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竜親、町興し編
五十二話、嵐の前②
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『オーガの里が関係しているなら話は別よ。あそことは仲良くしていきたいの』
「ティア様」
『コボルド、伝令して。コボルド・リザードマン・わが街の子たちの連合軍でダークエルフの話をしましょう。オークも参加可能ならお願い。情報が欲しいわ。それに一番近いのはどうやらオーガの里みたいだし』
「分かった。伝令させよう」
三匹のコボルドがそれぞれに走り出して行った。
やるしかなさそうだし、こっちも戦力を向けないとね。
ソーガたち全員を連れて行くわけにはいかないからどうしよう。
「ティア嬢よ」
『ガルド』
「俺たちゴブリンとドワーフはこっちに残る」
『え?』
「何の訓練もしていない俺たちじゃあ、足手まといだ。それぐらい把握できる」
『……』
「大丈夫さ、ティア嬢がいない間も蓄えはあるから飢え死にすることはないだろう。街の建設の方を俺たちは頑張るぜ」
『ありがとう』
「いいえ、ティア様。我らに戦うすべがないのは百も承知。我らにできることをしていきます」
『グリド。街はある程度土で覆うよ。一応逃げ口は用意しておくから何かあったらすぐに逃げること、分かったわね』
「はい!」
いい子たち。
自分たちの力量を踏まえた上で自分にできることを進言してきている。ここは魔物の森、誰もが強くならないといけない場所なのよね。帰ってきたら街を発展させつつ自警団も作ろう。自分たちで守れるように。今は私の力で守れるけど、そればかりじゃいけないんだから。
私はソーガの方を向いた。
「ティア様」
『ソーガ、妖狼族を半数連れてここを出るよ。ここを守る者、戦いに行く者と選別して』
「ああ」
選別はソーガに任せよう。
ソーガの方が私よりあの子たちの力を理解している。
準備が出来ればコボルドと一緒にオーガの里に向かおう。
それまでにしないといけないことをしよう。
『悪いけど、準備をするからその場で待っていて』
「ああ、分かった」
『ごめんね。まだ、信用できるか分からない相手を入れるわけにはいかないの』
「承知している」
コボルドの返事を聞いて私は入口をふさいだ。
いつも住まう場所に向かい、その一番奥の本来壁の所に付けた扉を開いて私は『土操作』をした。これによって長い逃げ場を作った。出口は以前休憩した岩場の洞窟の中にした。そこまで逃げ切れればあとはどうにでもなるし、目に行きにくいあの場所は緊急避難場所にはもってこいだ。
地上に戻って塀をもう少し高くした。
そうしているとソーガたちがやってきた。
「選別終わった。我々がティア様について戦う」
『分かったわ。私も逃げ道は作ったから行きましょう』
「「「はい!」」」
私はオーガに擬態してソーガの背中に乗った。
「それじゃあ、グリド・ガルド・ローナ。街のことは任せたよ」
「はい」
「ああ」
「お任せを」
ローナを護衛の軸として町の建設に勤しむことになった。
私は戦闘組と一緒に街を出るとすぐに入り口をふさいだ。
これによって塀で完全に覆った街に手出しすることはできない。
あと、いつもは獲物採取に使っている堀の杭を隠すことにした。まぁ、簡単に土壁で覆っただけの簡単な物だ。後でそれを取り外せばもう一度使えるようになる。
なぜこのようにするかというといつ帰れるかもしれないのでかかった獲物が腐らないように生かしておくためだ。
でも、落ちても2~3mぐらいはあるから死なないにしても脱出はできないだろうなぁ。
まぁ、これで心置きなくいけるというモノだ。
ダークエルフっていうのがどういう存在か分からないけど、やるからには容赦しないよ。
「ティア様」
『コボルド、伝令して。コボルド・リザードマン・わが街の子たちの連合軍でダークエルフの話をしましょう。オークも参加可能ならお願い。情報が欲しいわ。それに一番近いのはどうやらオーガの里みたいだし』
「分かった。伝令させよう」
三匹のコボルドがそれぞれに走り出して行った。
やるしかなさそうだし、こっちも戦力を向けないとね。
ソーガたち全員を連れて行くわけにはいかないからどうしよう。
「ティア嬢よ」
『ガルド』
「俺たちゴブリンとドワーフはこっちに残る」
『え?』
「何の訓練もしていない俺たちじゃあ、足手まといだ。それぐらい把握できる」
『……』
「大丈夫さ、ティア嬢がいない間も蓄えはあるから飢え死にすることはないだろう。街の建設の方を俺たちは頑張るぜ」
『ありがとう』
「いいえ、ティア様。我らに戦うすべがないのは百も承知。我らにできることをしていきます」
『グリド。街はある程度土で覆うよ。一応逃げ口は用意しておくから何かあったらすぐに逃げること、分かったわね』
「はい!」
いい子たち。
自分たちの力量を踏まえた上で自分にできることを進言してきている。ここは魔物の森、誰もが強くならないといけない場所なのよね。帰ってきたら街を発展させつつ自警団も作ろう。自分たちで守れるように。今は私の力で守れるけど、そればかりじゃいけないんだから。
私はソーガの方を向いた。
「ティア様」
『ソーガ、妖狼族を半数連れてここを出るよ。ここを守る者、戦いに行く者と選別して』
「ああ」
選別はソーガに任せよう。
ソーガの方が私よりあの子たちの力を理解している。
準備が出来ればコボルドと一緒にオーガの里に向かおう。
それまでにしないといけないことをしよう。
『悪いけど、準備をするからその場で待っていて』
「ああ、分かった」
『ごめんね。まだ、信用できるか分からない相手を入れるわけにはいかないの』
「承知している」
コボルドの返事を聞いて私は入口をふさいだ。
いつも住まう場所に向かい、その一番奥の本来壁の所に付けた扉を開いて私は『土操作』をした。これによって長い逃げ場を作った。出口は以前休憩した岩場の洞窟の中にした。そこまで逃げ切れればあとはどうにでもなるし、目に行きにくいあの場所は緊急避難場所にはもってこいだ。
地上に戻って塀をもう少し高くした。
そうしているとソーガたちがやってきた。
「選別終わった。我々がティア様について戦う」
『分かったわ。私も逃げ道は作ったから行きましょう』
「「「はい!」」」
私はオーガに擬態してソーガの背中に乗った。
「それじゃあ、グリド・ガルド・ローナ。街のことは任せたよ」
「はい」
「ああ」
「お任せを」
ローナを護衛の軸として町の建設に勤しむことになった。
私は戦闘組と一緒に街を出るとすぐに入り口をふさいだ。
これによって塀で完全に覆った街に手出しすることはできない。
あと、いつもは獲物採取に使っている堀の杭を隠すことにした。まぁ、簡単に土壁で覆っただけの簡単な物だ。後でそれを取り外せばもう一度使えるようになる。
なぜこのようにするかというといつ帰れるかもしれないのでかかった獲物が腐らないように生かしておくためだ。
でも、落ちても2~3mぐらいはあるから死なないにしても脱出はできないだろうなぁ。
まぁ、これで心置きなくいけるというモノだ。
ダークエルフっていうのがどういう存在か分からないけど、やるからには容赦しないよ。
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