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竜親、町興し編
五十九話 決戦①
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私たちは夜明けとともに動くと予想できるダークエルフたちと争うのに良さそうな開けた場所に向かった。
あまりにも里に近いと危ないからだ。
ここに全ての交戦できる者が集まっている。
「夜が明けるわね」
「ここでいいのか?もし、違う道を通れば」
「ここに来るわよ。だって、彼らが言っている次の町とはオーガの里、ここが最短距離なんだから」
「ああ、間違いないだろう。こちらの『熱感知』に反応がある」
そう、人間たちは戦うことを望んだ。でも、それは自分の手を汚さない方法だ。
許されるはずがない。ここで魔物・魔族がどのような立ち位置にいようと無差別に大量殺戮をしていいということではないはずだ。
分かっているわ、私がもし人としてここにいれば彼らと同じような考えを持ったかもしれない。
それでも私は『スライム』として、転生したのだからスライム生を楽しみたいのよ。
「……来たわね」
「っ!なんでこんなところに!?」
ぞろぞろとやってきたダークエルフと人間たちは私たちが待ち伏せしていたことに驚いている。
一応、交渉はしておこうかしら。無駄だろうけど。
「私はティア・ドラグーン。あなたたちは何をしに来たの?オークやオーガの住処を襲いながら」
「……俺はダークエルフの部隊長。俺たちの目的は……」
「…………」
「…他部族の、殲滅だ」
「グルルル!!」
「この!」
そう、それが人間たちの目的なのね。
今にも襲いかかろうとしているのは若いオーガたちとリザードマン。
まぁ、命令がないから動けないけどね。
だって、年配組が押さえ込んでいるから。うちの狼たちも飛び掛かりそうだけどね。
「そう、ならここで引いてって言っても無駄かしら?」
「そう、だな。俺たちはそうしなければならない」
「……そう、なら仕方ないわね。ここには見ての通りオーガ・コボルト・リザードマンに妖狼たちがいるわ。あなたたちはどこまで耐えられるかしら?」
「抜かせ、寄せ集めに負ける気はない」
そうね。本来のダークエルフならそうかもね。
でも、人間たちはどうかしら?人間たちは自分たちの存在がばれてないと思っているのかしら?多分そうね。だって姿は見せてないものね。
「では、決戦開始よ!」
「「うおおおお!」」
私が合図を送ると一斉に突っ込んでいった。ダークエルフたちもそれに合わせて向かってきた。
私はソーガにまたがり、うちの子たちと向かっていった。
あっちこっちで金属や鈍器同士がぶつかり合う音が木霊している。
ああ、楽しそうね。
ダークエルフたちが散開しているので人間たちは丸見えだ。そうはいっても数人のダークエルフは残っている。これは護衛かな?
でも、人間のためではない。人間の手中にある人質の子供たちに対しての護衛だと思うわ。
まぁ、結果的に人間を守るようになってしまうみたいだけどね。
「はっはっはっは!」
「ふふふふ」
「ああ、楽しい。魔物同士が殺し合っているわ」
「素材はしっかりと回収しないとな」
「そうね。これで私たちの評判はますます上がるわ」
「ああ、魔物同士がやり合うだけで素材が手に入る」
ああ、そういうこと。
あなたたちは楽しんでいるのね。
子供を救いたいダークエルフを、一族を守ろうとするオーガやオークにリザードマンなどの私たちを、あなたたちのおもちゃにしようとしているのね。
許せないわ、本当に許せない。
多くの罪のない命を散らせた代償は払うべきよね。
さぁ、覚悟しなさい。
あまりにも里に近いと危ないからだ。
ここに全ての交戦できる者が集まっている。
「夜が明けるわね」
「ここでいいのか?もし、違う道を通れば」
「ここに来るわよ。だって、彼らが言っている次の町とはオーガの里、ここが最短距離なんだから」
「ああ、間違いないだろう。こちらの『熱感知』に反応がある」
そう、人間たちは戦うことを望んだ。でも、それは自分の手を汚さない方法だ。
許されるはずがない。ここで魔物・魔族がどのような立ち位置にいようと無差別に大量殺戮をしていいということではないはずだ。
分かっているわ、私がもし人としてここにいれば彼らと同じような考えを持ったかもしれない。
それでも私は『スライム』として、転生したのだからスライム生を楽しみたいのよ。
「……来たわね」
「っ!なんでこんなところに!?」
ぞろぞろとやってきたダークエルフと人間たちは私たちが待ち伏せしていたことに驚いている。
一応、交渉はしておこうかしら。無駄だろうけど。
「私はティア・ドラグーン。あなたたちは何をしに来たの?オークやオーガの住処を襲いながら」
「……俺はダークエルフの部隊長。俺たちの目的は……」
「…………」
「…他部族の、殲滅だ」
「グルルル!!」
「この!」
そう、それが人間たちの目的なのね。
今にも襲いかかろうとしているのは若いオーガたちとリザードマン。
まぁ、命令がないから動けないけどね。
だって、年配組が押さえ込んでいるから。うちの狼たちも飛び掛かりそうだけどね。
「そう、ならここで引いてって言っても無駄かしら?」
「そう、だな。俺たちはそうしなければならない」
「……そう、なら仕方ないわね。ここには見ての通りオーガ・コボルト・リザードマンに妖狼たちがいるわ。あなたたちはどこまで耐えられるかしら?」
「抜かせ、寄せ集めに負ける気はない」
そうね。本来のダークエルフならそうかもね。
でも、人間たちはどうかしら?人間たちは自分たちの存在がばれてないと思っているのかしら?多分そうね。だって姿は見せてないものね。
「では、決戦開始よ!」
「「うおおおお!」」
私が合図を送ると一斉に突っ込んでいった。ダークエルフたちもそれに合わせて向かってきた。
私はソーガにまたがり、うちの子たちと向かっていった。
あっちこっちで金属や鈍器同士がぶつかり合う音が木霊している。
ああ、楽しそうね。
ダークエルフたちが散開しているので人間たちは丸見えだ。そうはいっても数人のダークエルフは残っている。これは護衛かな?
でも、人間のためではない。人間の手中にある人質の子供たちに対しての護衛だと思うわ。
まぁ、結果的に人間を守るようになってしまうみたいだけどね。
「はっはっはっは!」
「ふふふふ」
「ああ、楽しい。魔物同士が殺し合っているわ」
「素材はしっかりと回収しないとな」
「そうね。これで私たちの評判はますます上がるわ」
「ああ、魔物同士がやり合うだけで素材が手に入る」
ああ、そういうこと。
あなたたちは楽しんでいるのね。
子供を救いたいダークエルフを、一族を守ろうとするオーガやオークにリザードマンなどの私たちを、あなたたちのおもちゃにしようとしているのね。
許せないわ、本当に許せない。
多くの罪のない命を散らせた代償は払うべきよね。
さぁ、覚悟しなさい。
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