30 / 151
クリスマス
4
しおりを挟む—凛side
その日の夜
家で私は唐揚げを作り、淳は家の片づけをした。
堂本さんが送って来てくれたのはお洒落なお皿やマグカップや・・・可愛いフワフワのタオルとかとにかく女子が好きな物色々だった。
由美さんが達也君と一緒に送ってくれた家具ももの凄く可愛くて、
「すっげぇー・・・由美さんは流石!お前の趣味を熟知してるな!」
そう言って棚にお皿をしまったり・・・タオルをたたんだりする淳。
今日はクリスマスだけど、昔はよく飾っていたツリーもないし・・・昔は必ず用意していたお互いへのプレゼントもない。
でもそれで良いって・・・そう思った。
だって、・・・・淳が傍に居てくれるから・・・・。
私が唐揚げを揚げている横で淳はキッチンを片し、直ぐにスマホを見ながら
「飛行機28日、29日どっちも空いてるっぽいけどー・・・どうする?直ぐに沖縄に行くか・・・それともー・・・由美さんに会ってから沖縄に行くか?」
あ!!そうだよね・・・・由美さんに直接お礼言いたいなー・・・・。
夕飯時には淳と新しいダイニングテーブルで唐揚げと淳が大好きな炊き込みご飯とレンコンのきんぴら、シーザーサラダを一緒に食べた。
淳は嬉しそうに唐揚げを食べて、
「あーーーー・・・・これこれ!!!」
そう言ってパクパク!!
ここ何年か、自炊する元気もなく私も久々食べた・・・・。
「高校生の時さ、いつも弁当のおかず・・・何だろうって結構楽しみだったんだよなー・・・・」
あの時、淳はコンビニばっかだったもんね!
『本当に私が作る前ってコンビニとかばかりだった?』
そう書くと、淳は笑って
「月に2.3回・・・琢磨の家とかー・・半次の下宿先とか?後、大和の家とか・・・母ちゃん達が食べに来いって言ってくれてさー・・・でもそれ位かな?後は涼とコンビニかスーパーで買ってたかなー・・・」
『沖縄に帰ってから御飯どうしてたの?』
ちょっと・・・気になってた。
上地君達と沖縄に帰ってからやっぱりコンビニ?
それとも・・・・誰か・・・居たのかな?
でも、結婚式で逢った時は・・・居ないって言ってたよね??
淳は笑って、少し顔を前に出すと・・・・。
「それなー・・・・・今思えばスッゲー迷惑な話だって思うんだけど・・・お前笑うなよ?」
そう言ったの。
何々???
「涼と結城の部屋が・・・社食化してた」
ぇええっ・・・・・。
結城ちゃんに食べさせてもらってたのっ?!
確かに・・・あの家、ダイニングテーブル結構大きかったような・・・。
リビングもメチャ広かったし!
淳は笑って、
「マンションにいた時からー・・俺とか、一樹もまだ結婚していなかったし、半次、達也・・蒼太は手伝ってたかな?一樹の子供も居たし・・・毎月幾らか結城に払ってー・・朝から世話になってた!」
ヤダァーーー・・・・。
今度結城ちゃんに会ったらお礼言わないと!!!!
—淳side
食事を終えると凛は風呂場へ・・・・。
あ!!この家、ジャグジーだけじゃなくちゃんと普通の風呂もありますから!!
俺はその間飛行機を取り・・・都内で泊まるホテルはー・・・ハイアットで良いか・・・・。
そして、なるべく頼りたくはなかったけど・・・・仕方なくある人物にラインをする。
それは・・・・。
湊だ。
てかアイツ、マジで全然連絡してこないけどー・・・元気なのかな?
まぁ、昔から変わらないけど・・・・。
後は、由美さんだ。
今後の事も含め、飯田社長と由美さんにちゃんと話をしたい事がある。
—凜side
お風呂から出てリビングを覗くと、淳は1人でお酒を飲みながら一服中。
ゆっくり近付いて・・・淳の隣に立つと、淳はニッコリ笑いながらグラスを見せて
「お前も酒飲んじゃう?」
クンクン・・って匂いを嗅ぐと、お!これは日本酒か・・・・。
絶対に辛くて飲めない!
首を横に振ると・・・淳は笑って、
「お前が酔ったら~・・・その勢いで襲っちゃうのになー・・・・」
そう言ってグビッとお酒を飲み・・・・。
「風邪引くぞ??中入ろうー・・・」
そう言ったの。
・・・・・・・・///////////
お酒ー・・・飲んじゃう?
お酒飲んだら、淳は・・・・襲ってくる??
最近凄く思うのは、一緒に寝泊まりしていて・・・抱き合って寝て、キスもするんだけど・・・それ以上は全くされないの。
したくてしたくて・・・とかじゃないけど、一緒に居てキス迄はするけどそれ以上はないって・・・そんな事ある???
そう思ったら、もしかして淳って・・・・私とのHあまり好きじゃなかった??とか・・・色々不安になった。
淳は部屋に入るとグラスをキッチンで洗って、
「俺風呂入ってくるからー・・・眠くなったら寝てていいからな?」
そう言ったの。
また先に私が寝て・・・後から淳がベットに来て、私を抱きしめて終わり・・・。
なんだろう・・・・。
このモヤモヤ・・・・。
0
あなたにおすすめの小説
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
課長と私のほのぼの婚
藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。
舘林陽一35歳。
仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。
ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。
※他サイトにも投稿。
※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
異世界から来た華と守護する者
桜
恋愛
空襲から逃げ惑い、気がつくと屍の山がみえる荒れた荒野だった。
魔力の暴走を利用して戦地にいた美丈夫との出会いで人生変わりました。
ps:異世界の穴シリーズです。
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
花の精霊はいじわる皇帝に溺愛される
アルケミスト
恋愛
崔国の皇太子・龍仁に仕える女官の朱音は、人間と花仙との間に生まれた娘。
花仙が持つ〈伴侶の玉〉を龍仁に奪われたせいで彼の命令に逆らえなくなってしまった。
日々、龍仁のいじわるに耐えていた朱音は、龍仁が皇帝位を継いだ際に、妃候補の情報を探るために後宮に乗り込んだ。
だが、後宮に渦巻く、陰の気を感知した朱音は、龍仁と共に後宮の女性達をめぐる陰謀に巻き込まれて……
先生
藤谷 郁
恋愛
薫は28歳の会社員。
町の絵画教室で、穏やかで優しい先生と出会い、恋をした。
ひとまわりも年上の島先生。独身で、恋人もいないと噂されている。
だけど薫は恋愛初心者。
どうすればいいのかわからなくて……
※他サイトに掲載した過去作品を転載(全年齢向けに改稿)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる