そう言って俺の横に座り込み、笑った・・・・。
「鈴江・・・本当にごめんな。お前の両親が大事にしていたこの家を・・・・」
本当に心から申し訳ないってそう思ったんだ。
すると鈴江は・・・バシバシッ!!!と俺の肩を叩いて・・・グイッと肩を抱いてきた・・・。
「もおさー・・・かなり古かったじゃない?次の台風で絶対飛ばされてたし・・・もう建て替えの時期だったんだよ」
そう言ったんだ・・・・。
確かに古かったけど・・・・・。
すると鈴江は、
「これを機に、このまま館山でー・・・民宿をやるのか、何処か他を探しても良いしさ!・・・・いい機会だから色々考えようよ」
そう言った・・・・。
「鈴江・・・・・・・・」
こういう時、男より女の人の方が・・・・しっかりしているなって思う時がある。
俺は・・・全然だめだ。
ガッカリしたってすっごい顔に出してしまうんだ。
でも、鈴江は違った。
大変なのに・・・・思い出も沢山ある家だし、悲しいはずなのに、凄いニッコリ笑って俺の肩をポンポンと叩いた。
そして、
「新しく建てるならさー・・・私大きなお風呂が欲しいなぁ!キッチンも大きくて綺麗なの!!ね???」
そう言って笑うんだ・・・・・。
俺はお前と一緒になって本当に幸せだよ。
「よし!デカいキッチンとデカい風呂だな!!!」
火の第一発見者は・・・陸斗だった。
『お前は皆の命の恩人だぞ』
俺は陸斗にそう言ったが、陸斗はあれから全く喋らない。
念のため病院で検査を受けたが、腕に軽い火傷を負った以外は多分問題ないと言われた。
ただ、詳しい検査結果が明日出るのと精神的ショックを受けている為、1日だけ入院して様子を見ましょうと病院の先生に言われた。
「おい、陸斗1日だけ病院でお泊まりできるか??寝るまでは母ちゃんが傍に居てくれるから・・・先生の言うこと聞いて美味しい御飯食べて今夜はここのお布団でゆっくり寝よう!」
陸斗にそう言うと、陸斗は何も言わず俺の腰にギューッと抱き付いてきた。
先生はニッコリ笑って、
「まぁ、体には何も問題無いと思うけどね、念のため、先生と~・・・一緒にここでお泊まりしようか?今日の御飯はね、ハンバーグだったかなぁ?」
そう言ってくれた。
陸斗は3人兄弟の長男。
いつも色々我慢していることもあり・・・・こうやって甘えて来る事もなかった。
でも陸斗は俺にしがみ付き、少しだけ先生を見て頷いた。
俺は陸斗をそのまま抱っこし、
「先生、よろしくお願いします・・・・・」
そう言って看護師さんに陸斗をお願いした。
陸斗は何度も振り返ってきたが、流石長男だ!
泣かないで看護師さんとレントゲンを撮りに行ったんだ。
今朝、美晴に連絡をしたら・・・・龍がお袋と子供たちだけでも湘南に来ないかって言ってくれた。
正直・・・・もの凄く嬉しかったよ。
さっき美晴からラインが来ていて、
『明日、龍と私お休みだから子供達とお母さんを迎えに行きます』
と・・・・・。
あの2人はまだ婚約したばかりで、そろそろ入籍しようってそう話していた。
婚約早々・・・迷惑を掛けてしまったな。
—晴夫side
辺り一面、真っ黒に黒焦げた家の残骸・・・・・。
まだ、かなり・・・・焦げ臭い。
俺はその現場をジッと見つめしゃがみ込んでいた。
ハァァ・・・・。
鈴江の両親が残してくれた家・・・・消えちまった。
昨夜、火事に気付いたのは深夜2時過ぎだった。
俺等はいつも1階の居間の隣にある大きな和室で、布団を5枚敷きお袋と俺と鈴江で子供達3人を囲むようにして寝ていた。
1時半過ぎに陸がトイレに行くと言って起き、1人で行けるというから俺は布団から起き陸の帰りを待っていた。
家の造りはもの凄く古く、トイレは庭側の廊下を歩いて突き当りを曲がったところの奥にある。
子供は夜1人で行くのを怖がるのでいつもは一緒に行くが、昨夜は陸が1人で行くと言った・・・。
しかし、15分経っても・・・20分経っても戻らない陸。
俺も少しウトウトしていて、・・・時計を見て我に返り急いで寝室を出てトイレの方に歩いて行った。
うちは雨戸も壊れていて廊下側は今は雨戸無し。
でも館山はそこまで寒くない・・・・。
すると、陸が廊下の一番奥で庭の方を眺め窓際に立っているのが見えた。
「陸・・・?オシッコしたか?」
そう言って陸に近付くと・・・・陸は足をガタガタと震わせ、声が出ない位唇も震わせていた。
「おい・・・どうした?」
俺がしゃがみ陸を抱き寄せると、陸は庭の奥にある倉庫の方を指さし
「火・・・・火・・・・・」
そう言った。
え?・・・・火っ???
ビックリして顔を上げると、母屋の脇に立つ古い倉庫・・・・その中が真っ赤に染まっていて・・・煙が出ている!!!
