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「“もういいのかい?”」
魔神が言う。
「あぁ、十分だろう。私はまだ、この世界に降り立ったばかり。多くの配下を抱えた所で、もてあますだけだ。そうなれば、せっかく応じてくれた彼らにも悪いだろう。」
そう言ってできたばかりの配下たちに目を配れば、彼らは困ったように肩をすくめた。
「とはいえ、6人きりというわけにもいかないことは分かっている。必要に応じてその都度助力を乞うとしよう。」
「“なるほど。そういうことならば、この箱を君に渡しておくとしようか。”」
魔神がそういうと、ポンッと虚空から小さな箱が落とされた。フィオニスはそれを落とさぬよう、器用に片手で受け止める。見れば、星のような植物が彫り込まれた手のひらサイズの小箱で、色は中心から角に向けて白から青へグラデーションとなっている。
「これは?」
「“この箱は、我々が保護する魂達が集う霊界へと直接つながっている。必要ならば、この小箱へ問いかけるといい。力になってくれるものはいないかと。”」
「直接つながっている‥?」
そう言ってフィオニスが小箱へ意識を向けると、確かにその奥に多くの魂の気配を感じた。途端に恐ろしくなって、フィオニスは魔神へとその箱を突き返す。
「待て、待て。そんな重要なもの、ポンポン押し付けるんじゃない。失くしたらどうするつもりだ。」
フィオニスがそう返せば、魔神を有した玉はニヤリと意地悪く笑った気配がした。
「“なくさなければいい話だろう?”」
「簡単に言ってくれるな。ただでさえ面倒くさい案件を引き受けているんだ。これ以上、重責を増やしてくれるな。」
そう言ってフィオニスが頭を抱えると、魔神はクスクスと笑う。
「“ふふ。何、心配するとこはない。この箱は所有者を選ぶ。すでにこちらで君の魂と紐づけしておいたから、出すも消すも意のままさ。”」
そう言って魔神の玉がこつんと箱を叩けば、小箱は淡い光を放ってシュッと消えた。
試しに箱を取り出すようイメージすれば、消えた時と同様にシュッと掌へと小箱は舞い戻ってきた。
「はぁ‥、そう言うことならばありがたく。だが、事情は先に説明してくれ。」
「“ははは、すまない。君とのやり取りが思った以上に楽しくてね。”」
そう言って魔神は笑った。
その後、フィオニスは創造魔法で必要なものをそろえていく。
空の食糧庫には食材を。騎士の詰め所には、練習用の武具を。シリウスの教育に必要な教材を。
「ほかに必要なものはないか?」
そう問えば、ミシェルが口を開く。
「今のところはこれでいいかと。ただし、食料に関しましては、いつまでもフィオニス様の魔法に頼るわけにはまいりません。魔法で作り出された食材は、過分に魔力を含んでおります。人間であるシリウス様の育成に、影響が出るやもしれません。」
そう言って、リンゴをフィオニスへと差し出した。
「なるほど、一理ある。ニコラス、そこのところはどう考える?」
フィオニスが問う。
「残念ながら、お答えしかねます。元々、この世界に創造魔法はございません。その魔法は主神クレアシオン様が唯一お使いになられる崇高な魔法。ですので、そう言った事例はこの世界では確認すらされていないのです。」
では、とフィオニスは魔神へと視線を流す。すると魔神は肩をすくめたように、ふわりと揺れた。
「“残念ながら、それは我々にも図りかねる所だ。クレアシオン様が直接お創りになる場合ならば、いくつか例はある。だが君は魔王だ。同じ創造魔法でも魔力の質が違う。これに関しては我々にも初めて取り組みだからね。ミシェルが提言しなければ、気づきもしなかっただろう。”」
ならば、とその奥にいるであろう主神へとフィオニスは声をかける。
「今、この場にこのリンゴと同じ物を作り出せるだろうか?」
するとその奥から“応”と返答があった。
次いで、目の前にフィオニスが生成したリンゴと同じ物が姿を現す。フィオニスはそれを手に取り、かじりつく。
「‥‥。」
その後、自身が作り出したリンゴを手に取り同じように口へと運んだ。
同じ味。同じ香り。だが、確かに含有する魔力の量が違う。さらに言えば、主神が作るリンゴには魔力だけではなく、聖力も含まれていることが分かった。
「なるほど。」
微かに舌がしびれる感覚を覚えながら、フィオニスが言う。
聖力を含んだリンゴは、フィオニスにとっては毒も同じ。それを体内に取り入れたのだ、問題が起きないはずはない。
「マリア。悪いがこのリンゴは、我々には支障があるようだ。私がかじった後で悪いのだが、剥いてシリウスに食べさせてくれ。」
そう言ってフィオニスは主神が作り出したリンゴをマリアへと渡した。
神々から借り受けた魂であっても、器はフィオニスが作り上げた魔人そのもの。よってマリアであっても、そのリンゴは毒となるのだ。
「それは構いませんが、お体の具合はよろしいのでしょうか?」
マリアが問う。
「あぁ、流石は主神の聖力だ。たった一口で、全身の力が抜けるようだ。」
クックッと笑えば、魔神が呆れたように言う。
「“全く、ためらいもなく口にするから驚いたよ。ミゼルコール様なんて、悲鳴を上げていたくらいだよ。”」
愛と慈悲の女神、ミゼルコール。嫋やかな女性の姿をしていた一柱だ。
「これくらいではびくともしないよう作ってくれたのだろう?」
「“流石にクレアシオン様の聖力を取り込む想定はしていなかったよ。”」
