恋文～everlasting love

婚約記者会見

４

—凛side




テーブルの下でギュッと拳を握ると・・・横に居た淳が私の手を握ってくれた。
淳・・・////////・・・大丈夫だよね・・・・・。
そして、堂本さんは
「こちらに書かれております通り、2人の居場所特定、詮索をされますと・・・2人の身に危険が及ぶため皆様にはご協力を頂きたいというお願いでございます」

堂本さんがそう言うと沢山の記者さんたちは首を傾げ、その中で1人の記者が手を上げた。
「何かの事件に関わってる・・・そういう事ですか？？？」
すると、堂本さんがこっちを見て・・・淳にマイクを渡した。

えっ・・・淳話すのッ？！

すると淳は、
「自己紹介遅れました、上原淳と申します」
あ・・・淳何を言うのっ？？？？////////
凄いドキドキした・・・。
淳がこういうのに話すってイメージが全くないし・・・・どうするのかな・・・・。

「私事で大変申し訳ないのですが、私を探している人物が危険人物と判断し・・・一緒に居る凛さんを危険にさらすわけにはいきませんので、今は所在を明らかにすることを控えさせていただきたい」

うん・・・その通り！！うんうん。

すると、またほかの記者が手を上げ
「その男というのは・・・・昔、上原さんが関わった事件の相手の男ですか？確か・・・上原さんは昨年船の上で刺されるという事件ありましたよね？あれも同じ相手ですよね？」

・・・・・・・・。

淳・・・・・。

すると淳は、
「そうですね、同じ相手です」
すると負けじと、
「一体何をそんなに揉めているんですか？刺されるって相当ですよね？高校時代のあの事件は何がきっかけだったんですか？」

きた・・・・・。
やっぱりそこ・・・来るよね。
すると、
「きっかけはー・・・・僕らにも覚えはないんですよ。ただ相手が相当しつこくて」
そう言うと会場内から少し和やかに・・・・。

由美さんと顔を見合わせてホッとした・・・のもつかの間。
直ぐ・・・・。

「すいませーーん！！ちょっと、濁して言うのやめてもらっていいっすか？」
そう言って・・・後ろの方で立ち上がりニヤニヤ笑って立っているのは・・・石垣に居たカメラマンの人だった。
淳がじっとその人を見ていると、そのカメラマンは
「ズバッと聞きますけど、・・・昔、抗争事件が起きたのは・・・知人がレイプされたからという噂があります！それは本当ですか？」

・・・・・・・・・・。

その質問に他の記者さん達もざわつきだした。


すると淳は一瞬言葉を詰まらせ・・・躊躇ったが、

「そうです」

そう・・・一言言った・・・・・。

その言葉に更にザワザワ・・・・・。

すると、

「調べたら、上原さん達が通っていた高校はかなりヤンチャな高校でしたよね？そういう女の子・・・多かったんじゃないですか？いわゆる・・・軽い感じの子！レイプって意味わかりますか？不同意というよりも暴行ですよ？ただの・・・勘違いとかそういう感じだったんじゃないですか？だから相手も未だにそれを逆恨みしてるとか・・・・」
違う・・・・・。
何でそんな事言うのっ？！

思わず私は立ち上がり、

「何でそんな酷い事言うんですか？」

思わず言ってしまった・・・・・。

すると、そのカメラマンがニッと笑い・・・・。
「何でって・・・・高校生ってそういう所あるでしょ？興味本位とか・・・遊びたい気持ちとかさ・・・・」

高校生？

高校生って誰が言ったの？

すると、

「貴方は勘違いをされているようだ」
そう言ったのは堂本さんだ・・・・。

マイクなしで結構なボリューム・・・・・・。
皆がその声にビックリして・・・一瞬でシーンと・・・静まり返る。

そして、淳は
「貴方たちの中でお子さん居る方・・・いらっしゃいますか？いらっしゃったら手を上げて頂けますか？」
そう言ったの・・・・。

記者の人達は辺りを見渡し・・・キョロキョロ・・・・。

そして殆どの人が手を上げた。

すると、
「その中で、小学校6年の女の子のお子さんがいる方は？」

ゴクッと唾を飲み込み・・・あの時の悲しい気持ちと・・・苦しい気持ち・・・・。
色々思い出され、涙が溢れた。

手を上げている人は15・6人・・・・。

淳は悲しい目をして、言葉を詰まらせ・・・マイクを下ろした。
あの時、淳を含め・・・上地君も半次君も琢磨君、大和君・・・そして全てのFの仲間が・・・・涙を流し報復した。

すると、堂本さんが1歩前に出て

「では・・・皆様目を瞑ってください・・・・。」
え・・・・。
まさかこの状況で催眠とかじゃないよね・・・？

堂本さんをジッと見つめると、堂本さんは・・・・・。

「貴方のお嬢様が、高校生の大きな男10人以上に無理やり性的暴行を加えられ・・・お嬢様は3か月入院をした」


もうダメ・・・・。
思い出すと・・・。

下を向いて目を擦ると、淳が私の目を・・・指で拭いてくれた・・・・。