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女の存在
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しおりを挟む―涼side
一樹の部屋は、全く換気をしていない様子。
俺は結城と優樹が出て行った後、ゴミだらけの部屋を少し片づけた。
窓を開け風を入れ、灰皿も片し・・・・・。
てか、優樹がいるのに部屋で吸ってるのか?
吸殻を見ると、真っ赤な口紅が付いたものが半分以上。
彼女・・・・?
キッチンに行くと、なんか変な臭い。
様子がおかしいなー・・・・。
急にこんなに変わるか?
コンビニ弁当やお菓子の食べかすをまとめてゴミ袋へ入れ、キッチンに大量に残っている洗い物を片した。
鍋には何日前からあるのか分からないようなうどん。
腐ってるじゃねーか・・・・。
それも全てゴミに入れ、袋にまとめてマンションのごみ置き場まで持っていった。
また一樹の部屋に戻って寝室を覗くと、シーツもグチャグチャで・・・・以前の一樹の部屋とは比べようもないくらい酷い乱れよう。
一樹は潔癖とかではないけど、きちんとしている所があって・・・台場でもたまに服がソファーに置いてあるくらいで、洗濯や洗い物は溜めない主義。
コンビニ弁当とかもそのまま置いてあることもなかったし、・・・・優樹が遊びに来ている時は特に気を使っていた。
そんなアイツが・・・・。
なんで?
20分くらいして自分の部屋に戻ると、玄関に入った瞬間からいい匂い。
バターの香りかな・・・・・。
すると、リビングから・・・・。
「オッムライスー!!!オッムライスー!!!」
と、優樹と結城の変なオムライスの歌が聞こえてくる。
優樹、元気になったかな。
少し安心・・・・。
リビングの扉を開けると、
「あーーーっ!!涼お帰り!!」
結城はエプロンをしチキンライスを作っていて、優樹はスプーン片手にジュースを飲みながら、
「オッムライス!オッムライス!!」
スッゲー楽しそうにオムライスコール中。
「いいなーーー?オムライス食べるのか―???」
優樹の横に腰掛け頭を撫でると、
「うんっ!!今ね、ブドウジューシュと、リンゴジューシュ飲んだー!」
おお!
いっぱい飲んだなー・・・・・。
「なぁ、優樹ーー・・昨日の夜はー・・・何食べたー??」
優樹のお腹をくすぐって言うと、
「きゃははー・・・くすぐったいー・・・・・んとね、ーーー・・おにぎりーー!」
優樹は無邪気に笑ってそう言った。
・・・・おにぎり・・・・。
「・・・パパは???昨日いた??一緒におにぎり食ったのか??」
「ううん・・パパはねー・・お出かけしてた」
お出かけ?????
優樹置いて?
「・・・・・そっか・・・寂しくなかったか??」
「・・・アンパンマン・・・見てたー・・。パパがアンパンマン付けていったのー・・」
「・・・・朝は???」
俺がそう言うと、
「・・・・・・」
優樹は何も言わずジュースを飲む。
これ以上は・・・・可哀そうで聞けないな。
優樹の頭を撫でて、
「結城・・・、俺ちょっと蒼太の所行ってくるよ。すぐ戻るけど何かあったら電話して???」
俺がそう言うと、結城はオムライスを作りながら頷いた。
蒼太の部屋に行くと、蒼太は丁度洗濯を済ませコーヒーを飲んで一服中。
達也も風呂掃除を終えリビングに出てきた。
俺にもコーヒーを入れてくれて3人で一服しながら・・・優樹を俺の家で保護したことを話した。
「ぇえっ・・??優樹君がっ??」
蒼太は声を裏返らせて驚いている。
「・・・あぁ、さっき一樹に電話したけど出ないんだよ、一樹がどこ行ったか知らない?」
俺が言うと、達也も蒼太も首を横に振った。
でも、
「あの新しい彼女じゃないですか?」
達也がそう言った。
まぁ、そうだろうけどね・・・・・。
そうだろうって・・・思ったが、違っててほしいという思いもあった。
「やっぱそうなのかなー・・・・、てかアイツ今何処にいるんだよ・・・・・」
俺がラインの画面を出すと、
「絶対あの女ですよ、だって一樹さんがそんな風になるなんて考えられないじゃないですか・・・・・」
達也は冷静に言った。
まぁ・・そうだよな。
「あの彼女か・・・・・」
「・・・で・・どうするのっ??」
蒼太が不安気に言う。
どっちにしても、あのまま優樹をあの部屋に置いておくことは出来ない。
「ちょっと、優樹を放ってはおけないから・・・・・俺の所で少し預かろうかって思ってる」
結城もそう思っていると思うし、あの一樹の部屋の荒れっぷりは普通じゃない。
「一樹さん納得しますかね?」
「そんなの関係ない、あのまま放っておいたら優樹が病気になる。飯もちゃんと食ってないみたいで今俺の家で結城がオムライス食わせてる・・・・」
「・・・そんなにっ??・・・」
蒼太が泣きそうな顔をした。
「最近見かけないって思ったら・・・はぁー・・・・。一樹には俺からも連絡しておくけど、もしも一樹見かけたらそう言っておいてー・・・・」
せっかく、優樹と一緒に暮らせるようになって・・・スッゲー仲良し親子だった二人。
一体何があったんだ・・・・・。
「・・・涼さん、一樹さんの彼女って何者なんですかね?」
「・・・さぁ・・・」
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