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世界で一番寂しがりやな男
3
—仁side
幸が入れてくれたお茶をズズッと飲み、チラッと幸の方を見ると・・・まるで怒られてしまった子供の用に俺の隣で正座をしている・・・幸。
イヤイヤイヤ・・・・別に俺怒ってないから。
「そんなー・・・・ビビるなよ、俺ってお前にとって・・・怖い存在じゃないだろ?」
そう言うと、幸はゆっくり顔を上げて・・・俺を見て少し目を擦った。
・・・・・・・・・。
泣きたいの俺なんっすけど!!!
と、思ったけど・・・俺は・・・お前が元気でいてくれたらそれでいい。
本音は違うけど・・・。
すると、
「じ・・・仁君、何で??何でここに居るの??」
そう言ってメソメソメソメソ目を擦る。
テレビの脇にあったティッシュを幸の前に置き、
「何で??何で俺がここに居るかー・・・・お前分からないのか?」
そう言って顔を覗き込んだ。
幸は相変わらず・・・綺麗な肌で・・涙で濡れてるまつ毛がバッサバッサしてて長くて・・・チラッとこっちを見る目は、真ん丸で・・・少し茶色い目。
ん?
少し太った???
・・・・・・・・・・。
でも全く変わらない。
「お前に逢いたくて来たんだよ・・・・・逢いたくて逢いたくて・・・・毎日逢いたかった・・・・・・」
本音は・・・・。
逢いたかった。
ただ、それだけ・・・・・・。
格好つければいくらでも格好つけられるんだ。
『元気ならそれだけでよかった』
っていうのも本音だけど、それは格好つけて言った方だ。
本当は、ただ・・・幸に逢いたくて、そして・・・・取り戻したくてここに来た・・・・。
幸は口をパクパクさせ、
「わ・・・私は・・・・/////////////」
私は???
逢いたくなかった??
もうあれで・・・終わり??
だったらさっさとそう言って欲しい。
「良いよ、本音を言え・・・・俺に気を遣わないで良い」
そう言うと、幸は首を横に振って、
「分からないんです・・・私・・・・・」
そう言ってティッシュで涙を拭き、立ち上がった。
分からない・・・・???
それは、俺への気持ちが???
「ご・・ごめんなさい、あの・・・お食事は19時で・・・」
イヤイヤイヤ、お食事は何時でもいい!!!
俺も直ぐに立ち上がり、
「食事は何時でも良い!・・・・てか、分らないって??」
少し動揺した・・・・。
幸は俺をジッと見て、
「私も逢いたかった・・逢いたかったけど・・・・」
・・・・・・・・・///////////////
「でもダメなの、仁君・・・・私・・・・・仁君の傍には居られないよ・・・」
そう言って俺の胸を押し、部屋の出口へ歩いて行った・・・。
何でだよ、ちょっと待てって・・・・・。
幸の手を掴み、部屋の入口の扉の手前で引き留めた。
「なんで??何でダメなんだ?俺は・・・・・お前が出て行ってから・・・・・」
何で俺、こんなに情けない女々しい男になってるんだ??
まるで少し前の湊じゃねぇか!!!!//////////
幸は俺の手を振りほどこうとしたが・・俺はどうしても離せない。
もう・・離したくない。
「私は仁君が思っているほどいい子じゃない!!!」
そう言って、凄い勢いで俺の手を離し・・・・部屋を出て行った・・・・・。
ハァ・・・・・・。
なんだよ・・・・。
俺がこの何か月間か、お前が見てきた俺とは正反対で・・・・どうしようもない抜け殻みたいになっていたの・・・・。
知らないだろ???
俺は今までそういう感情的にならないように、人との関わりを・・・避けていた。
友情も、仲間も・・・そこそこの所まで。
恋人も何年も作らず、自分の弱さを隠していつも繕ってた。
でもな、実は・・・スッゲー寂しがりなんだって・・・それに気付いたのも最近だ。
自分でも気付かなかったんだ。
お前が出て行って・・・初めてそれに気付いたんだ。
ガクッと膝から落ち床に座り込み、・・・・
「情けなー・・・・・・・」
って・・・、思わずポロっと出た。
仕事にも集中できないし、夜も落ち着かないであまり寝れないし・・・だからと言ってそれを湊や健二に言うのも嫌だし。
で・・・有給取って、熱海までノコノコ来て・・・速攻振られる俺ってー・・・・。
ん??
でもアイツ、逢いたかったって・・・そう言ったよな????
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