そう返す魔神に、フィオニスはクックッと喉の奥で笑った。
魔神が言う。
「あぁ、十分だろう。私はまだ、この世界に降り立ったばかり。多くの配下を抱えた所で、もてあますだけだ。そうなれば、せっかく応じてくれた彼らにも悪いだろう。」
そう言ってできたばかりの配下たちに目を配れば、彼らは困ったように肩をすくめた。
「とはいえ、6人きりというわけにもいかないことは分かっている。必要に応じてその都度助力を乞うとしよう。」
「“なるほど。そういうことならば、この箱を君に渡しておくとしようか。”」
魔神がそういうと、ポンッと虚空から小さな箱が落とされた。フィオニスはそれを落とさぬよう、器用に片手で受け止める。見れば、星のような植物が彫り込まれた手のひらサイズの小箱で、色は中心から角に向けて白から青へグラデーションとなっている。
「これは?」
「“この箱は、我々が保護する魂達が集う霊界へと直接つながっている。必要ならば、この小箱へ問いかけるといい。力になってくれるものはいないかと。”」
「直接つながっている‥?」
そう言ってフィオニスが小箱へ意識を向けると、確かにその奥に多くの魂の気配を感じた。途端に恐ろしくなって、フィオニスは魔神へとその箱を突き返す。
「待て、待て。そんな重要なもの、ポンポン押し付けるんじゃない。失くしたらどうするつもりだ。」
フィオニスがそう返せば、魔神を有した玉はニヤリと意地悪く笑った気配がした。
「“なくさなければいい話だろう?”」
「簡単に言ってくれるな。ただでさえ面倒くさい案件を引き受けているんだ。これ以上、重責を増やしてくれるな。」
そう言ってフィオニスが頭を抱えると、魔神はクスクスと笑う。
「“ふふ。何、心配するとこはない。この箱は所有者を選ぶ。すでにこちらで君の魂と紐づけしておいたから、出すも消すも意のままさ。”」
そう言って魔神の玉がこつんと箱を叩けば、小箱は淡い光を放ってシュッと消えた。
試しに箱を取り出すようイメージすれば、消えた時と同様にシュッと掌へと小箱は舞い戻ってきた。
「はぁ‥、そう言うことならばありがたく。だが、事情は先に説明してくれ。」
「“ははは、すまない。君とのやり取りが思った以上に楽しくてね。”」
そう言って魔神は笑った。
その後、フィオニスは創造魔法で必要なものをそろえていく。
空の食糧庫には食材を。騎士の詰め所には、練習用の武具を。シリウスの教育に必要な教材を。
「ほかに必要なものはないか?」
そう問えば、ミシェルが口を開く。
「今のところはこれでいいかと。ただし、食料に関しましては、いつまでもフィオニス様の魔法に頼るわけにはまいりません。魔法で作り出された食材は、過分に魔力を含んでおります。人間であるシリウス様の育成に、影響が出るやもしれません。」
そう言って、リンゴをフィオニスへと差し出した。
「なるほど、一理ある。ニコラス、そこのところはどう考える?」
フィオニスが問う。
「残念ながら、お答えしかねます。元々、この世界に創造魔法はございません。その魔法は主神クレアシオン様が唯一お使いになられる崇高な魔法。ですので、そう言った事例はこの世界では確認すらされていないのです。」
では、とフィオニスは魔神へと視線を流す。すると魔神は肩をすくめたように、ふわりと揺れた。
「“残念ながら、それは我々にも図りかねる所だ。クレアシオン様が直接お創りになる場合ならば、いくつか例はある。だが君は魔王だ。同じ創造魔法でも魔力の質が違う。これに関しては我々にも初めて取り組みだからね。ミシェルが提言しなければ、気づきもしなかっただろう。”」
ならば、とその奥にいるであろう主神へとフィオニスは声をかける。
「今、この場にこのリンゴと同じ物を作り出せるだろうか?」
するとその奥から“応”と返答があった。
次いで、目の前にフィオニスが生成したリンゴと同じ物が姿を現す。フィオニスはそれを手に取り、かじりつく。
「‥‥。」
その後、自身が作り出したリンゴを手に取り同じように口へと運んだ。
同じ味。同じ香り。だが、確かに含有する魔力の量が違う。さらに言えば、主神が作るリンゴには魔力だけではなく、聖力も含まれていることが分かった。
「なるほど。」
微かに舌がしびれる感覚を覚えながら、フィオニスが言う。
聖力を含んだリンゴは、フィオニスにとっては毒も同じ。それを体内に取り入れたのだ、問題が起きないはずはない。
「マリア。悪いがこのリンゴは、我々には支障があるようだ。私がかじった後で悪いのだが、剥いてシリウスに食べさせてくれ。」
そう言ってフィオニスは主神が作り出したリンゴをマリアへと渡した。
神々から借り受けた魂であっても、器はフィオニスが作り上げた魔人そのもの。よってマリアであっても、そのリンゴは毒となるのだ。
「それは構いませんが、お体の具合はよろしいのでしょうか?」
マリアが問う。
「あぁ、流石は主神の聖力だ。たった一口で、全身の力が抜けるようだ。」
クックッと笑えば、魔神が呆れたように言う。
「“全く、ためらいもなく口にするから驚いたよ。ミゼルコール様なんて、悲鳴を上げていたくらいだよ。”」
愛と慈悲の女神、ミゼルコール。嫋やかな女性の姿をしていた一柱だ。
「これくらいではびくともしないよう作ってくれたのだろう?」
「“流石にクレアシオン様の聖力を取り込む想定はしていなかったよ。”」
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