「・・・・・・ッ・・・火事だーーー火事だーーーー!!!」
直ぐに叫び、陸を抱え鈴江とお袋を叩き起こした。
鈴江も直ぐに起きて、
「父ちゃん!お客さんっ・・・・」
そう言った・・・。
俺は慌てて2階に上がり、泊まりに来ていた常連のサーファー3人を叩き起こし
「火事だ!!起きろ!!」
そう言って直ぐに避難・・・・・。
サーファー3人はもう何度も来ている常連さんで、子供たちの事を可愛がってくれている20代の若者たちだった。
彼等は1階に降りると、奥の方でぐずっている海斗と空斗を抱え外に避難してくれた・・・・。
俺は全員外に避難した後、また家の中に戻りうちの親父の遺影と鈴江の両親の遺影を袋に詰めた。
「父ちゃんこれも!!」
直ぐに追って来たのは鈴江。
必死で2人して大事なものをその辺にある袋に詰め込み外に逃げた。
倉庫から出火した火は直ぐに草木に燃え移り、母屋を焼き尽くした・・・・・。
火が燃えるのってこんなに早いのか・・・・。
俺等は深夜2時過ぎに家が燃えるのを道路わきから見ていたんだ・・・・。
「父ちゃんーーーー!!!!」
・・・・・・????
背後から聞こえた元気な声・・・・・。
振り返ると、そこには顔にすすを付けてパジャマにコートを羽織った鈴江・・・・。
「なーに死んだような顔してんのよ!!一家の大黒柱がそんな顔してさぁ~!」
そう言って俺の横に座り込み、笑った・・・・。
「鈴江・・・本当にごめんな。お前の両親が大事にしていたこの家を・・・・」
本当に心から申し訳ないってそう思ったんだ。
すると鈴江は・・・バシバシッ!!!と俺の肩を叩いて・・・グイッと肩を抱いてきた・・・。
「もおさー・・・かなり古かったじゃない?次の台風で絶対飛ばされてたし・・・もう建て替えの時期だったんだよ」
そう言ったんだ・・・・。
確かに古かったけど・・・・・。
すると鈴江は、
「これを機に、このまま館山でー・・・民宿をやるのか、何処か他を探しても良いしさ!・・・・いい機会だから色々考えようよ」
そう言った・・・・。
「鈴江・・・・・・・・」
こういう時、男より女の人の方が・・・・しっかりしているなって思う時がある。
俺は・・・全然だめだ。
ガッカリしたってすっごい顔に出してしまうんだ。
でも、鈴江は違った。
大変なのに・・・・思い出も沢山ある家だし、悲しいはずなのに、凄いニッコリ笑って俺の肩をポンポンと叩いた。
そして、
「新しく建てるならさー・・・私大きなお風呂が欲しいなぁ!キッチンも大きくて綺麗なの!!ね???」
そう言って笑うんだ・・・・・。
俺はお前と一緒になって本当に幸せだよ。
「よし!デカいキッチンとデカい風呂だな!!!」
火の第一発見者は・・・陸斗だった。
『お前は皆の命の恩人だぞ』
俺は陸斗にそう言ったが、陸斗はあれから全く喋らない。
念のため病院で検査を受けたが、腕に軽い火傷を負った以外は多分問題ないと言われた。
ただ、詳しい検査結果が明日出るのと精神的ショックを受けている為、1日だけ入院して様子を見ましょうと病院の先生に言われた。
「おい、陸斗1日だけ病院でお泊まりできるか??寝るまでは母ちゃんが傍に居てくれるから・・・先生の言うこと聞いて美味しい御飯食べて今夜はここのお布団でゆっくり寝よう!」
陸斗にそう言うと、陸斗は何も言わず俺の腰にギューッと抱き付いてきた。
先生はニッコリ笑って、
「まぁ、体には何も問題無いと思うけどね、念のため、先生と~・・・一緒にここでお泊まりしようか?今日の御飯はね、ハンバーグだったかなぁ?」
そう言ってくれた。
陸斗は3人兄弟の長男。
いつも色々我慢していることもあり・・・・こうやって甘えて来る事もなかった。
でも陸斗は俺にしがみ付き、少しだけ先生を見て頷いた。
俺は陸斗をそのまま抱っこし、
「先生、よろしくお願いします・・・・・」
そう言って看護師さんに陸斗をお願いした。
陸斗は何度も振り返ってきたが、流石長男だ!
泣かないで看護師さんとレントゲンを撮りに行ったんだ。
今朝、美晴に連絡をしたら・・・・龍がお袋と子供たちだけでも湘南に来ないかって言ってくれた。
正直・・・・もの凄く嬉しかったよ。
さっき美晴からラインが来ていて、
『明日、龍と私お休みだから子供達とお母さんを迎えに行きます』
と・・・・・。
あの2人はまだ婚約したばかりで、そろそろ入籍しようってそう話していた。
婚約早々・・・迷惑を掛けてしまったな。
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
密室に二人閉じ込められたら?
水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です!
https://estar.jp/novels/26513389
イケメンエリートは愛妻の下僕になりたがる(イケメンエリートシリーズ第四弾)
便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある
IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC”
謎多き噂の飛び交う外資系一流企業
日本内外のイケメンエリートが
集まる男のみの会社
そのイケメンエリート軍団のキャップ的存在
唯一の既婚者、中山トオルの意外なお話
中山加恋(20歳)
二十歳でトオルの妻になる
何不自由ない新婚生活だが若さゆえ好奇心旺盛
中山トオル(32歳)
17歳の加恋に一目ぼれ
加恋の二十歳の誕生日に強引に結婚する
加恋を愛し過ぎるあまりたまに壊れる
会社では群を抜くほどの超エリートが、
愛してやまない加恋ちゃんに
振り回されたり落ち込まされたり…
そんなイケメンエリートの
ちょっと切なくて笑えるお話
ワケあり上司とヒミツの共有
咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。
でも、社内で有名な津田部長。
ハンサム&クールな出で立ちが、
女子社員のハートを鷲掴みにしている。
接点なんて、何もない。
社内の廊下で、2、3度すれ違った位。
だから、
私が津田部長のヒミツを知ったのは、
偶然。
社内の誰も気が付いていないヒミツを
私は知ってしまった。
「どどど、どうしよう……!!」
私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?