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終業と共に席を立つ。
しかし、帰ろうと鞄を手にした所で複数の女子生徒に囲まれてしまった。その中心にいるのは、ディアドラだ。
「カロク様。」
甘ったるい声で許してもいないのに下の名前で呼ばれる。カロクは思わず、眉間にシワを寄せた。
「なにか御用で?」
ニッコリと笑顔を貼り付けて、カロクが問う。すると何を勘違いしたのか、ディアドラの頬が紅潮した。
「わたくし達、この後交流会を致しますの。よろしければ、いらっしゃらない?」
ディアドラが問う。
「‥申し訳ありませんが、この後先約がありますので。」
そう返せば、ザワりと周りがざわめいた。
ディアドラは誘いを断られるとは思っていなかったようで、一瞬その瞳に不快感を過ぎらせた。
「まぁ‥‥。
よろしければどのようなご用事がお聞きしても?」
「入学の際に記入した書類に不備があったようで、今から訂正に行かなければならないのです。」
嘘だけど、とカロクは心の中で続ける。
「そうでしたの。残念ですが、また今度に。」
そう言ってディアドラは嫋やかに微笑む。納得出来る理由になったようだ。
「では私はこれで。」
そう言ってカロクは教室を後にする。念の為、職員室方面へ足を向けながら内心ため息を着いた。厄介な相手に目をつけられたなと、カロクは思う。彼女は確か悪役令嬢だ。彼女が絡んでくると言うことは、主人公はカロクを見初めたのだろうか。
「面倒だな‥」
カロクはポツリと呟く。
とはいえ、主人公とはまだ出会いのイベントを果たしていない。先程自己紹介をしていたのだろうが、窓の外に思いを馳せていたカロクはろくに聞いていなかった。
名前はなんだったか、とカロクは思う。ゲームの中では、特に名前はつけられていなかった。元々空白で、好きに名前を設定出来る仕様だった。
「まぁ、どうでもいいか‥。」
そう落とすと、カロクはパチンと指を鳴らした。すると光の魔族である、月白がふわりと姿を現し、カロクの体に擦り寄った。
月白は中位の魔族で、体もヒグマ程に大きくなった。
上位に進化したのは、蘇芳と黒鳶だ。
蜥蜴のようだった蘇芳は、見事なドラゴンへと姿を変え、蛇のようだった黒鳶も、漆黒の龍へと進化した。
上位に進化を果たすと意思疎通が出来るようになり、人間へと変化できるようになった。初めて蘇芳の声を聞いた時は、心底驚いたものだ。
「帰ろう。」
カロクが言う。
すると月白は低く、甘えるように鳴く。その様子にカロクはフッと柔らかに笑って、その頭を撫でる。パチリと視線が合うと月白は、ウォンと嬉しそうに吠えた。
しかし、帰ろうと鞄を手にした所で複数の女子生徒に囲まれてしまった。その中心にいるのは、ディアドラだ。
「カロク様。」
甘ったるい声で許してもいないのに下の名前で呼ばれる。カロクは思わず、眉間にシワを寄せた。
「なにか御用で?」
ニッコリと笑顔を貼り付けて、カロクが問う。すると何を勘違いしたのか、ディアドラの頬が紅潮した。
「わたくし達、この後交流会を致しますの。よろしければ、いらっしゃらない?」
ディアドラが問う。
「‥申し訳ありませんが、この後先約がありますので。」
そう返せば、ザワりと周りがざわめいた。
ディアドラは誘いを断られるとは思っていなかったようで、一瞬その瞳に不快感を過ぎらせた。
「まぁ‥‥。
よろしければどのようなご用事がお聞きしても?」
「入学の際に記入した書類に不備があったようで、今から訂正に行かなければならないのです。」
嘘だけど、とカロクは心の中で続ける。
「そうでしたの。残念ですが、また今度に。」
そう言ってディアドラは嫋やかに微笑む。納得出来る理由になったようだ。
「では私はこれで。」
そう言ってカロクは教室を後にする。念の為、職員室方面へ足を向けながら内心ため息を着いた。厄介な相手に目をつけられたなと、カロクは思う。彼女は確か悪役令嬢だ。彼女が絡んでくると言うことは、主人公はカロクを見初めたのだろうか。
「面倒だな‥」
カロクはポツリと呟く。
とはいえ、主人公とはまだ出会いのイベントを果たしていない。先程自己紹介をしていたのだろうが、窓の外に思いを馳せていたカロクはろくに聞いていなかった。
名前はなんだったか、とカロクは思う。ゲームの中では、特に名前はつけられていなかった。元々空白で、好きに名前を設定出来る仕様だった。
「まぁ、どうでもいいか‥。」
そう落とすと、カロクはパチンと指を鳴らした。すると光の魔族である、月白がふわりと姿を現し、カロクの体に擦り寄った。
月白は中位の魔族で、体もヒグマ程に大きくなった。
上位に進化したのは、蘇芳と黒鳶だ。
蜥蜴のようだった蘇芳は、見事なドラゴンへと姿を変え、蛇のようだった黒鳶も、漆黒の龍へと進化した。
上位に進化を果たすと意思疎通が出来るようになり、人間へと変化できるようになった。初めて蘇芳の声を聞いた時は、心底驚いたものだ。
「帰ろう。」
カロクが言う。
すると月白は低く、甘えるように鳴く。その様子にカロクはフッと柔らかに笑って、その頭を撫でる。パチリと視線が合うと月白は、ウォンと嬉しそうに吠えた。
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